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テーマ:TVで観た映画(3798)
カテゴリ:萌え映画
WOWOWでやっているトリュフォー特集、全然間違えて覚えていた。
恋のエチュードは放映したけど(例によって途中から見た。ディテールは覚えていたけどストーリーは忘れていた)、「アデル恋の物語」は放映しないし、「私のように美しい娘」は放映するけど、「恋愛日記」は今回は出番がなかった。なんで逆に覚えていたんだろ。 しかし、クラシカルな「恋のエチュード」はジャン=ピエール・レオが出てくる以外、ほとんど覚えていなかったけど、今回30年ぶり位に観たらなんかいろいろアンバランスな映画だった。風俗やファッションは前近代(一次大戦以前)なんだけど、自動車ってもう走ってたっけ?T型フォードより時代が下った形のが走っていた。あと、きっちり食事ごとに着替えるような階層の人たちの話なのに、恋の逃避行でなにやら島の小屋で過ごすシーンでは、そのクラシックな恰好のまま藁のベッドに寝たりしている。ふーん。当時の上流階級が自然を楽しむってこういうことかいなとか。 「私のように美しい娘」はストーリーが奇天烈だったので細部まで記憶にあって、ベルナデット・ラフォンの、よく言えば奔放な、一般にはアバズレな演技がすごいわ。「恋愛日記」の人が害虫駆除屋をやっているのは、なぜかトラックの柄まで覚えていたし。この映画は単にコミカルなサスペンスというだけでなく、人のものの考え方のズレを楽しむ作品だってことに気が付いた。 だって、自らの信念に従って正しく生きると、人を殺すこともだますことも平気という女と、そんな女の一言一句を宝石のように大切にして意味を見出そうとするおかしな社会学者という組み合わせではねえ。二人とも大きくズレてる。そして、この二人は恋仲になると思いきや、一方的に学者先生がのぼせて、彼女はまんまと彼をだまして夫を殺させるという、どこまで行っても自分を見失わないあっぱれな女なのだった。この作品はトリュフォーの系譜からいうと、かなりはみ出しているよね。 あー、こないだ後半だけ観た「柔らかい肌」(これは名作だと思う)もそうだけど、こういうつくりは、きっとヒッチコックへのオマージュなんだろうな。 映画ではほかに、もう5回以上見ている「いつか晴れた日に」を観た。後ろ盾をなくし、経済的に困窮している寡婦の一家(娘が3人も!)が、住むところにも困っているのに、このクラスの人たちは生活スタイルを変えないところがすごい。まあ、女性が働くということがほとんど認められなかった時代だから仕方がないのか。でも昼と夜とで着替えるような暮らしなのに、衣類の質は古臭かったり簡便だったりして、裕福な階層との違いを表現していた。エマ・トンプソンが日中散歩するシーンで着ていたギンガムチェックっぽい木綿のドレスがかわいい。が、エマは老け顔なので似合っていない(笑)。 あともう一本。去年鳴り物入りで公開された「ノルウェーの森」を録っておいたのを忘れてい。やっと見たけど、思った通り恥ずかしすぎる。あの文中のセリフを生身の人間が口にするのはやっぱりありえないわ。そしてみんな演技が棒読みなのはなぜ?見ていられない。30代以降が観るともれなく駄作という、視聴年齢限定映画かも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.02.18 22:32:45
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