復活。大人向"コドモバラエティ"(5)
さて、CDレビュー日記[いまむかCD]では、不定期で、CSスカパー!で復活放映中の子供向け偽装バラエティ「ウゴウゴ・ルーガ」関連のタイアップCDを連載しています。今回は約半年ぶりの五回目をお届けします。バックナンバーは、各自でお探しください(笑)。なお、『ウゴウゴ・ルーガ』の詳細につきましては、こちらをご覧ください。CSで放送中のこの『ウゴウゴ・ルーガ』、すでに第1シーズンの2クール(1992年10月~1993年3月までの125回)を終了して、11月からは第2シーズンへ突入しています。これまでの半年分の放送の中では、主役の小学生二人とシュール君らをはじめとする個性あるキャラクター群以外にも、トンがったパーソナリティで私が注目するようになったのが、今や芸人夫人の千秋女史であったり、元アナウンサーであった大坪千夏女史なのです。千秋女史のメディアでの活躍はいまさらココでとりあげる必要もありませんが、残念ながら後者の大坪さんはフジテレビのサイトでもこのような扱いになっています。画面はわがケータイSH901iSに最適化した、35秒の迷コーナー『ちなつのへや』。毎回ちなつが、どうみてもミスマッチな相手同士の不条理な対戦を実況する一週完結のプログラム。対戦短評でかならずつまらないダジャレをいいながら屁をこくクセがある。毎週月曜日は必ず負けキャラ「おりづめべんとう」が登場するが、必ず負ける。上画像は栄えある第一回目の放送で、F1カー"ウィリアムズFW14B"との対戦で決まり手"ひき逃げ"で負けた映像である。ほかにも、沖縄のヨナクニサンに大三元をフり込んで負けたり、ボタラ宮殿にあびせたおしで負けたり・・・、と毎週毎週まけじと登場する姿は健気だ。ちなみに、翌火曜日はそのウィリアムズは荻窪駅に負け、勝った荻窪駅も翌水曜日にあさがおにからまれて負け、さらにあさがおも、翌木曜日に通天閣と将棋を対戦して負ける。他にもCMのアイキャッチで通天閣は登場するが、「トノサマ」「たん吐きバンドおやじ」など、関西コテコテネタはこの番組の根幹をなす必須アイテムになっていく。そして金曜日。まるでハッスルの決まり手ような「えび道楽固め」で、ひょっこり現れたエビがチャンピオンをかっさらっていった・・・。ちなみに、大坪女史が2週間の夏休み中に"留守"を守ったのが、八木亜希子アナと、現在フリーの城ヶ崎祐子アナ。こちらは城ヶ崎女史の「ゆうこのへや」での放屁シーン。そんなわけで、思い入れいっぱいの『ちなつのへや』で大活躍した大坪さんがリリースしたオリジナルCDを、今回紹介しましょう。TITLE:あきのくりづくしメニューARTISTS:千日前ちなつ&ちあきRELEASE:1993/08/20CD NUMBER:MRCA20022LABEL:MEDIA REMORASACQUISITION(入手容易度):☆STUPIDITY (バカバカしさ):☆☆☆CURIOSITY (ヘンテコ度):☆☆☆今回は、その「千夏」と、本編内アニメ『ノンタンといっしょ』で主人公の声優役だった「千秋」が姉妹漫才師に扮してリリースしたCDの紹介です。第1シーズンが終了した翌週の1993年4月の第一週目、この『ウゴウゴ~』は生放送で放送されました。その中で初のTVデビューを飾っているのが彼女らで、その漫談が好評?だったのかはたまた予定通りだったのか、次週以降も「早朝爆笑寄席」で登場しています。このマキシシングルのリリースはそれから約4ヵ月後のこと。過去のオープニングテーマも手がけた近田春夫さんが手がけています。バージョン違いの「くりづくし」が2曲+カラオケ、加えて漫才師らしくクサい漫才ネタ2本と、千秋本人によるアコーデオン演奏による懐メロ『煙草屋の娘』のリメイクの、計6トラックを収録。さて、CSフジテレビの回し者のようで恐縮ですが、来年新春には初回から第100回までの放送を一気に再放送されます。私のように、昨春からマメにコツコツHDD/DVDレコーダーに録りつづけているコアなファンにとって、年末年始の特番編成はハードディスクの骨休めになるのでありがたいのですが、ここにきて100回分の一挙放送というのは、これから再度コレクションしたいみなさんにとっては、大変ありがた迷惑な話。仮に(権利モノの映像作品の枠を抜いた)内容を正味18分として、1800分=30時間というのは結構きついでしょうねぇ。もともとスカパー!のようなCS放送は、このような映像の宝庫だったりしますから、コレクターも大変です。一見ばかばかしい内容にも思えますが、千秋女史にとっては、その後ポケビなどを経てメジャーになる前の頃の作品。しかもリタイアした局アナとの(今風にいえば)コラボレーションですから、コレクション的価値は大きいでしょう。そのせいかこのCD、相当出難いようです。見つけたら、とりあえず、買っとけ!というところでしょうか。