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カテゴリ:いまむかCD
さて、いまさら言うまでもないが、私のバス好きはこのブログをくまなくごらんいただいた方なら十分理解していただけていると思う。でも単にマニアという括りを肩書きにするには私は違和感がある。もちろんマニアも種々さまざまであり、車体やエンジンなどの動力系や整理券器や運賃箱などのデバイス系、はたまた路線や運行主体などの会社・ソフト系に至るまで、ひとくちにバスマニアひとつ取ってみても多岐である。
そもそもバス会社だけをとってみても「貸切」系と「乗合」系の2種類に大分され、前者には路線バスという概念がほとんどなかった。ところが最近は、貸切専科の会社が乗合事業に参加するケース(「21条(貸切代替)バス」と呼ばれることもある)が増えて、状況はさらにややこしくなった。 要は、誰が運転するのか、どんな車でやるのかということはではなく「いかに乗ってもらえるバスにするか」ということが大事なのである。バス停の場所ひとつ取ってもそう。ここで取りあげる事例はバス停の場所も名前も違和感バリバリなのだ。乗ってもらうことを考えるなら、こんな場所にあるのはちょっと信じられない。私のポリシーとしては、ただ「バス、好きスキ大好き~」な感情だけでなく(もちろんそれも大事だけど)、常に建設的な視点も持ち合わせていたいと常々思うのだ。 そんな意味では、のちに観光的意味合いを濃密に抱え込むことになった「国鉄バス名金線」の持つ資源的価値を語らないわけにはいかないだろう。 ![]() TITLE:SUPER BEST ARTISTS:NICOLAS DE ANGELIS RELEASE:1984/06/21 CD NUMBER:VDP32 LABEL:VICTOR ACQUISITION(入手容易度):☆☆☆ STUPIDITY (バカバカしさ):☆ CURIOSITY (ヘンテコ度):☆ そんなわけで、今回はピアノの貴公子、リチャードクレイダーマンのフォロワーとも言うべきギタリストのベストアルバムである。一見バスとは無関係に見えるが実はこのアルバム、NHKで全国でも放送された名古屋放送局制作の名番組『北陸東海 桜紀行』の全編で流れていた"鏡の中のアンナ"を収録しているのである。 この『桜紀行』については昨年再放送された、NHKアーカイブスの関連サイトをご覧頂きたい。好評だったらしく今年も再放送され、その曲名も紹介された。その影響もあってかどうか知らないが、20余年経った今も当時のCD番号のままで売られている、文字通りに「定番」の商品なのである。まだCDが3200円程度していたころなので、そろそろ廉価盤をリリースしてはどうかと進言したくなるが、それはさておき。 番組はこの"鏡の中のアンナ"とアレンジは別なもののM12の"アストリアス"とM15"アルハンブラの想い出"の3曲がフィーチュアされているが、なんといっても"鏡の中のアンナ"である。ほとんどこの曲だけで、余計なナレーションはほとんどなし。あとはバスと沿線の風景の叙情詩にギターが寄り添う・・。そんなシンプルな演出手法も「さくら道」のイメージをいっそう盛り立てているのだ。 今は季節としては真逆であるが、奥美濃路は全国に数ある中でも有名な「さくらロード」であるだけでなく、紅葉のドライブ路としても絶好の快走路である。しかし冬場はかなりの豪雪地帯で、車事情の悪かった当時は重要な「住民の足」であったことは明らかだ。しかし今では、番組にも出てくる「美濃白鳥営業所」はおろか、JRバスは路線バス事業から撤退し、高速線以外で岐阜県内でJRはほとんど全滅状態になってしまった。少し内容が古くてしかも長尺だが、私が懇意にさせていただいている大学の先生のコラムがあるので、興味と根気のある人はぜひ読んでいただきたい。 主人公の佐藤氏も亡くなられてから30年ほど経つ。けれども映画になり、このような番組でもとりあげられるにつれて、再びこの名金線は脚光をあびることになってしまった。 そもそもあんな豪雪地に桜を植え続けるということ自体、桜マニアの酔狂なパフォーマンスではないかと毒づくことは誰だって思うが、こと行動に移すとなると、同じ音でも「恥」という字は「智」に変わる。故佐藤氏はどう思ったか知らぬが「乗客に桜を楽しんでもらう」という趣旨は、時代を超えて(少しねじ曲がったかもしれないが)、観光客に伝わっていることは確かなようである。ぜひとも、この曲をBGMに、みなさんにも"桜紀行"をしてもらいたいものである。 さて問題のCDだが、確かに「定番商品」であるものの、いろいろサイトを見ていると在庫がなかったりするところも出てきている。再プレスしていない可能性もあるので、ひょっとすると入手しにくくなってるかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 29, 2005 10:54:02 AM
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