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日本医師会（日医）は12月8日から、独自開発したソフトウエアを導入している医療機関のデータを活用して、インフルエンザの発生動向（サーベイランス）に関する情報提供をホームページ上で開始した。
窓口業務で入力される検査や投薬などの情報（診療コード）が、日医のサーバーに自動的に送信される仕組み。
年内は1日1回のアップデートだが、将来的にリアルタイムの更新を目指す。
日医の石川広己常任理事によると、「診断から24時間以内のサーベイランスは世界でも例がない」という。



インフルエンザの発生動向については現在、国立感染症研究所が全国に約5000施設ある定点医療機関の情報をホームページ上で公表しているが、発生から最大で10日程度の遅れが生じている。

一方、日医のサービスは初期段階で流行を探知できるだけでなく、調査票の記入など、医療機関の負担が一切ないのが特長だ。
ホームページでは、発生が確認された医療機関から一番近い地区医師会の場所が地図上で表示される。
データ送信の際は、個人情報を削除した上で情報を暗号化。
サーバー内のデータを24時間以内に消去するなど、患者や医療機関のプライバシーに最大限配慮している。

日医によると、診療報酬明細書（レセプト）作成や窓口会計などの際に使用する日医のソフトウエアを導入している医療機関は現在、全国で約1万施設。
このうちデータの活用を承諾した625診療所と36病院合わせて661施設について、同日から試験的に運用を開始した。
将来的には3000－4000施設まで増やし、インフルエンザ以外の感染症にも対象を拡大する方針だ。

（キャリアブレインより）
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プライバシーの部分で難しさはあったことは想像に難くないが、非常に優れた仕組みだと思う。
医療機関に負担をかけないからこそ安定的に情報が配信できるのかも知れない。

地図上に展開されることで、流行の傾向がいち早く空間的に把握できることで様々な対策に有効になるだろう。

仕組みが定着すれば、感染症医療に大きく貢献することは間違いない。
それだけに参加施設がどれだけ増えていくのかがカギを握ることになるのではないか。