|
テーマ:闘病日記(4048)
カテゴリ:ネフローゼ闘病
前回からの続きです。
明けて5月2日。 私は朝からアドレナリン全開モードです。 明日からは1週間どこも病院はお休み。 なんとしても今日中に手を打たなければなりません。 私の考えたシナリオはこう。 1. 近所の病院に行って尿検査をする。 2. 検査結果を病院から札幌の主治医に知らせてもらう。 3. 主治医からこちらの病院に治療方針を伝えてもらう。 4. こちらの病院で治療開始。 ポイントはまず病院に行って検査してしまうこと。 主治医に再発した〜と電話で泣きついたところで、 正確な情報がなければ治療の方針は立ちません。 なにより大学病院の主治医にアクセスするには 受付→外来看護師→医局主治医とプロセスが長く、 私が返事をもらうまでに半日かかってしまいます。 ただ一つ不安だったのは、はたしてお医者様同士で こういうやりとりをしてくれるのかということ。 なんかこうお医者様間のプライドとか縄張りとか ありそうですよね?そうでなくても大学病院は 手続きとか書類とかやたら形式ばっているし。 とはいえ、ほかに良い方法は思いつかず、まずは 尿検査をしてくれる病院を探すことにしました。 ![]() 本文とは関係ありませんが、かわいい写真が撮れたので使ってみました。 すでにGWの真っ只中。平日ではあっても、この日 個人病院はほとんどお休みになっていました。 近所の総合病院はやっていましたが、 すでに他で専門医にかかっている方は、通常の内科 では診られません、と剣もほろろ。 別に尿検査さえしてくれればいいんですですけどね。 ようやく一軒の個人病院(I病院)が見つかりました。 電話で事情を説明すると、検査してくださるとのこと。 I病院に着き、尿を採取して待っていると、 「〇〇さ〜ん、どうぞ」とI先生ご自身が診察室の 入り口から顔を出して、呼んでくれました。 ああ、気さくな感じの先生でよかった。 なんせ私はこれからこの先生に面倒なお願いを しなくてはならないのです。 「やっぱり相当、尿タンパク出てるよ。」 検査結果を見せてもらうと4++の数字が。 ヤバい… 想像以上に悪い。 これはもう一刻の猶予もありません。気づけば、 I先生に、札幌の主治医と連絡を取り、治療を始めて いただけないかと頼んでいました。 I先生はやはり気さくに引き受けてくださり、 お医者様同士で相談してくださることになりました。 私はいったん家に帰って、お沙汰を待ちます。 ![]() 数時間後、I病院から連絡がありました。 なんと、主治医の判断は週明け8日に私が札幌の病院に 来れるなら治療は保留。そして主治医がそう判断した 以上、I先生は勝手な投薬はできない、とのこと。 ええ〜? 帰ってこいって言われれば飛行機探して帰るけど、 それって結局札幌で病院の開く8日まで待つってこと? おそらく主治医はちゃんと血液検査して、私の体で 何が起きているか見たかったんだろうと思います。 リツキサン後初めての再発でしたしね。 でも、その間にどんどん悪くなったらどうするの? どっちに転がるかは誰にもわからないのです。 現に、私は7年前、お医者様の言う通り治療を 1週間待ったばかりに取り返しのつかないことに なってしまったのですから。 どうしよう、どうしよう。 でも、1人で悶々としていても仕方ありません。 I先生にこの気持ちをそのまま伝えてみよう。 それでダメならそれがエキスパートジャッジメント ということであきらめよう、そう決めました。 ![]() 再び病院に行った私はI先生に切々と訴えました。 これは再発歴8回の私が今まで経験したことのない 大きな再発であること。 7年前、たったの1週間で、緊急透析が必要と 言われたほど症状が悪化したこと。 万が一の場合にと主治医がI先生に伝えた量の薬は 飲み慣れていてちゃんと自分で体調管理できること。 I先生は私の方に向き直りじっと話を聞いてくれました。 そして明るい声で、こう言いました。 「治療を始めましょう」 明日から病院が閉まってしまうという時にあなたを このまま放り出すのははこっちも不安だ。札幌の先生 には飛行機が取れなかったって言えばいいよ、と。 安心して涙が出そうでした。 薬を出してもらえたことはもちろんですが、 不安でたまらない気持ちを先生に受け止めてもらえた ことがとてもうれしかった。 それだけでもう半分治ったような気になりました。 でも、家に帰った私はそのまま動けなくなり、この後 しばらく先行きの見えない日が続くことになります。 (つづく) 最後まで読んでいただきありがとうございます。 ↓応援クリック、励みになります。 にほんブログ村 ↓よろしければ読者登録も!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.05.19 15:53:28
コメント(0) | コメントを書く
[ネフローゼ闘病] カテゴリの最新記事
|