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Salon de Ciel

Salon de Ciel

水族館

私を見て小走りで近づいて

彼は「I'm so sorry!!!」と謝ってきた。


私は笑いつつ彼を軽くニラんで

「遅い!あなただと思って、あなたの友達に文句言っちゃったじゃないの!」

とさっきの電話の話を彼にした。



彼はジーンズに襟のついたシャツ、その上に革のジャケットを着て

カジュアル、かつ上品な格好で

かなり好印象だった。


背は決して高くないけど

改めて見ても、クリッとした可愛い目をしていて

かなり私のタイプ。

やっぱりあの時思い切って追いかけてよかったなあ~。



二人でおしゃべりをしながら適当にあるいていると

水族館に行き当たった。


こっから、日記の抜粋



偶然にも水族館を見つけた私達は、

「あー、ラッキーだね!行ってみようか!」

と、中に入った。


その水族館は有名な観光スポットで、その日も観光客でにぎわっていた。

チケットを買って入館した私達も、早速色んな水槽を見てまわる。

サメがいたり、ペンギンがいたり

話題の(?)ニモやその友達ドリーも見ることが出来て

本当は魚には全然興味がない私も、結構楽しんでいた。



しばらく水族館を歩いていると、
 
「Can I hold your hand?」

と、彼が手を差し出してきた。

「Sure.」

あたしは平静を装ったけど、かなりドッキドキ!!!


その後もずっと手をつないで歩いたんだけど、

何かの拍子にあたしが手をギュッと握ると、
(あるよね?別に意識してないのに手に力が入って握っちゃう事)

彼はそのたびに握りかえしてきた。

その度にドキドキ!!


私はもう魚どころじゃなかったんだけど、一方の彼は水族館をすごく楽しんでいるようだった。

真剣に魚を見てて、水槽ごとに書いてある魚の説明を読んだりしていて、

あたしは

「全然、遊んでるっぽさがないなあ。本当に普通の人だ。」と思ってた。

ナンパするになれてるかと思ったのに、違うのかな。


しばらく歩いた後は、大きな水槽の前に座っておしゃべりをした。

「兄弟はいるの?」

と聞くと、財布から家族の写真を取り出して見せてくれた。

 
年の離れた妹の事を話すときは、もう可愛くってしょうがない、

といった感じで、

「誕生日に、シャツをくれたんだよ。She is a real cutie.」と言ってた。

その優しい表情に、きゅーんとした。



その後、深海魚が見える暗い水槽の前に行った時に

急にぎゅっと抱きしめられて

私は彼のコロンの匂いにまたぽーっとなった。



水族館を出る頃には、

初めの頃のぎこちなさもすっかり消えて、つないだ手にも慣れてきた。


出るとすぐに

「この後、君を映画に誘いたいんだけど、どうかな?」

との誘い。


もちろんですとも!!!




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