2007/06/06(水)21:22
中村屋のインドカリー
明日は料理の撮影なので、神宮前の食器レンタル屋を回る。その後、5時から代々木公園駅でアポがあるので、2時ごろ社を出たのはいいけど、渋谷まで来てお昼を食べていないことに気がついた。
うう~駅から遠いところには行きたくないし、レンタル屋行く途中にはたいした店がない。
しばし考えて、結局東急の9階にある中村屋でカレーを食べる。
うーむ、相変わらずおいしいなあ。
10代の頃、たまにコンサートやピアノのレッスンで上京して、レッスン仲間とその父兄に連れて行ってもらったのが新宿の中村屋だった。
田舎で食べていたどんなカレーとも違う、「インドカリー」というものを、ここで初めて食べた。子どもだった自分には、ちょっとしたカルチャーショックだった。
その後、ナンで食べるインドやスリランカの本格的なカレーもいろいろ食べたし、そういうカレーも好きだけど、中村屋のカリーは、自分の中ではスタンダードになっている。どの店にいっても、ここのカレーと比べてしまう。
お年寄りが一人で来て、ゆっくり食事できるような品のある雰囲気もいいし、カレーとライスが別々で、魔法のランプみたいなステンレスの容器に入っているのがいいよね。
刻んだたまねぎのツブツブの食感も好きだし、小麦粉でこってり濃度を出しているルーも濃厚でおいしい。インドカリーには、骨付きのチキンがゴロゴロといくつも入っているのもいい。なにしろ小骨を入れるための小皿までついてくるから、このチキンをいかに上品に食べられるかで、自分のテンションも計れるというものだ。今日はうまくいった。
薬味3点セットもいつもカラにしてしまう。特にあの小ぶりのラッキョウが好き。ラッキョウなんて、中村屋とパレスホテル地下のアイビーハウスでしか食べたことがないかもしれない。
つまり、自分にとってラッキョウはカレーの薬味なんだよな。
神保町の出版社にいた頃は、カレー激戦区の神保町界隈のカレーはほとんど制覇したけど、中村屋のカレーは、自分の中では順位をつけられない位置に君臨している気がする。あの古臭いまでの節度のあるサービスや、何十年も変わらない器やメニューに、老舗の自信を感じる。年に2、3回は絶対食べに行きたくなるなあ。
今日はセットにしたので自家製のコールスローとアイスチャイまで付いたから、すごいカロリーにちがいない。夕食は控えめにしなくちゃ。