テーマ:ナイチンゲール(11)
カテゴリ:看護
実習2週目になると、それぞれが看護計画にそって実施してゆき、患者さんに喜ばれたり、効果があったり、学生自身も嬉しかったりするケアを行っています。けれども、後半に向けての看護計画の修正に行き詰まりを感じる時期でもあります。
「事例検討会みたいなもの・・してみる?」 と、提案してみました。学生たちは、事例検討会なるものがいかなるものか見当がつきません。 「学生同士で、困っていることを相談してもなかなか解決にはならないから、困っていることは、指導者さんと相談する方がいいと思うので、学生同士では、効果のあったこと、患者さんが喜んでくれたケア、自分が嬉しかったことなどを話してみない?すると、私にもできるかもしれないことがあるかもしれないし、後半の実習やこれからの実習にも役立てることができると思うんだけど、どうかしら?」 学生たちは、興味を示してくれて、早速、記録のあと30分を使って、事例検討会みたいなものをしました 私の意図は、学生への心理面での自立に向けた勇気づけ 私が提案したルールは、バズセッションで、6人の学生のうち、司会、書記、タイムキーパーを決め、司会の進行に沿って、一人1分づつ、発表します。10秒前には、タイムキーパーが「ブー」と言います。6人、全員が発表したあとから、それぞれに質問をしたり、もっと聞きたい事例について聞くということでした。 学生たちは、私の提案を採用して、バズセッションが始まりました。想像通り、学生たちは、自由に発言をして生き生きと自分の行ったケアについて語ります。1分間に要約して話すのも上手でしたし、質問も活気があって、いつものカンファレンスの学生とは違うことを実感しました。それは、学生たちからセッションのあとは、笑顔で3週目に向けて頑張ろうという意欲的で、積極的な言葉ばかりが聞かれたからです。 話し合うということは、とても大事なことです 今、読んでいる読書の中の一文から 「わたしたちは、自分だけの考えを大切にすると共に、また自分だけの思いにふけるのをやめなければならない。そのためには、いつも疑問や抗議に対して、戸が開かれているような、話し合いの場をもたなければならない。それには、わたしたちだけでなく、もっと何か遠いところにいる者をわたしたちの話し合いの聞き手に呼んでこなければならない。」(田中美智太郎著:生きることの意味 p164 学術出版会) 学生は、V.ヘンダ-ソンの看護理論をもとに展開しているので、学生との話し合いの場には、ヘンダ-ソンを呼んできています。 私は、アドラー心理学の理論から、学生が「人々は仲間だ」「私には能力がある」と思えるように援助したいので、特別ゲストとして、こっそりと、A.アドラーの席も用意しておくことにしています お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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