テーマ:今日聴いた音楽(75660)
カテゴリ:わたし
今日は、私にしては珍しく、バイオリンのコンサートに行ってきました。
奏者は高校時代の友人のお父様で、この春東京芸大を退官された方です。 かつてN響のコンサートマスターをされていたこのバイオリニストは今もこの世界では要職に就いていらっしゃいます。 もう60代後半に入られたというのに、その華麗なる指遣いは健在で、素晴らしいコンサートでした。 伴奏のピアニストともぴったり息が合っており、絶妙なハーモニーを奏でられておりました。 演奏を聴きながら、この方にまつわる昔のエピソードが想い起こされてきました。 1)この方は非常にグルメで、奥様(同じく音楽家)が作られた食事であってもまずいと口にされないし、他人が作った食べ物に関してもずばずばと批評をなさいます(少なくともかつてはそうでした)。 私が昔ある日友人宅に手作りのショートケーキを持って行ったことがあります。(理由はわすれました。) このお宅に持っていくということで上に飾るために奮発して立派なイチゴを買い、スポンジの間には手頃な値段の小粒のイチゴを刻んではさみました。 このお父様がケーキを口にされたあとの感想: まず、生クリームはやや泡立てすぎである。(←その通り、8分立てぐらいのクリームをこねくり返してデコレーションしているうちにやや分離気味になってしまったのです。) スポンジケーキは合格。(←はあ、ありがとうございます。) 次に、中に挟んであるイチゴはよろしい。 だが、この上に並んでいるイチゴはうまくない。まるでキュウリみたいだ。こんなものはイチゴではない。(見た目だけよくするために作られた果物はまずい。) ということで、全体的には合格点をいただきましたが、見場をよくするためにわざわざ買った大粒のイチゴはお口に合わなかったようです… 2)それは友人の軽井沢の別荘に遊びに行っていたときのこと。 お父様が地元の小さなホールでコンサートを開かれたので、聴きに行きました。(ロシアの作曲家かなにかの作品で、とてつもない旋律の面白い曲があったように記憶しています。) その後、お父様が車で東京に帰られるときに友人と私も便乗して帰りました。 このお父様は大の車好きで、頻繁に高級車を乗り換えておられましたが、この日、お父様はご自分のバイオリンを車の後ろの真ん中の座席にシートベルトでくくりつけ、「このバイオリンは一億ぐらいするんだぞ」とおっしゃっていました。 多分、友人や私よりも大切なものだったのでしょう。 そして友人が後部座席に座り、私が助手席に座って帰途につき、どういう理由だったか忘れましたが旧碓氷峠を通りました。 ご存知の方にはわかるかもしれませんが、旧碓氷峠は険しいカーブの連続する道で、運転好きでなければ嫌気の差してしまうようなところです。 スピード狂のお父様はそこで前を行く遅い車をパッシングしながらずんずんカーブを下り、興奮気味の私はすべてのカーブの数を数えていたように記憶しています。 コンサート会場には友人がグループとして仲良くしている同じ高校の仲間もきていたので、私としては15年ぶりぐらいに再会しました。 あまりに久しぶりだったのでちょっと照れくさかったです。 そして、私が演奏中昔のエピソードを思い出していたという話をすると、みんなも「なんたって逸話の多いお父さんだからね」と納得していました。 ちなみに私は母と一緒に出かけたのですが、コンサートの後はうちの地元で夕食をとりました。 今日は昼間からものすごい人出ではあったのですが、飲食店も大盛況だったようで、ある店はもうお出しするものがなくなったから早仕舞いすると言って店を閉めていましたし、別の店はスタッフの方がてんてこ舞いしていてお皿やグラスが間に合わない、と言って断られてしまいました。 結局にんにく料理の店にタイミングよく入ることができたので、久しぶりににんにくたっぷりのお料理とワインを満喫してきました。 あー、満足。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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