日々是徒然

きのう何食べた？（4） 価格：590円（税込、送料別）

『きのう何食べた？（４）』よしながふみ

相変わらず登場するレシピはお手軽家庭のお惣菜だけど、そんなありふれたものでも、最近作ってないなあとわが身を恥じる。いやつくれないとは言わないけど。悔しいから（笑）。
ところで、冒頭にケンジのゲイ友達カップルと4人で外食するシーンがあったけど、ああいう会話の端々にゲイってにじみ出るんだな（笑）。そうか、いいトシした男たるもの、瑣末な料理の調味料のこととか、インテリアとか洋服とかを話題にするのは厳禁かあ。厳しいなあ。私の周囲の独身中年女性たちが当たり前に話題にすることだが、女性の場合は別にレズビアンなわけではなく、そういう会話が日常だからな。男性独身同士って、逆にどんな会話するのか気になるじゃないか。

４巻に至って、世間にカミングアウトしていないシロさんは、周囲にバリアを張るあまり、ハンサムなだけのつまんない中年に思えてきた。口数も少ないしポーカーフェイスだから、一緒に食事してもつまらなそうだ（笑）。ケンジくんのほうが、美容師という職業柄、話題豊富だろうしおしゃべりだろうし、一緒にいて楽しそう。いやいやいや。つまり、なんつーか、この二人に愛はあるのかと思ってさ。双方それぞれ相手を大事にしようと思いなおすシーンがあったけど、そもそも二人がいちゃいちゃしているところって、これまでなかった気がする。この二人に愛の生活はあるの？　平日はただただ仕事しておいしい家飯食べてるだけだし、休日だって、シロさんは二人で外出とかいやがりそうだからねえ。「一緒にいて幸せな相手」と認識する手段が、料理だけでいいのか？　あ、でもいいのか。これ料理漫画だもんな。そしてケンジは割といつも幸せそうだしな。

でもシロさんよ、あの豊富なレシピは全部頭の中なの？　何も見ずにつくっていて、ほんと尊敬する。あれだけのレパートリーをどうやって獲得してきたのかを知りたい。
そういやちょっと前にＢＳでグルメ漫画の特集をしていて、なぜか青年誌ばかりなのが不思議だけど、神の雫あたりは私も読んで参考になったが、最近はパスタ漫画とか出汁漫画まであるらしい。すごいな。そして漫画に登場した料理を再現するブロガーさんとかいて、大笑いした。別の番組だったけど、芋がらのずいきを干して編んで縄にしたもので味噌汁作っていた女性がいたけど、あれはまずそうだった（笑）。