2010/02/20(土)18:07
サラ・マイルズ 満たされぬ愛を見事に演じた女優
サラ・マイルズ、「素晴らしきヒコーキ野郎」(1965年)でお転婆なパトリシアを演じ、飛行機上でおおはしゃぎして操縦者をずっこけさせた彼女が、デヴィッド・リーン監督の傑作「ライアンの娘」(1970)では、一転して不倫の愛に身を焦がす若妻。
素晴らしきヒコーキ野郎ライアンの娘
この二人を同一人物だとあなたは気づいたでしょうか? 少なくとも私は気づきませんでした。ブルーベルの花が咲き乱れる森の中で、裸で抱きあう男女の姿、村に監視に来たイギリス守備隊の指揮官と”許されぬ愛”を確かめ合うロージーを演じたサラ。
中年の夫、ロバート・ミッチャムがありながら、夫の目を盗んで夜な夜な愛人のもとへ密かに通うロージー。一筋の愛に縋りつく彼女に私は女の業を見ていた。
彼女は1941年12月31日、イングランド東部のエセックス出身だ。1965年の国際キャストが揃った「素晴らしきヒコーキ野郎」で石原裕次郎と共演。1970年のデヴィッド・リーン監督の「ライアンの娘」ではアカデミー主演女優賞にノミネートされた。
1976年にはイギリスで映画化された三島由紀夫原作の「午後の曳航」に出演している。その他、「欲望」「魅惑の70'sムービースターヌード大全集」にもピックアップされている。
私生活では一度の結婚。彼女はまだ68歳、もう一花咲かせてほしいものだ。