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テーマ:徒然日記(22702)
カテゴリ:いろいろ
西武のサブカル展が会期中に突然中止になったという話題を追いかけていたら、どうやら例の法案がらみで不服を申し立てている団体からの圧力らしい。右寄りの団体さんが、すきあらば公共事業に難癖つけるのと似ているが、なるほどね。そういうところに活動させる余地を与えてしまう法案でもあるわけね。
私は参加アーティストに知り合いもいないし、どのような作品が展示されていたかも知らない。でもいろいろな情報から推測するに、フィギュアの一部に女性の下半身が見えるものなどがあり、客から不快とのクレームがあり、それが「団体からの抗議」にまでなった、というふうに読める。 これまで、アートやカルチャー、広告分野で既成概念を壊し続けてきた西武スピリッツ(まあ、80年代の話だが)はどこへやらという気もするけど、今回の突然の中止は企業人からみれば「当然」であり、(おそらくは)金にもならない名もないアーティストの小さな展示会から波及して、西武の顧客(その向こうに君臨する株主)に不快な思いを抱かせてはまずいわけで。 でもサブカル好きからすれば、最初は誰でも名もなきアーティストであって、あの20人くらいのなかから1人ぐらいは大化けする人がいるかもしれないし、若者文化を、二流に落ちたとはいえ大手百貨店が紹介するという「英断」だったものを、こうもあっさり中止にするとは、なんたる腰くだけかと。こんなことで弱気になるなら、最初から「西武」の看板でやらなきゃいいじゃないのよ。 気になるのは、一体誰の(どの団体の)圧力によるものか、ということだよね。 こじれると刃物やら爆発物やらを匂わせる脅迫沙汰になるほどのものなのか、単にヘンな方向を刺激してことを荒立てるのをヨシとしなかったのか。 突き止めている記者もいるはずだけど、書けないんだろうなあ。上に楯突くことにもなるし。文化行政がお粗末な国ならではの、情けないニュースだった。 それで思い出したのだが。 昨秋、ベルサイユ宮での村上隆の作品展に対して、作風が会場(がもつ歴史や雰囲気)に合わないと抗議デモがあったらしいけど、それだってマスコミは大げさに書き立てるけど、実際には少数(10人くらい)の育ちのよさそうな年寄りたちが騒いでいるだけだったらしい。 一部の新聞は「極右が抗議の署名を集めた」とか書いていたけど、それとて団体名は明らかになっていたし、そもそもあの極右団体は、ベルサイユで開催されるモダンなものには全部反対なんだ(笑)。連中は実際、裁判所にも申し立てしたし、宮内庁にまで抗議してきたらしいが(おそらく「もし同様の作品が二条城にあったら如何に」、とかそんなもんだろう)、結局中止になってないよね? 結局、村上隆の名を更に有名にしただけだったんじゃないの? 要はさ、名もなき若手だから「不快」で「抗議」になるわけで、下半身丸見えのフィギュアが村上隆の作品なら、8桁以上の値が付く「アート作品」になるわけだから、石原だって猪瀬さんだって、例の法案はヨコにおいて、反対なんてしないだろう。それとも、そういう「芸術すれすれ」や「下半身が問題」な作品展では、入り口で18禁チェックをするとでも? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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