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2006/06/07
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今回はレッキについて。
用語説明としたら、一言で終わっちゃうんだけど。。。
いつもの悪い癖で、ついつい長文化してしまいました(笑)

役には立たないお話しなので、「ふぅ~ん。あっそう。」的な意識でどうぞ(笑)


【レッキ】
ラリーの競技が始まる前にするSSコースの下見走行や試走の事。RECCEと書く。
語源は、リコネッサンス(Reconnaissance)「偵察」から来ている。
このレッキを元に、ドライバーとコ・ドライバー達は命綱とも言えるペースノートを自ら作り上げていく事になるワケ。

06年現在、レッキは2回と決められており、主に火曜日と水曜日各1回ずつの計2回行われている。
但し、コースが重複する再走ステージは1ヶ所のSSと見なし、2回以上同じコースは走行出来ない。

競技期間ではない為に、当然コースに使われている一般の道路は閉鎖されておらず、
レッキ中は交通法規厳守が義務付けられている。
モチロン。法定速度厳守デス。

レッキ車には競技車同様にGPSが搭載されており、速度や現在位置など全て監視下の元で行われている。
ちなみにGPSはFIAによりブラックボックス化されている為、不正行為は不可能である。

レッキ中は、停車は出来るがコースをバックする事(逆走扱い)は禁止とされている。

06年現在ではレッキに使われる車両も、レギュレーションにより詳細が決められている。
 ・エンジン、サス、ギアボックス等、使用する車両はGr.Nに準じてなければならない。
 ・車両には広告やステッカーが無く、ボディカラーは単色塗装である事。
 ・アンダーボディ・ガードやロールバーの取り付けは可能。(Gr.Nホモロゲ品)
 ・座席やシートベルトの交換は可能。但し車両インテリアと類似した色である事。(Gr.Nホモロゲ品)
 ・補助灯の追加は2つまで可能。(Gr.Nホモロゲ品)
 ・タイヤサイズは、Gr.N範囲内で選択可能。
 ・原則として、タイヤはアスファルト用ロードタイヤを使用。(Gr.Nホモロゲ品)

SSコース内への車両以外での進入も、レッキの回数にカウントされる。
いくらトレーニングの為だからと言って、自転車でコースを跨いでしまったとしてもレッキ行為と見なされるので注意が必要。

理由はどうあれ、レッキ以外でのコース内への進入が発覚すれば、
「所定のレッキ以外にレッキ行為を行った」として失格となる。

これは1999年のサンレモでフランソワ・デレクールが自転車でコース内を走ったという
「疑惑」が生んだレギュレーションである。。。

現在の2回のレッキ制度に落ち着いたのは、2000年から。
99年は3回までレッキを行えていた。
それよりもっと以前は、無制限期間で行われていた為に、資金力のあるワークス勢はレッキに2週間当てていたという今で考えると、とんでもない規模で行われていたりもしていた(笑)

レッキの規模が縮小されるにつれ、上記のデレクールの様に様々な疑惑が浮上し、周囲を騒がせる事が多かった。

もっとも有名なのは、イカサマ野郎と罵られた?ジル・パニッツィの疑惑(笑)
これは、2000年サンレモにて。
サンレモはパニッツィの地元。そして自宅は、WRCのコースから30kmと離れてない場所にあった。
そこで、事前レッキの疑惑がじわじわ登ってきた。

でも。面白くなるのはこれからでございます。
当時、パニッツィはプジョーに在籍。そして、チームメイトにはデレクール。伝説の一幕デス(笑)

デレクールは、サンレモのレッキが始まる前にパニッツィに対してお互いのペースノートを同時にこの場で開示しあう事を要求。
事前に兄弟でコースをドライブしてなかったら、ノートは真っ白なハズだからである。

しかし、パニッツィはこの要求を「はぁ???」ってな表情と共に跳ね除けてしまった

・・・そして、一歩踏み寄るデレクール(笑)

結局、チーム関係者に割って入られノーコンテストと相成ったワケだが、上層部がその事を知り、
カンカンになっっちゃったから、もう大変。
次の年。デレクールは、フォードのサードドライバーとなってしまったのであった。。。

実はこの一幕には、同士討ちを狙った黒幕が存在する。
それは、カルロス・サインツその人である。
レッキ違反してる連中が、パニッツィと情報交換しているぞ。とか、
近い内にパニッツィは告発されるらしいぞ。とか、
この情報源は情報交換しているヤツ本人だから間違いなし!
な~んて、焚き付けたらしいんだよね(笑)

見事、チーム内に不協和音を奏でる事に成功したんだから、さすがプロフェッサーと言ったトコロか。

それと2001年のカタルニアでの出来事。
この年、シトロエンのWRCデビュー・イヤーにセカンド・ドライバーのヘサス・ピュラスが、
一回目のレッキでびっしりと埋め尽くされたペースノートを隠し持ってレッキに参加。
その隠し持ったノートに加筆・修正をしていたという疑惑も起こっている。
(レッキのコースイン直前と直後に違うノートを使用していた疑惑。)

最近良く聞く名前では、意外にもジジ・ガリがレッキ違反で処罰を受けている。
時はやはり01年。場所はスウェーデン。
詳細は不明だけど、ガリはレッキ前に何らかの形でコースに入っていた所を見つかったらしい。
これによりガリはスウェーデン失格。次戦ポルトガルでエントリー拒否。
その次戦カタルニア直前には、イタリアのASNであるCSAIからライセンスを一旦停止させられている。

  ※ASN(Authority Sport Nationale)とは、FIAに加盟している各国のモータースポーツ統括団体の事。
    日本のASNはJAFに当たる。


以上の事から、いかにペースノート作りの為のレッキが重要か分かって来るね^^

そう言えば、レッキが2回に減らされた時。ギャーギャー騒いだ若手達をコリン・マクレー

「2回に減らされて喚くヤツらは10回レッキで走ってもチャンピオンにはなれないさ。
       仮にコースに熟知して無くても、怖くなったらアクセルを緩めれば安全だしね。」


と、一蹴した事もあったけどね(笑)


ちょっと前までSS開始直前にコースを実走してドライバーに情報を伝えるグラベルクルー制度があったんだけど、現在はオーガナイザーがコース上に危険性があるので必要だと判断する様な特別な許可が無い限り禁止となっています。





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Last updated  2006/06/08 12:30:52 AM
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