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2016.05.24
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カテゴリ:地球科学
幕張メッセで開催されている日本地球惑星科学連合大会の2日目。

「人間環境と災害リスク」→「都市の脆弱性が引き起こす激甚災害の軽減化プロジェクト」→「巨大地震と火山活動:火山活性化過程の基礎研究」→「平成27年9月関東・東北豪雨災害」と聴講。
ここでは興味深かった話を備忘録的に書いておきたい。

まずは「人間環境と災害リスク」。

群馬大の青山雅史氏の「2011年東北地方太平洋沖地震による液状化発生域の土地条件と液状化危険度評価に関する再検討」は砂利採取場跡地の液状化リスクがテーマ。
東日本大震災時の事例を紹介した後、古い空中写真等の判読から東京の多摩川沿いに点在する砂利採取場跡地を抽出して注意喚起を提案した。
こうしたケースにおいての液状化の要因は埋め戻しの際の土質がカギを握るというのが青山氏の考え。
個人的には我が家の直近に砂利採取場が住宅地に転じた地域があることもあって非常に興味深い内容だった。

深田地質研究所の都司嘉宣氏の「津波特異点とそこでの防災対策について-京都府舞鶴市大浦半島、および和歌山件御坊市を例として-」は、過去の津波でいつも決まった場所で津波が周囲の他の点より高く現れる津波特異点の存在を紹介し、実際にその場所の津波対策がどのように行われているのかを検証した。
結果として過去の津波高からは不十分な対策しかされていない例が多いことが分かった。
特に気になったのは和歌山県御坊市の例。
市内の想定津波高が過去の地震津波に基づいて設定されているのだが、当時は砂丘が発達していて地形的に津波の侵入を防げていたところが、現在では日高川の流路が変更されて砂丘が切られており、当時とは状況が変わっている点がハザードマップ等に反映されておらず、行政でもその事実に気づいていない可能性がある点を都司氏は危惧していた。

名古屋大の鈴木康弘氏は「活断層研究をめぐる学術的・社会的問題-過去30年間の研究史からの問題提起-」と題した、学術(特に理学)と社会の関係についての問題提起を行った。
理学と社会の関係の歪みはことに活断層研究において顕著で、鈴木氏は1985年の原子力土木委員会のレポートが変動地形学の手法を軽視した内容であり、それに対して学術側が抵抗できなかったことを大きな反省点とした。
活断層研究は「科学と社会の関係の縮図」であるとし、研究者がこうした科学的知見がどのように利用されているのかをしっかりと見届ける責任がある点を強調した。

東洋大の渡辺満久氏は、「積丹半島の活構造-原子力規制委員会による不適切な評価」と題し、北海道泊原子力発電所の審査における原子力規制委員会の姿勢には疑問を呈した。
渡辺氏は規制委員会が積丹半島の変動地形学的特徴を誤認し、積丹半島西方断層の上盤の敷地内断層の活動性に関しても正しく評価していない点を指摘し、事業者の調査結果を鵜呑みにして「総合的におおむね妥当」といる非科学的な判断から新規制基準に基づく安全審査を実施していない点を厳しく批判した。

茨城大の小荒井衛氏は「地震ハザードマップについての理学と工学の融合の視点からの考察」と題して、異なる分野の知見を横断的に活用したハザードマップを提唱した。

こうした話を受けて総合討論では科学と社会の関係、そして理学と工学の関係などが議論された。
特に近年は2011年の東日本大震災における福島原発事故を受けた原子力発電所の最稼働問題にし際して、理学研究者の活断層評価が軽視される傾向が強い点への意見が出された。
科学の立場と社会が求める「妥協」をどこで線引きするのか、相互の理解や信頼関係が重要になることはいうまでもないが、科学的な知見をあからさまに軽視するような風潮は「何のための科学なのか」という点でゆゆしき問題。

「巨大地震と火山活動:火山活性化過程の基礎研究」では広島大の並木敦子氏の「富士宝永噴火は宝永地震に伴うスロッシングで起きたと思うと色々説明できる」が斬新な話だった。
宝永地震から富士山の宝永噴火までの49日という微妙な間隔を説明するには、宝永地震の揺れによりマグマだまりでスロッシングが起きたことがトリガーになったとする話題提起。
揺れにより気泡の合体と消滅が起こることを実験から導き出し、そこでマグマだまりに空間が生じることからスロッシングが起きるとしたもの。
この実験だけでは何ともいえないが斬新な説であることは確かで、後続研究が派生すれば面白い流れになるのでは。








Last updated  2016.05.24 00:12:54
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