私の大好きな人がケガをしたらしい

それがどんなケガなのか、どんな様子なのか、今痛むのかどうか？

何も判らない

知る術がない

大好きな人に何かあっても知る術も無い

ただただ心配で胸が張り裂けんばかり

心配している気持ちを伝えたいんじゃない

その人に今起きている痛みを知る事ができない事が辛い

やみくもに不安が募るばかり

元気だろうと思っていたのに、元気じゃないと知った

どの程度の痛みをその人が抱えているのか判らないという事が

こんなにも辛い事だとは、今まで知らなかった

その人に何かあったとしても、自分が何も出来ない事は承知している

だけど、何があったのかも判らないとなると

どうしようもない無力感に襲われる

でも、無力感の強さより、不安と心配の方がずっと大きい

出来うる限りのつてを頼りに、どんな状態なのか尋ねてみたけれど

今のところ何も判らない

だけど一晩たって

それがもし命に関わるような一大事であるならば

その「つて」から察する事もできるだろう

今のところ、そうではないみたいなので命に関わるようなものではないらしい

少しホッとする

身近な人に起きた事ならば

それが娘の事であっても、親の事であっても、親しい友人であっても

本人、或いはその家族や友人から

知りたいと思えば知る事ができるから、対応ができる

何も判らないとなると対応もできない

何が起こったのか？と不安と心配を募らせるばかりとなる

私は無力だ

でも、判らなくても、いくらかのつてがあった事に感謝したい

「判ったら知らせます」と言ってくれる人がいる事は

せめてもの救いだ

色々あるし、色々あったけれど

何より大切なのは、その人が元気であるって事だった

こういう事があって初めて、その事の大切さを感じた

自分が無力である事なんて
そんな事ですら、今はどうでも良い事だと思う

今はただただ、心配と不安で一杯で精一杯

無力の私に出来る事は、心配する事と想う事だけ

心配だって、想う事だってそんなモノいくらだってする

役に立とうが立たなかろうが、不要だろうが無用だろうが

私の気持ちなどいくらでも注ごう

今どれだけ辛い思いをしているのか判らなくて辛いけれど

元気になってくれたらそれだけでいい
元気でいてくれるならそれだけで良かったんだ

今までそんな当たり前の事にすら気付かずにいた

今回の事でよくわかった

早く元気になってね

せめて痛みだけでも早くひきますように

私の「気」などいくらでも送るから

見えないけれど
届くかどうか判らないけれど

でも、いっぱい送るから少しでも楽になりますように

私から見えなくても構わない

元気でさえいてくれるなら