朝ピアノで遅刻
昼休みアップ!30分ぐらい出勤前の遊び弾きをしようとモーツァルトを弾き始めたものの、手が温まっていなくて、なんかぎこちない。スケールがなめらかに流れない。日常動作にはなんら支障はないのに、弾いてみると気温の低さが手の動きをいかに制限しているかが如実に感じられて面白い。それだけ繊細な動きということかな。それでも必死にとりあえず最後まで流す。3楽章の2回目中盤あたりから徐々に動きが自然になるのがわかる。なんか指先の毛細血管の血液循環を感じられるような。運指がなめらかになったところで、ちょっとだけと思ってシューマンを引き始めたらはまった。第2テーマ、あの右手のアルペジオの中で旋律を出す音型が苦手だ。ショパンのエオリアンハープもそうだし、前奏曲の8番も同じ音型のオンパレードだけど、エオリアンは最初の1音だけが旋律だから弾きやすい。前奏曲の8番は最初の音と、隠された旋律が最後音から2番目に出てくるので、このシューマンの飛翔と同じく弾きにくい。ああそうそう、シューベルトのアンプロンプチュにも同じ音型の曲があるな。Op.142-3? これもエオリアンと同じで、一つのアルペジオ内の旋律は一つだから楽勝だった。この音型をマスターするには、オクターブの広がりがあるなかで、かなりの速度で、いかに手首の回転だけで旋律を浮き立たせられるかが鍵なんだけど。ゆっくり弾けば簡単だけど、だからといってそれから徐々に速度を上げていけば弾けるようになるというものではないんだな、これが。ああもう面倒だっ!飛翔はあまり脈絡なくテーマがコロコロ代わって、それぞれ全然表情が違うから、テーマ間のつながりがうまくいかない。弾きやすいところはロマンティックにルバートして弾けるけど、先のアルペジオといい、左右の音が大きく飛ぶ音型が出てくると、途端にしどろもどろになって、それでも止まっちゃいけないと思うから、ぐっとテンポを落としてごまかしてしまって流れが中断される。なんとかならないものか。自分で弾いていて、気持ち悪い音楽になっているよ。まだまだ練習が足りないってわかってるけど。嫌いだこの曲。1番「夕べに」とはうってかわって、ダメ出し満載のレッスンになりそうだ。というわけで朝っぱらからシューマンと格闘してオーバーヒートした揚げ句に遅刻した。だめじゃん、自分。