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2008.02.10
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カテゴリ:萌え映画
 
『パフューム~ある人殺しの物語』

ジュスキントの原作は、邦訳発売当時いぶん話題になって、自分もハードカバー買って読んだ記憶がある。翻訳は池内紀さんで、フランスの話なのに、なんでドイツ語? と思ったもんだ。でも生憎、もうストーリーの細部はきれいさっぱり忘れていたので、新鮮だった。

映画は公開時のポスターがラファエロ前派の「マラーの死」と「オフェーリア」をミックスしたみたいな構図で、とてもきれいだったので印象に残っている。あの話をどうやって映像化するんだ? 無理だろうって思っていたけど、これはすごいね。ストーリーは知ってはいたが、映像も演技も予想をはるかに上回る作品だったよ。

なんか映像なのに、あの時代の汚濁した空気とか、香りの粒子が飛び交う感じとかが想像できる。生娘の裸の色が美しいよ。

誰よりも優れた臭覚を持ち、自分自身には体臭のない主人公が、もっともにおいのすさまじい魚市場で、魚の臓物の中に産み落されたという皮肉(神の采配を感じさせる部分)。
ものにはなんにでもにおいがあると知る瞬間(のちにガラスとか石とか、無機物のにおいを保存しようと躍起になるシーンがある)、女の体の匂い(フェロモン?)をコレクションするために行った悪意のない殺人……。す、すごい……。当分夢に見そう。

でも殺すシーンは残酷じゃなくて、死体を裸にして獣の油を塗りつけて体臭を吸収させて拭き取るシーンがエロチック。彼にとってよい匂いのする女がたまたま美女だったってだけで、処女性や見た目の美醜には実はあんまりこだわってない。だって娼婦もいたし、髪の毛なんて作業の邪魔だからってジョキジョキ切っちゃうし。

犯罪のきっかけとなった、彼にとって「保存したい匂い」を持つ貧しい野菜売りの少女を過失で窒息死させた後、体中のにおいを嗅ぐシーンの映像がね、なんつうか処女の穢れない白い肌と、薄汚れた主人公の肌とのコントラストが見事で、酔いそうだった。

クライマックスの処刑広場での匂いによってエクスタシー状態になる民衆(聖職者も)の、浜に打ち上げられた雑魚状態がす、すごいよ~! これ実写? コートダジュールあたりのヌーディストビーチで撮影したとか?

ラストの盛り上がりというか、クライマックスという点では、ちょっと突飛すぎて笑いを誘ってしまう結果になっているのが残念。でも、途中までのサスペンスはよくできているし(なんであんなに簡単に女性を拉致できるかということは別として)、主人公がダスティン・ホフマン、アラン・リックマンという超個性的俳優を向こうにまわして、まったく遜色のない怪優ぶりだったのもいい。フランス映画(?)なのに英語なのは興ざめ。まあ、出てくるのがアメリカ人ばかりだから仕方がないが。

これを例えば、恋人同士で映画館で見るのは気まずいだろうなあ。自分は映画館自体が好きじゃないこともあるけど、こういうのはやっぱりホームシアターで観るべきだな。

グロもエロもすべて過剰で夢のようでヨーロッパ文明の汚濁(つまりエントロピーだな)をすべて持ち合わせたような映画だ。これは「羊たちの沈黙」が好きな人にはたまらないかも。
あ、なんだよ、この作品、3月にWOWOWで放映するのね。もうちょっと待てばよかった。





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Last updated  2008.02.10 14:27:23
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