2008/06/28(土)00:51
北海道の「支庁」が100年の歴史に幕
北海道議会で27日、現在14ある「支庁」を来年度、9地域に再編する条例案の成立が確実になった。
これにより、北海道庁の出先機関であり、地域名としても一般的に使われてきた支庁が、100年の歴史に幕を閉じることになる。
14支庁は1910年(明治43年)に国の出先機関として設けられ、戦後に道に引き継がれた。
近年では交通網の発達で生活圏そのものが変わったことで見直し論が浮上。
5兆6千億円の借金を抱えて財政再建を迫られている道は支庁の名称を「総合振興局」に改めて9箇所に再編する方針。
道内では天気予報の単位としても支庁名が使われ生活や風土に根付いているため、地域の特性が希薄になるとの懸念もある。
また、この影響で支庁単位で置かれている様々な団体の支所や民間会社の支社も見直される可能性もあり、地域によっては打撃を受けるのではとの心配もされている。
ここ数年の全国的な市町村合併ラッシュでも見られたことだが、地域という生活単位の統合は行政としては合理的であっても文化的には衰退の危険をはらんでいるように思う。
人がその土地に暮らすということで自然に形成されてきた地域としての特性を合理性だけで整理してしまうのはやや乱暴な気がする。
高度成長以来地方を置き去りに一極集中を進めてきたことが現在の日本のアキレス腱になっていることは明白。
同じ過ちを繰り返すことだけは勘弁願いたいものだが。。。