2008/04/06(日)21:30
第3章-2
SANAMI After
第3章 Nightmare(2)
「ねえ・・・誰なの?」
私は思わず口に出してしまった。
「ふむ、簡単に言えば“救世主”ですかね?」
「きゅう・・・せいしゅ?」
姿を現してくれないことはやっぱり不気味だ。
というか、信じられない。
「この辛い世の中から。助けてあげよう、ということです」
「どういう意味?」
「別の、世界で・・・我々と共に生きましょう」
別の世界。それってどんな世界?
あまりに現実味のない話が怖い。
「いえ、遠慮しておきます・・・」
「ほう?失恋の悲しみを背負って生きていくと?」
私の胸に、グサッと、トゲが刺さったような感じになった。
「やめてよ・・・なんで、私の心が読めるの!?」
私は叫ぶ。
「・・・なぜなら、我々は・・・」
その瞬間、私の目がパチっと開いた。そこは私の部屋。
・・・2回も同じような夢を見ちゃうなんて・・・はぁ・・・私、どうしちゃったのかな・・・。