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カテゴリ:文科省未検定「新しい旅行」
24日は長いので、前・後の両編に分けてお送りします。
明けて24日。 夕べは20時前に床に就いたので、朝6時に自然覚醒。降り続いた雨も止み、幸先はよさそうだ。まずはなんといっても朝風呂に尽きる。 さて今日の行程は、午前中は天龍村営バスで大河内まで一往復してから、特急で飯田へ。そこから高森町の市田へ移動して、今回路線休止の決定した豊丘村方面への路線バスを乗り納めて、同じく休止後はバスが自治体により自主運行される清内路(せいないじ)村への路線も踏破する。清内路のバスの終点は温泉地昼神を経て南木曽への国境へと至る峠道にあり、道中にはほっけが好物の漬物屋の工房なんかもある。大変気に入っている静かな村のドライブコースの一つだ。 朝食を済ませて外へ出ると、昨日の日記で触れた「おきよめの湯」直送専用の温泉給湯車が停車中であった。 この車が、まさかあんな曲がりくねった隘路を登り下りしていようとは、この時は予想だにしていなかった・・。 チェックアウトを早めに済ませて、再度停留所付近に行ってみると、大河内を早朝に発った村営バスの初便がすでに折り返しを待っていた。なお、時刻表や運賃については村公式HP参照。運賃区界は非常に小刻みで初乗り運賃も安いのだが、1日4本ではお世辞にもチョイ乗りに使えるほどではない。 運転士のいない車内に、さっそく乗り込んでみる。おや、左下に小さく見えるのはボーダフォンの3G、V801SHマンハッタンゴールドではないか。もっとも天龍村でマンハッタン・・、というのもシャレが効いているが、ユーザ以外は意味不明だし無関心だってば。 もちろん、山奥の隘路を進むため3Gだけでは圏外にでてしまうようで、もとより無線機を活用しておられるが、交信(業務通話)するだけなら、秘話である必要はないもんね。 「平岡地区で利用可能です」とはこういうことだったようだ。a●でもD*C*M*でもなく利用者逓減街道まっしぐらのボーダフォンを、村営バスの通信手段に活用されていようとは胸がすく思いで一杯だ。902SHについて日記で書いてからだいぶ経つけど、私のところにもなにやらバージョンアップのお願いと記された圧着はがきも来ている。文字数の都合もあるのでここではこれ以上書かないが、路線バスでの携帯電話活用のケーススタディはJRの高速バスでもかつてあったし、別に珍しくはない。 バスはいきなり中央に車線のない道から出発である。窓外に眼をやると、なんと 国道418号線 とあるではないか!その音読みをシャレてキング・オブ・酷道との呼び声も高い、あの国道418号線の東の末端区間なのである(終点はお隣りの南信濃村)。西の端は福井県だったりするので、さぞや幹線なのかと思いきや、国道番号が高いほど酷道指数も上がるようで、こ~んなページもあったりするのは予習済みだったから、こんなおにぎり標識が出たぐらいではビビらない。 ▲こ~んな道とか ▲こ~んな深い森の中とか ▲いまさら重量制限されても引き返せんて~ そんなワヤな道を走ること50分。ようやく終点大河内へ到着。 終点バス停はド田舎の集会所の横に設けられている。 大河内ゆきのバスの乗客は、終始私ひとりだけ。でも厳密に言うと人間でない「客」がいた。それは「新聞」である。 この村営バスは、道中に点在する集落への新聞配達もかねていたのである。上の画像は個人宅用で、なんだかトムとジェリーのカートゥーンで見るようなアメリカっぽささえ感じるが、他にもバス停内の待合所へ放り込むシーンもあって、まさにアメリカ的だ(←勝手な思い込み)。 地方の路線バスでも夕刊紙の配達便乗というのはよく見かける。ここの場合、朝刊にしては配達が9時前後になるためかなり遅いような気がするが、地元の重要な情報伝達手段の脇役として村営バスが活躍しているのである。 足瀬の旧バス停。以前は1日3本であったことから、今では1便増発しているのがわかる。 今の愛知県田原市から4年ほど前にUターンしてきたというこの村営バスの運転士の話では「温泉の影響もちょっとだけあるかなぁ」とのことで、車の通行量も以前と比べグンと増えたそうである。私は「いや、酷道マニアのドライブで車が増えた」に一票なんだなと心の中でつぶやいたが、実際に明らかに年配者の運転とわかる他府県ナンバーの車に多くすれ違ったりしたので、あながち間違いではなかろう。バスの本数が増えているのも、来村者が多くなった証拠である。隣の村の売木や南信濃にも温泉が点在するので、一日かけて車で湯めぐり・・という強者もいないわけではなかろう。私以外に2人の客を乗せ、ふたたび平岡駅に戻ったのは10時半ちょっとまえ。すでに、南信濃村方面、和田ゆきの信南バスが待機中であった。 このバスで30分ほど揺られると、先述南信濃村遠山温泉郷かぐらの湯に行けるが、今日はこのあとの濃ゆい過疎バス路線が私を待っている(←・・いないって・笑)。 かくして天龍村に別れを告げ、特急「ワイドビュー伊那路1号」で飯田駅へ向かったのである。(後編につづく・・) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 30, 2005 03:54:17 PM
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