子供のほうが客観的、むしろオトナは主観的?
オトナは、 自分たち大人は客観的で、 コドモは主観的な生き物だ、 と思っている。 でも、子供のほうが客観的だと思えることのほうが多い。 大人は、競争にさらされていない。 競争しないから、いつも自分の能力を過信する。 子供はつねに競争にさらさている。 勉強をすれば、順位が出るし、 スポーツをすれば、何回戦負け、とかって、 自分の「客観的」なグレードがすぐに分かってしまう。 ゲームをやっても、近所では一位になれても、全国レベルで対戦すると即負けする、という話はあるだろう。もちろんそれを受け入れないフリをすることはできるけど、 だいたいの人間は自分がトップになれないことを思い知るのだ。 「なんとなく野球を始めたら、甲子園に出れちゃった」 みたいなマンガはよくあるけど、 野球をしない大人は楽しめても、 実際に野球をやっている子供にとっては、 こういうストーリーはあんまりリアリティのない話だろう。 数百人規模の選手が出場する大会に行けば、 上位になるには、才能も精一杯の努力もマネージメントもすべて必要だと思い知らされる。 いっぽう、 根拠なく自分に自信を持ち、 かつての武勇伝を語るオジサンは、 もう今は、競争にさらされていないのだ。