chocoolique の世界あちこち日記

2004/11/04(木)15:05

お人形さん役の苦悩

相棒(34)

「一番素敵な格好で来てくださいね♪」 浮かれた調子で相棒が言った。何でも、取引先の創業10周年のお祝いで、地元デンバーの動物園を貸し切った盛大なパーティーが催されるのだという。社員や取引先など数千人規模の招待客が予定されており、しがないサラリーマンのひとりである相棒も、つい、はりきってしまうようだった。 しかし、服装にはまったく無頓着、お化粧も大っ嫌い、という相棒からそのセリフが出るとは意外であった。 実は私には “見せびらかし用の女” として重宝されていた時代がある。一番セクシーな服で来てよね、と言われ、なんだろう? と身構えて行ったら他の女性はみんなモデルか女優の卵だった、という苦い経験 (?) も。 しかし、私は、基本的にどこに行ってももてはやされた。目を引くような美人でもなければ外国人好きのするオカメ顔でもない平凡な外見ではあるが、生来の饒舌さがウケたのであろう。私も若かったから調子に乗った。 (← 自慢ですよもちろん) そんな生活を数年送った後、その堅実さおよび地味さに価値を見出しパートナーシップを組むことになったのが現相棒であった。……が。やはり。そうなのか。ボッサボサ頭にパジャマ上下では人前に出るなというのか。ケッ。俗物め。 じゃあタクシー代くらい工面しなさいよ、と言いたい。動物園までは片道10キロの道程である。素敵な靴で漕ぐにはちとキツイ。追い討ちをかけるように雷雨の予報も出ている。 普通、それなりのリクエストをする人はそれなりの待遇でもてなしてくれるものであるが、相棒レベルでは、要求ばかりが先に立ってしまいやりにくいことこの上ない。しかも、綺麗な格好でネ、と言われても、お化粧は一切禁止なのである。三十路女にどうしろっていうのよ……。 詳細は明日追ってリポートの予定。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る