レ・ミゼラブル
レ・ミゼラブル」7月12日 帝国劇場 ソワレ バルジャン:橋本さとし ジャベール:今拓哉 エポニーヌ:島田歌穂 ファンティーヌ:シルビア・グラブ コゼット:菊池美香 マリウス:石川禅 テナルディエ:駒田一 テナルディエの妻:田中利花 アンジョルラス:岸祐二 6月にレ・ミゼラブルを観たときに、いま一歩愛が感じられなくて、ついつい愛のあるエポニーヌとマリウスが観たくなってしまって、エポニーヌ:島田歌穂 マリウス:石川禅 のチケットを買ってしまったの でも、やはりそこはキャストの妥協は許せない私。 プリシバルの中でも、どうしても受け入れられない俳優の演技があるので、そのキャストの日を除くとなると、どうしても7月12日のソワレしかなかったのですよね。 今回、NEWキャストのバルジャン役に橋本さとしさん。 どうして、橋本さんのバルジャンを選んだかというと、橋本さんなら演技が納得行くだろう・・・・と。 で、結果どうだったかというと 橋本さんのバルジャンを拝見したら、久々にバルジャンらしいバルジャンに会えたぁ~~~~ オープニングのバルジャンは牢獄での暮らしで、人に対する愛情も消え、世の中を恨み、荒んだものの見方しかできない男を見事に演じ、司教様から哀れみではなく愛をもらって変わっていく。 水汲みに出かけたコゼットを出会うシーンでは、コゼットへの愛がたっぷりと感じられ、表情やコゼットにショールをかけてあげる仕草ひとつひとつにファンティーヌからの想いを伝えるかのように優しいのよね。 それだけでもウルウルとなってしまいました。 もちろん、マリウスの石川さんを拝見して、マリウスってこれよって。 実年齢で言ったらバルジャンの橋本さんより年上なのですが、青年マリウスなのですよ コゼットに恋する顔なんか、純朴な青年そのもの。 エポニーヌの気持ちなど、まったく気がつきもせず、コゼットへの手紙を託してしまう鈍感な男。 本当に芝居ができる人って、完全に役になりきってます。 もちろん、エポニーヌの歌穂さんは20年前のエポニーヌとなんら変わらず、少年のような容姿、だけど心にはマリウスへの愛が溢れている。 「オン・マイ・オン」は鳥肌ものでした。 私の中で、歌穂さんを越えるエポニーヌってなかなか現れないのよね・・・・ 「恵みの雨」これは、砦に向かう途中傷を負ったエポニーヌが、最後の最後に力を振り絞って、愛するマリウスの腕の中で最後を迎える前にエポニーヌとマリウスが歌う歌のですが、客席全部がこの二人に釘付けになっているの。 この二人から放たれるオーラが違うのですよ。 エポニーヌとマリウスの歌&演技の素晴らしさ、バルジャンとジャベールの素晴らしさが相乗効果となって、アンサンブルがとっても良かった。 ここのところ、アンサンブルの演技に納得できていない私にとって「やればできるじゃない!!」って。 どうして、いつもこんな風に演じられないのかしら やっぱり、プリシバルから放たれるオーラの違いなのでしょうか。 そうそう、この作品にかかせないオーケストラ、この日は、とっても心地よい音楽の入り方、客席の拍手をちゃんと聞いて、次への場面の音楽もスムーズに入っていくなぁ~~~って思ったら、指揮者は塩田さんでした 塩田さんの指揮は、観客の思っているところで音楽をちゃんと入れてくれるのよね。 舞台を観終わって、どうしてもバルジャン橋本、ジャベール石川の『対決』が観たくて、翌日に8月19日のチケットを購入してしまった私です それも、幸運としか言いようがないのですが、B席好きの私、できればB席があればいいなぁ~~って、売り切れ覚悟でテレザーブに電話したら「B席1枚だけあります」と電話の向こうの声が天使の声に聞こえてきちゃいました。 席番を聞いたら、かなり観やすい席なので、即決して購入 絶対に観たい舞台のチケットは、必ず入手できるという運はまだまだ健在のようです。 かなり、満足したレ・ミゼラブルだったのですけど、やっぱり残念な部分はあり、今回もモンパルナスは駆け上がった建物の上から降りて、バルジャンを追跡することはなかったです。 いったい、誰がバルジャンの家を見つけるのよ それと、開演始まる前に、係の人から「前のめりにご覧になると、後ろのお客様のご迷惑となります・・・・」と説明が入るのですが、私の前に座った女性、小柄なので仕方がないのですが、前のめりになる事はないのですが、背筋をピシッと伸ばして背もたれに背中を付けずに座られているので、かなり頭が邪魔をして見えにくい部分があったのは残念。 きっとね、小柄だから見えにくいのよね・・・と自分を納得させましただって、無意識で座っているように感じられたのよね。 あと、上演中に席を立たれてトイレに行かれる方がいらっしゃるのですが、生理現象とはいえ、周りにはちょっと迷惑なんですよ それも、2幕のマリウス「カフェソング」の途中で席を立たれた時は悲しかったなぁ~~~ このシーン大好きでマリウスの見せ場なのに~~~~~ 私の横を歩いて行くご婦人、薄暗いから歩みもゆっくりなので、オモイッキリ視線を遮られてしまいました お願い、席を立つならこのシーンではなくて、次の結婚式のシーンにして欲しかったけど、その方にとっては我慢の限界だったのでしょう