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カテゴリ:考察
めずらしく友達に会って、めずらしく喉がかれるまでおしゃべりした。この友達というのは、まだ20代半ばの前途洋洋な日本人男児である。 デンバーに来たばかりの頃、デンバー在住の日本人なら一度はアクセスするであろう某サイトの掲示板にメッセージを載せた私は、数人の日本人から、友達になりましょうというメールを受け取った。が、結果的に、今でも続いているのは、冒頭の友達だけである。 これは私がうすうす気付いていることなのだが、デンバーに住んでいる日本人は、一般的に、私とはあまり友達になりたくないらしい。たいていは留学生か主婦なのだが、そのどちらも、私とはタイプが違うと思うのか、知り合ってもいつの間にか疎遠になってしまうことがほとんどなのである。 アメリカ人である彼氏のためにデンバーに来て大学院で勉強をしているという女性とは、同い年ということもあり、すぐに仲良くなった。しかしお互い多忙なため、なかなか会う機会がなかった。そんななか、日本に一時帰国した私は、日本の外資金融業界でインターンシップでもいいから仕事したいというその友人のために心当たりをいくつかあたってみることになったのだったが――。 外資金融の人事担当者を中心に連絡を取ってみた私は、このご時世、希望する職種の職務経験がないということは門前払いされることを意味するのだと否応なしに悟らされるのだった。いくつか当たってみても同じことだった。私は、残念だけれど、と彼女に伝えなければならなかった。わかった、とにかくありがとうね、彼女からはそんな返事が届いた。 そして、それが最後だった。 忙しいからメールできない、連絡できない、ということもあるのだろうが……。用なしと言われているようで、私はなんとも複雑な気持ちになったのであった。 もうひとりお友達になった女の子は、私よりちょっと若い一児のママだった。家にいるときでもそれは綺麗にお化粧をしていて、そのお化粧がこれまた生える、とても美しい顔立ちをしていた。美人なのに驕ったふうでもないところにもまた、好感が持てた。が、一度会っただけで連絡が途絶えてしまった。私は旅行で忙しくしていた時期だったから、先日はありがとう、また会いましょうね、という短いメールを入れたはずだった。しかし、向こうからは返信がなく、こちらからもそれ以上連絡することのないままかれこれ2年が経とうとしている。 会った際にどちらかが失礼なことを言ったわけでもなければ、明らかな嫌悪感があったわけでもない。おそらくは、あまり気が合わなかったのだろうと思う。が、それにしても。こうして消えていく知人の多さを考えると、人間関係とは希薄なものだなぁとつくづく考えさせられる。 ひとつ覚えているのは、初めてお邪魔した私に大きな大きなポテトチップスの袋を差し出した彼女が 「どうぞ♪」 と言ったことと、ソフトドリンクの缶を差し出した彼女がこれまた 「どうぞ♪」 と言ったことである。これを別の友人に話したところ、そんなの普通じゃん、と一笑に付していたのだが、私の感覚では、来客に出す冷たい飲み物はグラスに入れて (またはグラスを添えて)、お菓子はお皿に盛って、というのが常識である。アンパンマンの絵のコップでも、春のヤマザキパン祭りでゲットしたお皿でも、とにかく、むき出しでなければいいのである。彼女の美しい外見、そして優しい人柄とのギャッを感じえずにはいられない私なのであった。 彼女のほうも私の何かに驚いたのかもしれないが。 冒頭の20代半ばの男の子は非常にマイペースである。だから私と仲良くできるのだろう。 エラそうでスミマセン。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 15, 2004 09:56:10 AM
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