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2012.09.05
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東京都千代田区の景観まちづくり重要物件に指定されている大正時代の銅板建築「柏山(かしやま)邸」(神田須田町一)が十月、老朽化のため取り壊される。
将棋の駒のようなユニークな形の「マンサード屋根」を持つ建物を記憶にとどめてもらおうと、近隣にある大学の学生らが「お別れ会」を企画、パネル展示やライトアップなどで、およそ九十年の歴史の幕引きをする。

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神田のオフィス街にある木造三階建ての建物は、交通博物館があった旧万世橋駅跡地の目の前に位置する。
正確な年月は不明だが、大正期の建造とされ、家の正面部分に、現在は薄緑色になった銅板が張られている。
屋根は勾配が上部は緩く、軒に近い方で急に折れ曲がっている。

この十七世紀のフランスの建築家が考案したマンサード屋根と、銅板との組み合わせは珍しく、区が重要物件に指定した。

戦時中、付近一帯は空襲を免れ、戦後は一階でボタンやジッパーなどを扱う洋服の裏地店が営まれてきた。
所有者の柏山和子さん(86)は店主だった夫を亡くし、三人の子どもが独立した後、八月まで一人で暮らしていた。
「周囲のビルの建て直し計画や、家屋がやや傾いている状況などを考え、残念だが売却し、近くに引っ越すことにした。あと五年は住んでいたかった」と柏山さんは話す。
一帯は再開発され、オフィスビルが建つ予定だ。

「お別れ会」を催すのは、地域の街づくりを手伝っている日大、東京電機大、明大、東京芸術大の学生やOBら約二十人。
日大OBで、区観光協会に勤務する本郷寛和さん(30)が呼び掛けた。
「建物は協会のまち歩きツアーのコースだった。柏山さんに大変お世話になり、恩返しをしたかった」と本郷さんは話す。

九月十~十二日、柏山さん家族が暮らしていた二、三階の内覧会や、昔の写真などのパネル展示をするほか、最終日の夜には建物をライトアップし、柏山さんや近所の人々を招いての懇親会を開く。
一方で建物の内部を計測、平面図や立面図を作成したり、ビデオ撮影するなど、記録に残す作業も進めてきた。

メンバーの一人、明大理工学部建築学科四年の山本真兵さん(23)は「秋葉原に近く、周囲の開発が進む中で、魅力的な建物がよく残っていた。味のある銅板が、昔はどんな色だったのか想像すると楽しい」とメジャーで熱心に計測していた。
学生たちの行動に柏山さんは「本当にありがたく、感謝しています」と語った。

内覧会などは誰でも参加可能。問い合わせは区観光協会=電03(3556)0391=へ。

<千代田区景観まちづくり重要物件> 歴史的な価値があり、区民に親しまれている建造物などを、区景観まちづくり条例に基づき指定する。所有者が保存工事を行う際に、区は専門家の派遣や工事費の一部を助成している。今年3月現在、日比谷公会堂、神田まつや、聖橋など51件を指定。所有者の申し出などにより、指定を解除する場合がある。

(東京新聞より)
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神田でも須田町など一部の区画は戦災を免れたことで古い建物が残っている地区で、関東大震災後に建てられたいわゆる看板建築が並ぶ。
軒がなく、防災対策として区画整理で道路幅を広げたことによる敷地は減歩から生まれた苦肉の策ともいわれる、また耐火性を向上させるため、外側を銅板で覆ったため独特なルックスになった。

時代の象徴だった看板建築も多くは戦災で焼かれ、神田の一角に残るのみとなっている。
それでもこの一角には藪やまつや、伊勢源、ぼたん、竹むらといった老舗が軒を連ねることもあり、レトロ気分を味わいに訪れる人が多かった。

柏山邸もそんな古き良き時代を感じされる建築のひとつだけに寂しい。

古い景観を残したい一方で、防災上の観点から再開発が必要との声もある。
直下型地震の激しい揺れによる倒壊や火災から街を守るには、やはり耐震や免震といった構造上の対策を進めざるを得ない。

東日本大震災では歴史的建造物である九段会館で天井が落ちて犠牲者が出たこともあり、この問題が急浮上した。
人気の高かった九段下ビルディングも、倒壊の危険があるということで解体されてしまった。

多くの人の命を守る上で防災対策を放棄するわけにはいかない。
しかしその流れの中で街の景観を作っていた伝統的建築物を解体せざるを得ないというジレンマ。
今後の東京を考える時、避けて通れない問題なのかも知れない。





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Last updated  2012.09.05 00:42:00
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