|
テーマ:DVD映画鑑賞(13512)
カテゴリ:萌え映画
だらだらと一人ダニエル・デイ=ルイス祭りをやっていたが、未見だったのはこれが最後。
ベスト・ヒット・コレクション \980::父の祈りを 胸がキュンキュン痛むよ。こんなに地味な映画なのに。 そして、こんなにいい映画だったとは。 あああダニエルの控えめな演技がいいよ。孝行息子と、アイリッシュなのにジュゼッペなんて名前をもつやせぎすの父親が、もう顔に「善人」と書いてある。 この話は実話なんだよね。IRAの無差別爆破テロの容疑者に仕立て上げられた無実のアイリッシュの話。主犯格のデイ=ルイスは、家族、叔母ごと逮捕され、無期懲役。 なんとか自分たちの無実を晴らそうと、15年かけて戦う法廷闘争の話なんだけど、すんごいヒューマンドラマで、もう父親が肺気腫かなんかで獄中死して以降が、もう涙なくしては見られない。 イギリスってひどい国じゃないか。アイルランド人はみんなテロリストなのか? そういうことするから、ますます嫌われるんだぞ、っと。IRA退治はスコットランドヤードの管轄ではないと思っていたが、ウソの自白を強要するのは普通の刑事だった。 とりあえず、デイ=ルイスは出自はわかんないけど、おそらくユダヤ系だろうけど、今は確かアイルランド市民のはずだ。リーアム・ニーソンといい、半分アイリッシュのデ・ニーロといい、自分のアイルランド好きは結構一貫していると思う。 あとエマ・トンプソンがいい。彼女はコスチュームプレイのひらひらしたドレスより、この映画の弁護士のようなバリバリの人権派弁護士みたいな役のほうが絶対似合う。あの顔は、コツコツと証拠を集めて時間をかけて勝ちに持ち込むタイプだよ(笑)。 デイ=ルイスはもちろんよかったが、なにしろ20歳そこそこのやんちゃな青年から30代半ばの中年までを一気に演じるもんだから、ちょっと見た目の変化がなくてつらい。 それに比べてジュゼッペ父ちゃんがいいよなあ。息子のせいで自分まで無期懲役の罪を着せられ、でも獄中でも決して乱れることなく規律正しい生活を送り、小市民のまま死んで行く。賢治の「ヨクハナク ケッシテイカラズ イツモシヅカニワラッテイル」というのを思い出す。 長いし地味~な映画だけど、観てよかった。アイリッシュ=子沢山で勤勉説はやっぱりそのとりなんだけど、あまりにも耐え続けてきた怒りが膿のようにたまって、過激な行動にでるんだろうなあ。同じ顔・(おそらく)同じ祖先をもちながら、アイリッシュというだけで、カソリックというだけで排斥されるのはたまらんだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.04.07 09:23:03
コメント(0) | コメントを書く
[萌え映画] カテゴリの最新記事
|