シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

2008/05/05(月)15:43

破天荒な伝説の男 「夢を生きた男 ザ・ベーブ」

メジャー・リーグに名を残す伝説のホームラン王、ベーブ・ルースを描いた伝記映画。個性派役者ジョン・グッドマンがベーブ・ルースを巧みに演じて、有名な予告ホームランや、病床の少年とのエピソードなどを見事に映像化している。 数々の記録とエピソードを残し、今もなお人々に愛されるホームラン王、ベーブ・ルースの波乱の野球人生はまり役のジョン・グッドマンの名演技が光る。 アメリカ野球界の伝説的ヒーロー、ベーブ・ルースの生涯を描くドラマといえる。 その1: 少年院で"矯正不可能”の折り紙をつけられたベーブ 1920年、ボルチモアの少年矯正院に、腕白な性格を直すため、7歳の少年が連れて来られた。寂しさにしょげていた彼に、マサイアス神父(ジェームズ・クロムウェル)は声をかけ、野球を教える。 マサイアス神父が投げる球を軽々と場外に打ち込む。彼の並外れた才能を感じたマサイアス神父は、それから12年間、彼に野球の技術とスポーツマンシップを教えていった。 1914年、19歳となり身長180センチ、体重72キロと立派に成長した彼(ジョン・グッドマン)の野球の才能はプロ野球関係者にも知られるところとなり、マイナー・リーグのボルチモア・オリオールズに入団することに。 「6歳でタバコを吸い、7歳で酒を貰えた。どうしようもないヤツだぞ」 「私が後見人になりますから」 スカウトに来た男はこう云って彼を引き取る。 プロ野球界でも彼は見事な力を発揮、豪快な場外ホームランや無類の子供好きで話題となり、その童顔から_ベーブ(赤ん坊)_と呼ばれるようになった。 実力が認められて大リーグのレッドソックスにトレード、ここでも力を遣感なく発揮、ますます人気は急上昇。子供を愛する彼のまわりにはいつもにぎやかな子供たちの姿があった。 だが、外界との接触を絶たれた少年院で成長したため、うまくスピーチができず、ジョークを云えと教えられ、壇上で司会の女性にいう。 「1,2,3で手を引っ張って下さい。いいですか、1,2、ブ~ウ(強烈なガスを放ち)船が出るぞ~う」 笑いをとるどころか、集まっていた上流階級の聴衆を顰蹙させる始末。同席の首脳陣まで怒らせてしまうのだ。 1916年、ベーブは以前から恋焦がれていたウェイトレスのヘレン(トリーニ・アルヴァラード)に猛烈なアタックの末、結婚する。心優しいベーブは、農場やサラブレッドなど、ヘレンの望むものは何でもプレゼントして彼女を喜ばせようとした。 だが、ニューヨーク・ヤンキースに移籍後は、ベーブが選手としての黄金時代をスタートさせたのとは裏腹に、ヘレンは都会を嫌い、離ればなれの生活が続くのだ。 そしてベーブは、自分の夢に熱心に耳を傾けてくれるクレア(ケリー・マクギリス)と意気投合、彼女と過ごす時間が増えていく。 その2: 重病の少年を見舞い ホームランを約束するベーブ ある時ベーブは、彼の大ファンである重病の少年ジョニー(ダイラン・デイ)を見舞う。 「きっと良くなる。頑張るんだ」 ジョニーはサイン入りのボールを握りしめて頷く。 「ジョニー、次の試合で君のためにホームランを打つことを約束しよう」 病床のジョニー、片手を上げ、指を2本立てる。 「2本! よし、約束する」 と、その手を握り締めるベーブ。 次の試合で全世界が注目する中、見事約束を果たしたベーブをクレアが見守る。ヘレンはベーブに離婚を宣言。スランプに陥ったベーブをクレアは支え、減量し再起したベーブは予告ホームランを打つなど、ファンを驚愕させる。 その3: 引退の花道を自分で用意しなければならなかったベーブの生き様 監督になるのが夢だったベーブだが、オーナーの話を偶然立ち聞きしてしまう。 「ヤツを出しているのは余興だよ。自分の体重も管理できない男にチームをまかせられるか。人集めの道具さ」 ボストン・ブレーブスに移ったベーブは、1935年、吐血しながらも最後の力をふり絞って1試合に3本のホームランを放つ。 印象に残るホームラン、それは唯一とも云えるランニング・ホームランだ。ベーブが高々と打ち上げたフライ、選手は球を見失ってしまいウロウロする、その間にベースを周りホームインと同時にグラウンド内に球が落ちてくる。これにはさすがにびっくりさせられた。 グランドを去る決意をし、ベンチを後にしたベーブに、ひとりの青年がかけよる。それは、あの日ベーブが約束のホームランをプレゼントした少年、ジョニーの成長した姿であった。 少年がそのまま大人になったようなベーブの行動、子供たちに愛され続けたベーブ・ルース、まさに超人とも云えるベーブの生き様は果たして幸せに満ちていたのだろうか、考えさせてくれる作品だ。 1992年 アメリカ・カラー 監督 アーサー・ヒラー 出演 ジョン・グッドマン ケリー・マクギリス トリニ・アルヴァラード ブルース・ボックスライトナー ピーター・ドーナット ジェームズ・クロムウェル J・C・クイン マイケル・マグレディ  ブログランキングに参加中です 応援よろしくお願いします            ↓ 人気blogランキングへ

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