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カテゴリ:測量
日本の国土地理院は11日、ベトナム資源環境省の測量・地図作成局との間で、測量・地図分野における能力強化を目的とした技術協力の覚書を交わした。日本とASEAN地域の国が同分野で覚書を交わすのは今回が初めて。
国土地理院は今後、◇電子基準点網の構築を含む測量分野、◇国土空間データ基盤(NSDI)の構築を含む地図分野、◇地理空間情報の減災への活用分野、◇測量・地図・地理空間情報に関する法制度分野で技術協力を行い、日本の測量・地図作成技術を活かしてベトナムの経済発展を支援する。また、同取り組みを通じて日本企業のベトナムへの海外展開もサポートしていく。 現在ベトナムでは、測量・地図分野の近代化に向けて、宇宙技術を活用した測地技術である電子基準点の導入やGIS(地理情報システム)技術を活用したデジタル地図の整備を含む国土空間データ基盤の実現に取り組んでいる。 しかし、現時点でベトナムは、測量の前提となる世界測地系(地球上での位置を経度・緯度・標高の座標で表す世界各国共通のシステム)を導入しておらず、地図作成時などに他国と位置情報が共有できない状況にある。また、電子基準点については、現在の0点から今後5年間で70点を新設(日本は1300点設置済み)し、測量作業の効率化などに利用する計画だ。 (VIET JOベトナムニュースより) ------------------------------ 地理空間情報に関するベトナムへの技術協力のニュース。 国土地理院だけでなく、近年は大手航測会社もASEANを大きな市場として営業展開を進めており、インフラ整備や地理空間情報の利活用などの分野で今後様々な技術協力が進んでいきそう。 写真測量など地図づくりにおいて、ベトナムは元来高い技術を持っている。 課題はむしろ電子基準点網や国土空間データ基盤などの国内インフラ整備なのだろう。 その前提としての法整備や、衛星測位に適応するための世界測地系の導入は不可欠になる。 国土地理院が協力するとすればことあたりが大きな部分ではないか。 その先には地理空間情報の利活用分野での伸びしろがある。 民間企業にとっては魅力的な市場となるだけに、環境整備は重要な位置づけにある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.03.13 11:12:47
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