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WRCちょいとした話し

2006/09/10
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栄えある?10回目は、この度WRC27勝を挙げたセバスチャン・ロウブについて。
余談ながら、実は俺ってちゃきちゃきの判官びいき派の日本人デス。
昔は三菱&マキネンをよくライバル視してましたしね(苦笑)
そんな俺でも何を間違ったのか、ロウブだけは素直に応援しちゃうんですよね^^
今は応援するべき本命が不在ってのも大きいと思うんですけどね(笑)

そんな俺が紹介するアイスクール・セブの話しは思いっきり偏った内容となるハズです。
ま。ソレを言ったら、コレまでの9話はみんなそうなんですけどね(笑)


【セバスチャン・ロウブ】
WRカー初ドライブは2000年のコルシカ。この時はグリフォーネからカローラWRCでの参戦でした。
99年にはサクソキットカーでWRCに出走してるから、正式には99年がWRCデビューという事になるのかな。

01年にはJWRCの前身であるスーパー1600選手権で、出場しなかったサンレモ以外の5戦全勝で
チャンピオンを獲得。
この年、サンレモにはクサラWRCで出場して見事2位フィニッシュを収める事になる。
大器の片鱗は既に現れていたって事になるなぁ。
因みにウィナーはパニッツィでタイム差は16秒。3位サインツとは28.1秒差だったワケだから堂々たる2位だったんですね。

シトロエンからワークスドライバーとしてレギュラーシートを得たのは02年から。
この年シトロエンはスポット参戦でWRCに出場していた為、マニュ登録は無し。
しかし、9戦に参戦する中、いきなり7戦目のドイツで初優勝を飾ってしまっている。

この2002年。ドイツでWRC初優勝を挙げた他に、実は開幕戦である伝統のモンテでも一度は優勝を飾ったかに思われた。
しかしラリー終了後FIAの裁定により、ロウブに2分のペナルティが課せられ痛恨の2位に降格してしまっているのである。

ペナの原因は、Leg.2最後のSS11を走り終わった後の最後のサービスで、タイヤ交換が禁止されていたにも関わらず、タイヤを交換してしまった事。
一旦、オーガナイザーの判断でペナは猶予扱いとされるも、スバルは当然猛抗議。
Leg.3の朝からECUをパワーを抑えたタイプに取り替えて、ペナのタイム差が生じた事による安全策をアピールした程まで事態は発展。
こういう水面下での闘いも繰広げられていたんですねぇ(笑)

苦しくも、この時格上げ優勝したのがスバルに移籍していたトミ・マキネンで当時の最多優勝24勝。
そして前人未到のモンテ4連覇を成し遂げる事になったのであった~。。。

コレは色んな意味で記憶に残っていますねぇ。

そして、2003年。
WRカーでフル参戦元年にモンテ、ドイツ、サンレモと3勝を挙げて年間2位に輝く事になるのですが・・・。
やはり03年といったら最終戦グレート・ブリテンのペターとの闘い無くしてロウブは語れません(笑)
どっちかっていったらペターとの闘いではなく、ギ・フレクラン達上層部との闘いといったら分り易いかもしれませんね。

この年、最終戦直前までの両者のポイントはロウブ63pt.に対してペター62pt.
まさしくがっぷり四つに組んだ状態で、GBに勝った方が自動的にチャンピオンとなる展開になっていた。
そしていざGBが始まると、ロウブと同僚のコリン・マクレーに対してチームオーダーが出されてしまったから展開は微妙なものになってしまった。

オーダーの内容は、公表されているもので「コースオフは論外だ」と言うもの。
結果的にはロウブは全開を超えた走りを封印して、総合2位。GB優勝はペターが勝ち取る結果に終わったんです。
そして、ドライバーズタイトルもペターの手に渡ってしまっているんだよね。
最終的なポイントは、ロウブ71pt.で、ペター72pt.
ペターの勝ち取ったチャンピオンの影には、この様な不完全燃焼な後味が、正直言って俺の中では付き纏っちゃってます。
もちろん。この年は、シトロエンはデビューイヤーにして、マニュチャンピオンを獲得。
お陰でどうにも忘れられないイベントであり、シーズンとなってしまったんですよね。

2004年。
ご存知の様にロウブは16戦中6勝(2位6回!)を挙げて、堂々の世界チャンピオンの仲間入りを果たしただけでなく、スウェーデンでスカンジナビアン以外での初優勝というトンでもない事をヤラかしてくれちゃった(笑)
この時点で、オールラウンダーとは彼の為の言葉になっちゃった様なモンですね。

言わずと知れた2005年。
16戦中10勝を挙げて年間最多優勝記録更新のおまけ付きでシーズン2連覇を果たしちゃった。。。
あ。6連勝ってのもありましたね^^
もう言う事ありませんや(笑)


ロウブのドライビングスタイルは、コーナー入口手前で姿勢を決めて、滑らかな長めのドリフトを維持して誰よりも早めにアクセル全開でコーナーを抜けていく、ライン派筆頭と言われています。
それが06年の今年。マシンを捩じ伏せる様にコーナーをギュンギュン抜けていくシーンが目立っている様に写ります。

イチローもそうみたいだけど、天才って技術の天井を作らないモノなんですねぇ。
常に進化を続けてるんですからねぇ。
単に対応力の一言じゃ、片付けられませんものね(笑)

因みに、ロウブの相棒であるコ・ドラのダニエル・エレナは、ロウブと組む98年以前はドライバーとして206を駆っていました。
今じゃ当然、ロウブを駆る事に専念してますけどね^^

このコンビ。いったいどこまで突っ走る事やら(笑)







Last updated  2006/09/10 10:47:59 PM
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2006/07/23
今回は、04年シーズン以来の復活になりそうなリモート・サービスについてです。
まぁ。まだFIA側(モーター・カウンシル)の発案段階なので、正式に07年から採用されるかは
決定してませんけど、一応復習も兼ねて掲載してみました。


【リモート・サービス】
正確にはリモート・タイヤ・フィッティング・ゾーンと呼ばれていました。
SSとSSを繋ぐロードセクション(リエゾン区間)にタイヤ交換などの簡単なサービスを行えるゾーンを設けるというもの。
通常、SSが終わると長いロードセクションを経てサービスパークまで戻らなければならないのだが、
わざわざサービスパークまで戻らなくともタイヤ交換をすることが可能となります。

2004年の数ラウンドに採用されていて、多くの反響を呼んだ事でも有名。

 ※ちなみに、サービスパーク以外での給油ポイントの事をリヒューエル・ゾーンと呼び、03年から導入されています。

当時のリモート・サービス制は、

・10分間のサービスタイム内にドライバー、コ・ドラのクルーとメカニック2名の4名までが
 メンテナンスに従事可能。
・交換可能なスペアパーツは車載されてあるパーツのみ。
 タイヤに関しては、リモート・サービス制と併設されてこのシーズンから導入された
 タイヤ事前登録制度により使用可能本数も60分と制限されており、その中でリモート・
 サービスでの使用可能数は12本となっていました。
・使用可能工具も車載工具の他はジャッキ、タラップ、ホイールスタンド、トルクレンチ。
 そして普通の水のみ。
 チームごとに、オリジナルの車載工具を工面して重量軽減に努めた(ニコイチとかね)という
 お話しも聞こえて来ていました。
・クルー自身が車載工具を使用しての修理などはパルクフェルメを除くあらゆる場所で
 認められていました。

要約して列挙すると、こんな感じだったと思います。

しかし04年当時も、FIAによる様々な改革が提案されたり、エントラント側から猛反対され保留及び廃案になった法案が飛び交っていました。
例えば、ミルビステ・システムフレキシ・サービスグラベル・クルー廃止などの様々な動きがありましたねぇ。
(詳細は、後日のネタにさせて頂きます^^)
スーパーラリー制度が騒がれたのも、このタイミングでしたし。

リモート・サービス制単独のメリットはあまりエントラント側には考えられなかった事もあり、05年にはこれまた消え行く運命にあったんですけどね(笑)

歴史は繰り返すのでしょうか。。。やっぱり。

一応、考えられるメリットを挙げると、

・セクション(1ループ)ごとにサービスパークに戻って来る必要が無い為に、コース設定に
 自由度が生まれる。
 コース設定によっては、リピートステージが減少する可能性もありますね。

・ロードセクションの走行距離が短くなるので、イベント全体の時間短縮や渋滞による遅延や
 交通事故が防げる。
 無理矢理、こじつけたメリットかも知れませんがね(笑)

う~ん。こんなトコでしょうかねぇ。。。


それに対して、デメリットは具体的デス。

・リモート・サービスを挟んだSS区間では、大きなメンテが出来ない為に車とドライバーに
 負担が大きく掛かる。
・意外とちょっとしたダメージでも、リタイアに直結してしまう。

実際、04年はこの制度単体でのデメリットより、タイヤ事前登録制導入との絡みでのドタバタが目立ったので、難しいですけどね。


しかし、07年シーズンより導入されるムースタイヤ禁止やロードセクション3輪走行禁止法案と絡んで考察すると、、、
かなり慎重な走りを要求されそうですね~。
どっちを向いてもリタイアの魔の手が襲って来そうです。

その救済処置として、レグポイント制が生きてくるのかな???

やっぱ、ややこしいんで、シンプルな運営に考え直す訳には行きませんかねぇ(笑)








Last updated  2006/07/23 08:02:57 PM
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2006/06/07
今回はレッキについて。
用語説明としたら、一言で終わっちゃうんだけど。。。
いつもの悪い癖で、ついつい長文化してしまいました(笑)

役には立たないお話しなので、「ふぅ~ん。あっそう。」的な意識でどうぞ(笑)


【レッキ】
ラリーの競技が始まる前にするSSコースの下見走行や試走の事。RECCEと書く。
語源は、リコネッサンス(Reconnaissance)「偵察」から来ている。
このレッキを元に、ドライバーとコ・ドライバー達は命綱とも言えるペースノートを自ら作り上げていく事になるワケ。

06年現在、レッキは2回と決められており、主に火曜日と水曜日各1回ずつの計2回行われている。
但し、コースが重複する再走ステージは1ヶ所のSSと見なし、2回以上同じコースは走行出来ない。

競技期間ではない為に、当然コースに使われている一般の道路は閉鎖されておらず、
レッキ中は交通法規厳守が義務付けられている。
モチロン。法定速度厳守デス。

レッキ車には競技車同様にGPSが搭載されており、速度や現在位置など全て監視下の元で行われている。
ちなみにGPSはFIAによりブラックボックス化されている為、不正行為は不可能である。

レッキ中は、停車は出来るがコースをバックする事(逆走扱い)は禁止とされている。

06年現在ではレッキに使われる車両も、レギュレーションにより詳細が決められている。
 ・エンジン、サス、ギアボックス等、使用する車両はGr.Nに準じてなければならない。
 ・車両には広告やステッカーが無く、ボディカラーは単色塗装である事。
 ・アンダーボディ・ガードやロールバーの取り付けは可能。(Gr.Nホモロゲ品)
 ・座席やシートベルトの交換は可能。但し車両インテリアと類似した色である事。(Gr.Nホモロゲ品)
 ・補助灯の追加は2つまで可能。(Gr.Nホモロゲ品)
 ・タイヤサイズは、Gr.N範囲内で選択可能。
 ・原則として、タイヤはアスファルト用ロードタイヤを使用。(Gr.Nホモロゲ品)

SSコース内への車両以外での進入も、レッキの回数にカウントされる。
いくらトレーニングの為だからと言って、自転車でコースを跨いでしまったとしてもレッキ行為と見なされるので注意が必要。

理由はどうあれ、レッキ以外でのコース内への進入が発覚すれば、
「所定のレッキ以外にレッキ行為を行った」として失格となる。

これは1999年のサンレモでフランソワ・デレクールが自転車でコース内を走ったという
「疑惑」が生んだレギュレーションである。。。

現在の2回のレッキ制度に落ち着いたのは、2000年から。
99年は3回までレッキを行えていた。
それよりもっと以前は、無制限期間で行われていた為に、資金力のあるワークス勢はレッキに2週間当てていたという今で考えると、とんでもない規模で行われていたりもしていた(笑)

レッキの規模が縮小されるにつれ、上記のデレクールの様に様々な疑惑が浮上し、周囲を騒がせる事が多かった。

もっとも有名なのは、イカサマ野郎と罵られた?ジル・パニッツィの疑惑(笑)
これは、2000年サンレモにて。
サンレモはパニッツィの地元。そして自宅は、WRCのコースから30kmと離れてない場所にあった。
そこで、事前レッキの疑惑がじわじわ登ってきた。

でも。面白くなるのはこれからでございます。
当時、パニッツィはプジョーに在籍。そして、チームメイトにはデレクール。伝説の一幕デス(笑)

デレクールは、サンレモのレッキが始まる前にパニッツィに対してお互いのペースノートを同時にこの場で開示しあう事を要求。
事前に兄弟でコースをドライブしてなかったら、ノートは真っ白なハズだからである。

しかし、パニッツィはこの要求を「はぁ???」ってな表情と共に跳ね除けてしまった

・・・そして、一歩踏み寄るデレクール(笑)

結局、チーム関係者に割って入られノーコンテストと相成ったワケだが、上層部がその事を知り、
カンカンになっっちゃったから、もう大変。
次の年。デレクールは、フォードのサードドライバーとなってしまったのであった。。。

実はこの一幕には、同士討ちを狙った黒幕が存在する。
それは、カルロス・サインツその人である。
レッキ違反してる連中が、パニッツィと情報交換しているぞ。とか、
近い内にパニッツィは告発されるらしいぞ。とか、
この情報源は情報交換しているヤツ本人だから間違いなし!
な~んて、焚き付けたらしいんだよね(笑)

見事、チーム内に不協和音を奏でる事に成功したんだから、さすがプロフェッサーと言ったトコロか。

それと2001年のカタルニアでの出来事。
この年、シトロエンのWRCデビュー・イヤーにセカンド・ドライバーのヘサス・ピュラスが、
一回目のレッキでびっしりと埋め尽くされたペースノートを隠し持ってレッキに参加。
その隠し持ったノートに加筆・修正をしていたという疑惑も起こっている。
(レッキのコースイン直前と直後に違うノートを使用していた疑惑。)

最近良く聞く名前では、意外にもジジ・ガリがレッキ違反で処罰を受けている。
時はやはり01年。場所はスウェーデン。
詳細は不明だけど、ガリはレッキ前に何らかの形でコースに入っていた所を見つかったらしい。
これによりガリはスウェーデン失格。次戦ポルトガルでエントリー拒否。
その次戦カタルニア直前には、イタリアのASNであるCSAIからライセンスを一旦停止させられている。

  ※ASN(Authority Sport Nationale)とは、FIAに加盟している各国のモータースポーツ統括団体の事。
    日本のASNはJAFに当たる。


以上の事から、いかにペースノート作りの為のレッキが重要か分かって来るね^^

そう言えば、レッキが2回に減らされた時。ギャーギャー騒いだ若手達をコリン・マクレー

「2回に減らされて喚くヤツらは10回レッキで走ってもチャンピオンにはなれないさ。
       仮にコースに熟知して無くても、怖くなったらアクセルを緩めれば安全だしね。」


と、一蹴した事もあったけどね(笑)


ちょっと前までSS開始直前にコースを実走してドライバーに情報を伝えるグラベルクルー制度があったんだけど、現在はオーガナイザーがコース上に危険性があるので必要だと判断する様な特別な許可が無い限り禁止となっています。






Last updated  2006/06/08 12:30:52 AM
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2006/05/22
今回は自動消火器について。
折角頂戴した御質問だったので、張り切ってまとめさせて頂きました(笑)


【自動消火器】
FIAがレギュレーションで定めている装着義務がある安全装備のひとつで、この自動型の装着義務化は2001年より制定された。

エンジンルーム2ヶ所、キャビン内2ヶ所の計4ヶ所に噴射口を設けなければならない。
キャビン内に設ける際には、乗員の頭部に直接噴射させない様にとの断りもある。
もちろん、消火器から噴射口までの配管に熱に弱いプラスチックの使用はNG。。。
取り付ける消火器もホモロゲ取得品に限られる。

自動と言ってもセンサーで作動させるモノではなく、車内のみならず車両外部からも操作を可能としたモノの事で、外部から操作する為のスイッチ(又はレバー)は明確に位置を表記しておかなくてはならない。誰の目から見てもソレと解る様にね。
表記の大きさも10cm以上と定められている。

ラリーカーのボンネット上の付け根に、そしてが書かれていますが、
これこそ自動消火器のスイッチの位置を示すモノなのです。


05年ジャパン0カー e3.JPG

上の写真は仙台モーターショーでの1コマ。
右の写真で見て取れる様にインプでは、△とE(エマージェンシー)マークでスイッチの場所をアピールしてます。


307WRC 2005 Monte Carlo M.GRONHOLM
 1/43モデルカーにも再現されてました(笑)
 それだけ重要なステッカーだってことだろう。

 車によって、スイッチの場所が違うのが解るね。




ホモロゲ取得された自動消火器にはFEV社のAFFF(水溶性フィルムフォーム)が有名。
というより、それ以外でホモロゲ取得品があるかどうかは不明です。
レギュレーションをクリアしたシステム構築が出来れば製作は可。
売ってるモノを取り付けた方がコスト掛からなくてイイんだろうね^^

 ※消化剤の成分も人体に無害で、無公害である事が絶対条件で、
  現在はハロン系ガスを使用した消化剤は使用禁止になっています。


自動消火器の他に手動消火器も装着義務がある。
それぞれ一式づつ車両に装着させなければならない。

自動消火器と連動させるエンジンの自動カットオフ機構は義務化されていないが、自動消火器の
車内側スイッチのすぐ傍に手動でのエンジンカットオフスイッチを設ける事とされている。



FEV自動車用消火器 AFFF3500EK  FEV自動車用消火器 AFFF3500MK

左側がスイッチを押して信号を送る電気式の自動消火器。
右側がレバーを引きワイヤーで直接操作する機械式。
容量は同じだけど、電気式の方が100g軽い(笑)


楽天市場で売ってるとは盲点でした。
もちろんWRC専用消火器ではない為、様々なモータースポーツで利用出来る。
お宅の愛車にどうです?一台(笑)













Last updated  2006/05/22 08:07:15 PM
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2006/05/20
今回はマニュファクチャラー関係について。
特に注目すべきは06年から賑わせているマニュファクチャラー1
去年、この新しいレギュレーションが発表されて間もなく、当ブログで一度取り上げてみてはいたもののまだ不透明な箇所が見受けられていたもので。。。
今回は、最新版と言う事で解釈して下さい(笑)

【マニュファクチャラー】
ついついマニュファクチャー(manufacture:工場制手工業)と表現しがちなんだけど、FIAによると
manufacturerと書くのでマニュファクチャラー(工場制手工業者?)と読むのが正解。

自動車メーカーから委託を受けて競技車両を製作・管理している会社(工場)や団体。
若しくは、その会社(工場)や団体が運営するマニュファクチャラーズ選手権に登録したそれぞれの
チームの事。
言い方を換えれば、自動車メーカーと契約した協力会社や子会社が運営するチーム。

例.)スバルと契約するプロドライブ(Prodrive Automotive Technology Limited)が運営するチーム
  がスバル・ワールド・ラリー・チーム(SWRT)。

晴れてマニュファクチャラー(以下、マニュ)となる為には、FIAに申請が必要になる。
マニュ登録されていないと、WRカーの新規ホモロゲは取得出来ないし、当然マニュファクチャラーズ
ポイントも取得出来ない。

従来では1メーカーに対して1マニュファクチャラーが原則だった為に、メーカー=マニュ=ワークス
という構図で問題無かったのだが、06年よりFIAがマニュファクチャラーズ選手権の参加窓口を広め
た為(M2の創設)に、良くも悪くもこれまでの図式が崩れてしまった。
06年現在では、マニュ登録したプライベート・チームが4つもあるからね。

昔は、もっとメーカーがWRC出走マシンの開発及び、直接製作に携わっていた為にワークスって
言葉が極まっていて、プライベーターとのハッキリとした力の差が見て取れたモノなんだけどね。

今ではワークスサテライト・チームプライベーターの3つで体制の違いが表現される事が多くなっ
てきている。 

  ※サテライト・チームっていうのは、2軍チームという意味を持つ。
   メーカーから大きな援助(技術・資金面)を受けている。若しくは、メーカーが運営している
   ワークスの事を1軍と例える事に対しての体制表現。
   年で言えば全てのM2登録チームと、チームの運営は自ら行っているクロノスの事を
   サテライト・チームと呼ぶ場合が多い。
   元々プライベーターとしてWRCに参戦していたチームが、支援を受けてメーカーの代理
   としてマニュ登録を果すケースが殆ど。

車の流れも、
1)メーカーマニュ=チーム→マニュファクチャラーズ選手権参戦。
という肌に染み付いた構図の他に、
2)メーカーマニュマニュ=チーム→マニュファクチャラーズ選手権参戦。
という新しい図式が見られる様になった。

例.1)フォード→Mスポーツ=BP・フォード・WRT→参戦
例.2)フォード→Mスポーツ→ストバート・レーシング=ストバート・VK・Mスポーツ・フォード・RT→参戦

マニュファクチャラーズ選手権に参戦する為には、現在2つの方法が用意されている。


【マニュファクチャラー1(M1)】
・WRC全戦に出場義務が有り、自動車メーカーの名前の入ったチーム名を使用して2台体制での
 年間出場登録が必要。
 但し、年間登録が必要なのは1st.ドライバーのみ。
 2nd.ドライバーに関しては、イベント毎の変更が可能。
・1イベントに対して2台以上の出走は不可。1台のみの出走も不可。
・最新ホモロゲ取得車を利用した最新テクニカル・レギュレーションが適用されたWRカーでの
 エントリーが必要。
 06年から、前後アクティブデフやアクティブサス、トラクションコントロール等の運転を補佐する
 為の電子制御の使用が禁止されている。 
・年間エントリーフィー(参加登録料)に212,000ユーロ(約2,951万円)が必要。
・M1登録を済ませているマニュでも、別チームを組織してM2登録をする事が可能。


【マニュファクチャラー2(M2)】
・WRC年間10戦以上に参加義務があり、自動車メーカーの名前が入ったチーム名を使用して
 2台体制で年間出場登録が必要。
 但し、ドライバーの年間登録は不要で、イベント毎のドライバー交代は自由。
 (イベント開催5週間前までに登録)
・1イベントに対しての2台同時出走義務は無い。
・最新WRカーでのエントリーは禁止。
 去年走行していた車両を使用する事により、開発費や製作費が激減出来る。
 更に、メーカーや他マニュからのレンタルでの運用も可能となる。
・新規装着パーツのホモロゲ期間は当年1/2まで。
 つまり、シーズン中の新スペックの車両やパーツは投入出来ない。
・年間エントリーフィー(参加登録料)に25,000ユーロ(約348万円)が必要。
・過去5年間で、ドライバーズ選手権の年間順位が6位以内に入ったドライバーの起用は禁止。

M2であるレッドブル・シュコダ・チームから出走してた02年年間6位のジル・パニッツィに関しては、
電子機器の使用禁止を条件にFIAによる特例を受けての出走だった。

ちなみに、純プライベーターとして06年WRCにスポット参戦しているフランソワ・デュバルも電子機器を取り外している。

この先もM2制度が残されていけば、もっとマニュファクラーズ選手権は賑やかになるだろうね。
マニュが増えれば、WRCも潤ってくるしさ(笑)








Last updated  2006/05/20 11:22:10 PM
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2006/05/12
今回はプライオリティについて。
WRC観戦派にはあまり馴染みがない言葉かと思います。
意外と雑誌には度々登場する言葉ではあるし、エントリーリストにもP1~3は記載されている。
そのクセ、どんなモノかはあまり取り上げられないので独自にうんちくとしてまとめてみました。
取り上げられないって事は、無くてもいい説明だってことなんだろうけどさ(笑)

【FIAプライオリティ】
各選手権へのドライバーのエントリー受理優先順位の基準。
グループやクラスが車両の区分だったのに対し、プライオリティはドライバーの区分という事になる。 
プライオリティが掛かったドライバーがラリーの参加シードを受けている形となる。
各プライオリティを得る為にはFIAへの申請(申請期間は12月~3月)が必要となる。
一度取得すれば2年間有効となる。

プライオリティを持たないドライバーはノン・プライオリティという位置付け。
このプライオリティの有無によりレッキシェイクダウンテストの各参加条件が違ってくる。
  
   ※細かいトコに触れると、ノン・プライオリティ・ドライバー(プライベーター)はイベントによって違ってはくるけど
    レッキやシェイクダウンテストに参加出来ない事が多い。
     ヨーロッパのイベントでは、最大出場数に満ちていない場合でもプライオリティを持たないドライバーは
    参戦許可が降りない事すらある。
    それらの采配権はFIAには無く、各オーガナイザーが判断するみたい。結構アバウト^^
    ま、実績が重視されるって事だろうね。
  
    但し、プライオリティ自体の発行権はFIAにあるので、FIAが必要だと感じたらプライオリティを剥奪される
    場合もあるらしい。剥奪されたなんて聞いた事ないけどね(笑)


ちなみにラリー・ジャパンは全参加可能数90台で、まずはプライオリティ・ドライバー達にエントリーの許可が下り、その後、まだ出走枠が余っていればノン・プライオリティ・ドライバー達にエントリー許可が下りる。

プライオリティには大きく分けてプライオリティAとBが設けられており、WRC、PCWRC、JWRCの
世界選手権にエントリーしているドライバーは、プライオリティAに含まれる。

プライオリティAはラリーの参加優先順位も当然一番高く、更に3つに区分されている。
ファースト・プライオリティ(P1)
  WRCのマニュファクチャラー登録しているチームのドライバーに認可される。
  言い換えれば、M1とM2の登録ドライバーが持つ。
  基本的にM1のファースト・ドライバーのみ年間登録なので、それ以外は暫定的なシードとなる。
      
セカンド・プライオリティ(P2)
  過去2年間のうち最近エントリーした10戦で、WRカーでのエントリー経験があるドライバーや、
  当年WRカーでエントリーするドライバーに認可される。
   ※補足説明すると、
     今年WRカーで出走予定が無くても過去に上記の期間で乗った事があれば
     P2の資格は発生してますよって意味につながる。

  更に過去2年間のうちのJWRC、PCWRCのチャンピオン。
  又は、前年度のアジパシ、ヨーロッパ、アフリカ、中東の各地域選手権チャンピオンもP2の
  資格がある。        
   
  一言で言っちゃえば、今年のWRカーでプライベート参戦しているドライバーはみんなP2
  という事になるね。あ~ヤヤコシイ(笑)

サード・プライオリティ(P3)
  JWRC、PCWRCにエントリー(選手権に登録)しているドライバーが受けられるシード。

M1登録のスバル(SWRT)のドライバーの立場を考えれば分かり易いので例えてみる。
ペターはファースト・ドライバーなので全戦P1扱い
しかし、クリス・アトキンソンはイベントによって、SWRTのセカンド・ドライバーだったり
プライベーターとしてスバル・オーストラリアからの出走だったりする。
アルゼンチンなどSWRTのセカンド・ドライバーとして登録されたラリーではP1扱い
モンテなどのスバル・オーストラリアからの出走となったラリーではP2扱いとなっている。
WRC上位陣は当然、殆どP2以上のプライオリティ=参加シード権を持つ事にはなるんだよね。

新井トシはGr.NインプでPCWRCにエントリーしてるラリーではP3
WRカーに乗ってラリージャパンを走ろうものなら、P2としてシードされる。

各国の国内選手権の中には、プライオリティAを持つドライバーが参戦出来ないケースもある。
05年のアジパシチャンピオンのユッシ・バリマキが中国ラリー選手権に参戦を予定していたのに、
プライオリティA(P2)の資格を取得していた為に参戦不能となったというニュースが最近流れた。
06年バリマキは、WRCのサルディニアとアクロポリスにランサーWRCで参戦予定。
ちなみに、中国ラリー選手権にはアリスター・マクレーとラリー界の"タクマ"こと、鎌田卓麻が参戦中。


そして、プライオリティB
これには区分化は設けられていない。
Bはプライベーターの為のエントリー受理優先順位だと思って間違いないだろう。
認可条件は多種多様。。。

・2年以内に一度でもプライオリティA認可を受けた事があり、現在Aの認可を失っているドライバー。
・前年度のアジパシ、ヨーロッパ、アフリカ、中東の地域選手権2位と3位のドライバー。
・前年度WRCのドライバーズ選手権(年間)で4位~6位に入ったドライバー。
・前年度WRCのイベントでグループ優勝をしたドライバー。但し、その前年には優勝経験が無い事。
 つまり、プライオリティ取得期間内(2年)の優勝はノーカウントと言う事。

以上のいずれかの条件を満たせば、プライオリティBを得る事が出来る。


しかしプライオリティの取得条件も07年から変わる みたいだね。
これじゃ頭に叩き込む必要はないだろうね(笑)

もしまた機会があれば、次はM1M2について改めてまとめてみようと思います。
やっと最近全貌が理解出来たのでね(笑)






Last updated  2006/05/13 04:20:33 PM
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2006/05/11
グループと密接な関係にあるクラスについてまとめてみた。
簡単にクラスを知りたい方は、今月発売された雑誌を読めば掲載されています(笑)
本屋でページを開いた時にクラスが解説されてんの見つけて、目眩してぶっ倒れそうになったんだよね^^
二番煎じになっちゃったけど、まぁイイや。

【クラス】
FIAが定める各グループ毎に設けられている排気量区分のコト。
あくまで排気量のみで区分されてるので、4WDだろうが2WDだろうが関係なし。
排気量区分のクラスに対してグループとは改造範囲の区分。

Gr.NにはN1~4。Gr.AにはA5~8までクラス分けされている。
尚、ターボ等過給器が搭載されるエンジンを持つ車両に関しては、ターボ係数(×1.7)を用いての換算が必要になる。

例1.)スバル ヴィヴィオ(NA車両)N1の場合。
    ホモロゲNo. :N5464(A5464)
   登録日/期限 :93年7月1日/2006年      
     登録名  :SUB.VIVIO SEDAN 4WD SUPER.KK
     排気量  :1118.5cc

例2.)スバル インプレッサWRC(ターボ車両)A8の場合。
    ホモロゲNo. :A5695(N5695)
   登録日/期限 :06年1月1日/2013年      
     登録名  :SUB. IMPREZA WRX STi (2005)
     排気量  :1997.8cc×1.7(ターボ係数)=3396.3cc

因みにスバルのコンストラクターとしての登録名は、富士重工業(Fuji Heavy Ind. Ltd)です。
上記のデータはFIAのホモロゲ取得車両一覧(Homologated Vehicles)を参考にしています。

グループNのクラス
N1: 1400cc以下
N2: 1401~1600cc
N3: 1601~2000cc ・・・以前のW2Lに参加してた車両のクラス。06年からJWRC参加可能。
N4: 2000cc以上  ・・・PWRCで活躍している車両が含まれてるクラス。

※06年は、S2000マシンもPWRCに参加可能。但し、ポイント獲得対象外。
 実状は参加なし。
 新しく旗揚げされたインターナショナル・ラリー・カップ(IRC)での出走となる模様。

グループAのクラス
A5: 1400cc以下
A6: 1401~1600cc ・・・JWRCのメインカテゴリーであるS1600キットカーが含まれてるクラス。
A7: 1601~2000cc ・・・以前のW2Lで活躍してた2Lキットカーが含まれてるクラス。
A8: 2000cc以上  ・・・WRCでのメインカテゴリーであるWRカーが含まれてるクラス。

各クラスに「含まれる」という表現を使用してるけど、
それは例えばA6がJWRC専用のクラスと言う事では無い為。
もちろんプライベーターがA6マシンを使って選手権とは絡まない形(スポット参戦)で参戦出来る。
シードに引っ掛かればの話しだけどね。

各国別や地域別の選手権では基本的にA8の出走は禁止されてる。
参加数確保やイコールコンディションの保持の為にN4が主役だけど、
A6(S1600マシン含む)で開催してるラリーもある。
日本のJRCでは、JAFが独自のレギュレーションで運営している為、06年からJN1~4のクラスを
設けている。
それでも随分国際格式に近づいた運営となった。

以上の様にグループAクラス8という表現より、A8とダイレクトに表現されるコトが多い。
もちろん、この合計8つのクラス分けも06年まで。07年はR1~4の4つの区分けになる。

次回はプライオリティについて。
プライオリティさえまとめちゃえば、エントリーリストに表記されてる項目は全てクリアするね(笑)     






Last updated  2006/05/12 12:58:12 AM
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2006/05/10
今回のお話しはWRカーについて。
相変わらずの長文になってしまった(泣)
せっかく沢山書いたのに、一度全部消えちゃったのは内緒の話し。。。

【WRカー】
Gr.Aのクラス8内に併設されている現在のWRCを担う主流カテゴリー。
連続した12ヶ月間で2万5000台以上生産された全長4000mm(ホイールベース2440mm)以上ある
車両で、4座席以上あるモデル・ファミリー内の派生モデル(同一グレード)車両が年間2500台以上
生産されていればベース車両に出来る。

コノ段階では排気量が2000ccではなくても良く、2WD、ノンターボの状態でも良い。
単純に、Gr.Aホモロゲを取得すればベース車両としての条件は揃う。

ここから、WRカーのレギュレーションに沿っての部品追加・改造を施しWRカーを組み上げる。

  ※因みに、この改造・追加部品の事をキットと表現する。
   つまり、キットとはGr.Aのベース車から肉付けされた部分の事と思って間違いでは無い。
   そしてレギュレーション範囲内で肉付けされた車両を総じてキットカーと呼んでいる。

   昔は、F2(W2L)車をキットカーと呼んでたけど、
   それは発足当時は他にキット化されたカテゴリーが無かった為。
   今では、JWRCの主戦力車両であるS1600仕様車もキットカーと呼ぶ事が出来る。
   どれを取っても間違いではナイのだが、念の為^^


そして改造部品等のキット(エンジン、エアロパーツ、サス等)を20セット用意すれば、
WRカーとしてホモロゲート・シートが発行される事になる。
車両本体はGr.A。車両パーツはWRカーでのホモロゲという解釈でOK。

  モデル・ファミリーとは、グレードの枠を取っ払った同一車種。
   但し、車両外形は同一でなければならない。


WRカーの改造範囲はかなり広く、WRCを走る為だけのスペシャルマシンになる。
大雑波にさわりを列挙してみると、、、

 ・ベース車両の2WDからの4WD化
 ・同一メーカーからのエンジン換装可。及び排気量を変更しての使用可。
 ・NAエンジンのターボ化。
 ・全長4000mm以上ある車両は車幅1770mmまで拡張可能。
  全長4200mm以上ある車両に関しては、1800mmまでの拡張が可能。
 ・ホイールハウスやサスペンションの形状変更可。
 ・空力パーツの追加(リアウイングの形状、材質変更可)
 ・ボディシェルに最低重量(320kg)の規定はあるものの前後フェンダーは樹脂製、
  リアウインドウ及びリアサイドウインドウはポリカーボネート製への変更が可能。
 ・エンジン内部の改造等、様々な部品の改造・交換が可能

等々多岐に渡る。中身はまるで市販車とは別物。

WRカー規定の発足(1997)は非常に画期的な試みとしてマニュファクチャラーのみならず、
多くのWRCファンや関係者を喜ばせてくれ、高評価だった。
何せ、Gr.Aの足かせでもあった年間2500台製作の4WD+ターボのハイコスト車を販売しなくても良くなり、セアトシュコダを初め、プジョーシトロエン等のそれらの車を生産・販売していないメーカーのWRC参戦の扉を開く事に成功したのだから。

舞台背景として、WRCの参加マニュファクチャラーが激減(96、97年は3メーカー!)した事が
挙げられる。その事に危惧したFIAが新規参入メーカーの呼び込みを急務と考えての規定でもある。

付け加えると、当時2000ccのFF車両で争うF2選手権が盛んだった事を受け、
そのFFの車両を改造させてWRCに参加させちゃおう!っていう裏事情もあった。
ただの欧州車で日本車を阻止せよ!って魂胆だったかも知れないけど(笑)
結果的には参入メーカーは増える事となり、WRCの知名度は保たれた形となった。

しかし、WRカー規定のスタートは、レギュレーション特例大安売りの幕開けでもあった。
まず特例の恩恵にあやかったのが、トヨタ・カローラ
発足当時のレギュレーションからエンジンの換装はOKだったものの、当時はあくまで同一ファミリー内でのエンジン換装が条件だった。
しかし、あっさりカローラは別ファミリーのセリカのエンジンを使用する事を特例として許可される。

そして、フォード・エスコートも98年にベース車両のホモロゲ条件である最低生産台数まで目を瞑ってもらうと言うドデカイ特例を受ける。
ワークスとしてWRCの舞台に残留する事と、翌年99年から新型を持ち込む事を条件にして。

その後もプジョー・206シュコダ・ファビアとどちらのベース車両も車体全長が規定に足りない為、
フロント、リアのスポイラー伸長で全長4000mm以上を確保した限定モデルを2500台以上生産する事で同一ファミリーと認めさせホモロゲが降りたという特例もある。

その中で、悲惨なのは三菱のランエボ
年間2500台製作を楽にクリアしていたランエボが同一車種であったノーマル版ランサーセディアとは全長が違った為に、FIAから同一ファミリーとは認められずに、2万5000台製作条件クリアの為だけでWRカーのベース車両にこれまでGr.Aで心血を注いだランエボを捨て、ランサーセディアをチョイスせざるを得なかったという笑えない事実がある。

時代が進むにつれ、改造範囲の自由度の高さとハイテク化の急進により参戦マニュファクチャラーの競争が激化しWRカーという小袋が、Gr.Aという大袋を突き破ってしまった。

本来、WRカー規定はGr.Aより性能向上させる為のモノでは無く、
前述した様に売れそうもない特殊な高性能車を2500台も生産しなくて良い様にホモロゲを緩めて
新たな参戦メーカーを増やしていこうとするのが主旨だった。

皮肉な事に、特例の大盤振る舞いとホモロゲの緩和化。そして改造範囲の広さを売りにした事によ
り、性能特化=コスト高騰=必要資金爆発となっちゃって折角集まったメーカー達が資金不足の為に次々とWRCの舞台から姿を消してゆく羽目になっちゃった。

近年、コスト削減が問題視され続けており、ついには06年よりハイテク化の大幅減少、高価なマテリアル(材料)であるチタンの使用禁止等の大きなテコ入れを行ったが、時既に遅し。。。

もう、ホント歴史は繰り返すんだから困ったモンである。

FIAによると08年まではWRカー規定の存続が明言されてはいるものの、今後どういった方向
へWRCが進むのかという心配事が頭の隅から離れない。

余談ではあるが、WRカーの廉価版としてWRC2なるカテゴリーが存在し、
FIAプライベーター・トロフィーという選手権が設けられている。
詳細はまたの機会に(笑)

次回は、クラスとFIAプライオリティについてまとめてみようかと。
それらの予備知識を知ればWRCの世界がもっと広がるだろうからね^^
WRC各サイトのエントリーリストの項目でも出てくるしね。






Last updated  2006/05/11 06:10:41 PM
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2006/04/24
2回目のお話しはグループNについて。
言いたい事殴り書きしたら、エライ内容になってしまった(笑)
お時間の許される方は、お付き合い頂けると嬉しいかな^^

【グループN(Gr.N)】
FIAの定めたレギュレーション(規則)に則り、ホモロゲーション(公認)を受けた車両規格のカテゴリーのひとつ。
プロダクション・カー(Production Cars)と呼ばれる事もある。

Gr.Nホモロゲを受けるには、まずGr.Aのホモロゲを取得しなければならない。
よって12ヶ月間で2500台以上生産された車両である等のホモロゲ取得条件は、Gr.Aと一緒。
どうもメーカーではGr.AとNを同時に申請しちゃう場合が多いみたい。
Gr.Aでホモロゲ取得出来た車両は、同じ内容でGr.Nのホモロゲ取得出来るシステムだからね。
ちなみに、Gr.NでWRCに参加する際に準備するホモロゲート・シートもGr.Aのモノが共に必要になる。

ベース車両の改造範囲や交換可能部品はGr.Aより狭く少ない為、より市販車に近い仕様となる。

Gr.Aでホモロゲ取得した部品をGr.Nに使用出来る場合もあるのがヤヤコシイところ。
まあ、改造範囲の詳細は無視しても充分WRCを楽しめるので良しとしましょう(笑)

興味がある方はWRC JAPANの公式HPを覗けば、「Gr.Nに関する特別規定」の訳文が掲載されています。そこで掲載されている専門用語のVFやらVOやらは、後日解説予定です(笑)

Gr.Aもそうだが、Gr.Nではより高性能な市販車が選手権で有利に走る事が出来る。
と言っても、市販車がそのままって言う訳にもいかないんだよね(笑)

エンジンには32Φのエア・リストリクターの装着義務がある。
ロールケージ、バケットシート、消火設備等の安全装備の義務化等が必要になる。
やはり交換・追加装備する部品についても全てホモロゲ取得品であることが条件だけどね。

ちなみに、マフラー、純正型エアクリーナー、サスキットは交換可。
意外かもしれないが、近年徐々にエンジン本体以外の改造範囲は広がっている。
そして、スポット溶接によるボディの補強(剛性アップ)は許される。

06年からはレーシングブレーキの装着が認められたり、
サスのマウント位置も上げられる(足回り性能アップ)ようになった。
これは年々市販車の性能が上がる事によって走行速度域も上がる事になり、
安全性がより必要になった為。
更に、電子デバイスを装備したベース車でホモロゲを取得するので参加車両は高額になったお陰で、Gr.Nの最高クラスN4ではインプとランエボだけのラインナップという事態に陥っている。
ちなみに、PCWRCで勝とうとすると仕上げるまで1000万円以上は必要となるらしい。

しかし、エンジョイ派のプライベーターでも参加出来るレベルで仕上げられる事もまた事実。
FIAプライオリティなどのシードとか、ドライバー自身に条件が掛かっちゃうラリーが多いけど。。。

PCWRCの車両規定はGr.Nに準じるモノとなっており、
ここがWRカーやスーパー1600マシン達のキットカー規定とは違うところ。

Gr.Nも総排気量により、1~4のクラス分けがされている。

Gr.NもA、Bと共に制定(1982年)され、ラリーの底辺層を支える目的で発足したものだった。
制定当時は、唯一賞典が掛かっていないカテゴリーだった為(Gr.AにはグループAカップがあった)に
完全にスポット参戦のエンジョイ派の為のカテゴリーだったというワケ。

変革の時期が来たのはGr.Aと同じく1987年の事で、Gr.Bが廃止になりGr.Aがトップカテゴリーに躍り出た為に、続くGr.Nにもプロダクションカー・カップという選手権が掛けられた。
そして90年代に入り、ホモロゲ取得台数も2500台に落ち着くと、ハイスペックなマシン達が賑わせ出した。
出走車両もインプやランエボの他に、デルタ、エスコートRSもGr.Nで走っていた。
マツダのファミリアもこの時代に走っていたんだよね。

しかし、やはり歴史は繰り返す(笑)

当時は、WRC全戦がプロダクションカー・カップのポイント対象だった為に年間優勝するには
チーム運営のコストがエラク掛かってしまう様になっちゃった。
加えてマシンはハイスペック化し出してるんだから、お金が掛からない訳が無い(笑)

加えて、93~99年に行われたF2選手権に有力ドライバーや資金が流れ出したコトもあり、
だんだんとプロダクションカー・カップは勢いを無くしてしまった。

とどめは01年に行われたスーパー1600という新カテゴリーの存在。
このカテゴリー。世界選手権であると同時に、将来WRCのステアリングを握るであろう若手の育成の趣旨があったから、さあ大変。
ワークスは力入れるワ、WRCを目指すドライバーはみんな行っちゃうワの大騒ぎ^^

困ったFIAは、02年からプロダクションカー・カップを新たに世界選手権に格上げし、
PCWRCを発足させたのだ。
初めてGr.Nがドライバーのシリーズ登録制及び特定のイベントに限定参加する選手権が生まれたというコトになる。
02年当時は、ポイント対象イベントも8戦中6戦を任意に選択出来るシステムだった為、チーム運営コストも抑えられ、選手権登録人数も増加した。

しかし、Gr.Nの最大の問題点は消え去った訳では無い。
最大の問題点とは、WRCへのステップアップには一役買ったいないという事。
有力な若手は相変わらずJWRCに参加してるしね。

ちなみに、Gr.NからWRCに這い上がった有力なドライバーは帝王トミ・マキネンただ一人だけ。
あ、クリスチャン・ソルベルグもPCWRCに参加してたね。・・・彼って、有力かな?(笑)

あとは、み~んな前輪駆動車を使ったGr.Aから育って来ている。

ま、いずれにしてもGr.NもGr.Aも無くなっちゃう訳だから、、、
そんなに頭悩ませる必要も無くなったんだわな(笑)

 ※追記
   チェビー(クサビエ)・ポンスも04年からPCWRCに参加しておりました。
   05年のシーズン途中で、クロノス・レーシングのクサラWRCに専念した模様です。。。






Last updated  2006/04/25 01:33:01 AM
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2006/04/23
まずは、良く耳にするグループについて書いてみようと思う。

このグループ。説明となると、一言では非常に難しい
あまり要約しすぎるとかえって勘違いし易くなるし、中途半端で曖昧なものになってしまう。
しかし、詳細な説明にこだわり過ぎちゃうのも考えもの
深くまで突っ込んで知ろうとすれば、レギュレーションの細部まで理解する必要が出てきちゃう。
例えばそれぞれのグループでの改造範囲とかね。

競技に参加するヒトにはその知識は必要になるのだが観戦して楽しむレベルなら概要を知るだけで充分WRCの中身に接する事が可能になる。

ちなみに、テクニカル・レギュレーションの内容ともなれば、グループAだけでA4用紙10枚分は下らないモノだしさ。
しかもFIAから無料で手に入る資料は全て英語(笑)

どうしてもレギュレーションの内容を細部まで知りたいのなら、FIAのHPへ行ってダウンロードするコトをお勧めします。
日本語版が良いというのであれば、JAFに問い合わせて頂ければ購入(4000円位らしい)出来るんだけどね。

では、ちょいとしたお話しの始まり始まりぃ(笑)

【グループ】
FIAのホモロゲーション(公認)を受けた車両を使用する国際格式の車両規定のカテゴリーの事。
現在、WRCに参加できるカテゴリーはグループA、グループNのふたつ。
WRカーは、グループAクラス8に含まれている。


【グループA(Gr.A)】
FIAの定めたレギュレーション(規則)に則り、ホモロゲーション(公認)を受けた車両規格のカテゴリーのひとつ。
ツーリングカー(Touring Cars)と呼ばれる事もある。

ベース車両としてホモロゲーションを取得するには、連続した12ヶ月間で2500台以上生産された4シート以上ある車両でFIAに申請しなければならない。
車種の年式やグレード毎に申請は必要で、ホモロゲーションを取得した車両にはホモロゲート・シート(公認許可書)が発行される。
これは車検証のより細かいモノで、参加車両はこのホモロゲート・シートで記載されてる各データに忠実に合致(または数値以下)してなければならない。
エアロひとつとってみても、このシートに合致してなければ例え純正であっても競技車検は通らない。

簡単に言うと、WRCにGr.Aで出走するにはFIAの公認車両でなければならないと言う事。

ホモロゲを取得した車をレギュレーション範囲内であれば改造・部品交換が許されている。
ただし、交換する部品についても全てホモロゲ取得された部品であるコトが必要。

Gr.A自体はWRカー規格とは違い、2WDから4WDへの変更やターボの後付け、車両外観などの改造は許されていない。
つまり、最初から高性能な車両を生産していないとコンペテティブな(競争力がある)マシンにはならない。

このGr.Aという大袋の中に、WRカースーパー1600といった独自のキットカー規定の小袋が入っていると考えれば分かり易いかな。

Gr.Nとは改造・交換部品の範囲が大きく異なる。
エンジンには34φのエア・リストリクターの装着義務がある。

Gr.Aは総排気量により、5~8のクラス分けがされている。
Gr.Aでホモロゲを受けた車両は、Gr.Nのホモロゲも取得出来る。

Gr.A制定当初(1982年~)は、ホモロゲを得る為に5000台以上の生産が必要だった。
その時代は年間200台以上作ればホモロゲが取得出来たGr.Bが主流の伝説の時代。
当時からモンスターマシンと差別化を図る為に、改造範囲は大きく制限されている。
その後相次ぐ事故によりグループBが廃止となり、Gr.AがWRCのトップカテゴリー(1987年)となると、
高性能4WDターボ車をそんなに作っても売れねえっつうの!
と各メーカーがごねた為に年間2500台に落ち着いた。

更に時代が進み技術が進歩して来るとWRCに参戦する為のホモロゲを得る為の量産車は
どんどん高性能=コスト高=高価格となり、
ヨーロッパのメーカー達がこのホモロゲーション・スペシャルを量産、準備するのに難色を示しだした。
2500台作っても、売れねーってば。こんな高額な市販車はよ!
っとなったんだね。
歴史は繰り返すとはよく言ったものだね(笑)
ヨーロッパでは日本で考えられるより4WDターボで高性能な車って、よりコストが掛かり需要が少なかったんだね。
これで、メーカーのWRC離れが始まっちゃった。
広告効果等のメリットより、売れない車を作って自分の首を絞めるデメリットの比率が大きくなっちゃったワケ。

そしてFIAが知恵を絞って登場させるはWRカー。という現在の図式になる。

現在のWRCでドライバー及びマニュファクチャラー両ポイントを得る為にはWRカーでないと難しく、
事実上Gr.Aは、資金力のないプライベーターが用いるカテゴリーとなっている。


う~ん。なんだか分かり難い文章の羅列になっちゃったけど、大体こんなところかな(笑)
次回は、グループNとWRカーについてお話ししてみます。






Last updated  2006/04/24 02:14:36 AM
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