chocoolique の世界あちこち日記

2004/11/04(木)15:00

パーティー@雨の動物園

日記(30)

ユニクロでも勝てたな……。四千人ほどの来場者を一瞥して私は冷笑した。予報通りの雨。これまたお化粧なしの私の勝ちである (※ 状況を完璧に把握したい人は昨日の日記から読んでください)。 ガツガツしている相棒と私は、まずは、人の流れに沿って食べ物を調達しに行った。ビュッフェスタイルのディナー。と、書くと、何やらご馳走な雰囲気が漂うが、要はメキシカン。テーブルに並べられたトルティーヤやチキン、ピラフ、お豆、ブラウニーを銘々が取って食べる様子は学食さながらであった。 私たちは馴染みの仕事仲間数人と一緒に、雨の中、このメキシカンを掻っ込んだ。お皿にポツポツと雨水が入りろくに食べた気がしなかったのだが、タコベル (=メキシカンのファーストフード店) 並の味であることだけは確認できた。ビールは一人三杯まで。 こうしてひとまずお腹が満たされると、私たちは挨拶回りを開始した。相棒の今日の目的はこれである。人ごみの中をうろうろして、会社のお偉いさんに会っては挨拶、というのを繰り返す――。相棒は、自転車だけでなくちゃ~んとしたパートナーがいるんですよ、とアピールしたいらしかった。しゃべりすぎないでクダサイと釘を刺されていた私も、ちょっと大げさに楽しそうな雰囲気を作り、奴に強力してやるのだった。 挨拶、握手、簡単な自己紹介。これを何度繰り返しただろう。バンド演奏が始まりR&Bが流れ始めた。雨は一向にやむ気配がない。私はさりげなく動物園に話題をふってみるのだが、皆、こぞって、動物には興味がないらしかった。痺れを切らした私は相棒や仕事仲間たちに別れを告げると、ひとりで動物の見物に出かけることにした。 雨の動物園というのもなかなかオツである。 たてがみを濡れそぼらせたライオンが岩場に佇んでいる。サイが水溜りでじゃぶんじゃぶんやっている。マウンテンゴートというのであろうか、アンデス山脈に生息していそうな大きなヤギが岩のてっぺんにつっ立って天を仰いでいる。一方、小さな子ヤギたちは木陰でじっと雨宿り。舎に入れば良いものを、わざわざ、少し雨のかかるところを選んで立っている。 かなり地味な雨の楽しみ方である 全体的にゆったりとした配置のデンバー動物園。キリンやライオンなどかなりの至近距離から観察することができるのだが、動物側もまた広々としたスペースが確保されており、動物はストレスを感じるようであれば遠くに避難できる。私はなかなかの好印象を抱いた。今回は霊長類を拝むことができなかったので、次回は、年に二度の無料解放日を狙って訪れようと決めた。 帰り際、パーティーのお土産にと小さな紙袋が手渡された。使い道のない缶バッジやポスターに混じってクーポンが一枚。フライトの際、地上波と同じ放送のテレビを見ることのできるお得なクーポンである。 これをもらえただけでも来た甲斐があったな――。人知れず相棒化の進む私。得をしたことに充足感を感じるのであった。

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