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カテゴリ:BL小説
『桜姫』水壬楓子 いよいよ今日、『コルセーア』の新シリーズ1巻が発売される。 前作『記憶の鼓動』のCDはすでに聞いた。原作にないセリフがあって萌えたぜ。お笑い要素の強い中継ぎの回だったが、それでも十分楽しめた。どんだけ「コルセーア」に愛があるんだ、自分! で、せっかくコルセーア祭りが始まるのだから、いっそこの機会に未読の水壬さんの作品を読んでしまおうと、1年以上前に手に入れて放置していた『桜姫』を読む。久々にランチタイム2日ほどで読了。 ……このペースで読めないと、実質、平日に本が読める時間は、仕事で電車にでも乗らないと30分ぐらいしかとれないから、腐本は貯まるいっぽうだ。サクサクが身上なのに。 で、大好き水壬さんだけど、やっぱりSF設定はつらい。ランディがイヌでなかったらまだ設定に入り込めたと思うんだけど、ただでさえも受けが人外設定だし、テクノロジーの発展度合いや、地球がどんな状態なのか、宇宙とのかかわりとか、設定を消化するだけで精一杯だ。脇もあんまり魅力的じゃない。 勧善懲悪犯罪サスペンスがちょっと無理やりBLテイストって感じだなあ。なんだか半端な感じなんだなあ(と思ったらちゃんと続きがあったよ……)。 まあ、自分がSFはあまり読み込んだ経験がない(大部のものは大抵途中で投げ出している)こともあるし、特に宇宙戦争後というか地球が半壊後の近未来設定にはあまり魅力を感じないので、「ラブはどうした! ラブは!」と思いながら読んでしまった。 なんか水壬さんのなかでは「うすい」作品群のルビー文庫並みに自分にはダメな系だったよ。あ、でもフェリシアが脱皮するシーンは美しかったよ。映像的なああいうシーンを文章で表現するのは力技だな。やっぱり自分はSFよりファンタジーのほうが好きなんだろうなあ。 ところで昨日は雨っぽかったので、ランチ→本屋に濡れずに行けるヨドバシアキバをウロウロしていたら、有隣堂で白泉社の大御所少女漫画家さんたちの原画展をやっていて、おもわず「おおお~」と見入ってしまった。ほとんど表紙に使われたようなカラー原画に、ため息しかでない。 この本屋は白泉社から徒歩5分ぐらいの立地だから、担当者が抱えて持ってきたの?ってぐらい簡単だろうけど、どうやら清水玲子さんの『秘密』4巻発売記念イベントらしかった。 今は「花ゆめ」も「ララも過去の思い出だけど、自分の10代は白泉社で育ったようなもんだ。そして30過ぎまでずっと読んでいた(笑)。 原画は、特にカラーの美しい作家さんたち~清水さん、ひかわさん、ぼく地球の人、成田さん、川原さん、タッジーマッジーの人、なぜか一人だけまだ大御所ではないよしながさんのカラー原画! 川原さんはカラーがきれいとかいう存在ではないけど、息の長さでは負けてないから、ここにあるんだろう。 表紙用だとサイズ大きいんだなあ。どれもA3サイズぐらいあるよ。で、デジタルの人はいるのかってぐらい、みんなベテランだけど、あの人工的なきれいさが得意な清水さんが手描きだったり、手抜きに見えるほどシンプルなよしながさんが、意外と丁寧だったり、結構意外。 特に成田美名子さんのありえないきれいさには驚いた。以前、近美の特別展で見たフジタの油彩で、サテンとかコーデュロイとかの布のテクスチャーをリアルに描いていたのに驚いたけど、どうやら成田さん、CG使って同様のことをやっている。 売れ筋の作家さんの力量ってすごいよな。 なんか今日も通ってしまいそうだよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.01.30 09:10:18
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