chocoolique の世界あちこち日記

2004/08/05(木)22:14

カルティエ=ブレッソンとドアノーの写真

感想(4)

フランスの写真家アンリ・カルティエ=ブレッソン氏の訃報に大変ショックを受けた。ブレッソン氏は日本でいうと木村伊衛兵氏のような二十世紀を代表する写真家であり、報道写真家の先駆けとして世界中を駆け回り、数々の瞬間を撮影した。 「この世界には決定的瞬間を持たないものは何ひとつとしてない」―― 。ブレッソン氏の有名な言葉である。決定的瞬間というのは後にその言葉だけがひとり歩きしてしまった感もあるが、ブレッソン氏は、何気ない街角の光景ひとつとってもその “瞬間” をとらえ、それら白黒の作品に “色” を与えた。 これまた私の好きな写真家ロベール・ドアノー氏の作品もそうなのだが、白黒の写真の中にも “色” がある。平面の写真の中にも “体温” がある。ビゼーやラロといったフランスの作家の音楽を聴いているとバッハやベートーベンにはない華やぎを感じるのだが、それと同じことだろうか。 お二人愛用のライカ。私も欲しい。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る