なんのため?
「あんたは落語がやりたいんか?それとも落語家になりたいんか?・・・趣味で落語がやりたいんやったらオレがなんぼでも教えたる。けど、落語家になりたいんやったら、今の仕事をきっちりやらないかん。」NHK朝ドラ「ちりとてちん」にはまっている。落語家をめざす主人公が、念願かなって弟子入りが許される。けど、はじめのうちは、落語の「ら」の字もなく、掃除、洗濯、炊事といった雑用ばかり。「何で~~~?」と不満たらたらの主人公に、兄弟子が言ったのが最初の言葉。それでもわけのわからん主人公に、兄弟子は「落語家は、人を喜ばせ、楽しゅうさせるのが仕事やから」と言う。で、その後いろいろあって・・・無事に稽古を始め、高座名(芸名)ももらっていよいよデビューとなるのだが・・・「趣味と仕事」。趣味ならば楽しければそれでいい。けど、仕事となったらつらいこと、苦しいこともある。それを負ってこそ成長し、モノになってく・・・ドラゴンズの落合監督いわく「練習がすべて」にも通じるなあ・・・それにしても「人を喜ばせ、楽しませるために」いっぱい涙して「わけわからん」と怒って、なんだか、牧師修行中の昔を思い出してしまったよ。イヤ、もちろん、この仕事、一生修行中なんだけど、それまでの自分をぜ~んぶリセットして「人に仕える」生き方の第一歩を叩き込まれてた頃がなつかしいなあ・・・(まるで今はできてるみたいだな!とはつっこまないように・・・苦笑)「人を仕えさせる」ことが当たり前で、それができる人間がエライやつだと思われてる今、神様が人に仕えるために来てくださったことなんて、バカげたことかもね。でも、お互いがお互いを思いやって、お互いに仕えあう気持ちでいるならば、世の中もっと住みやすくなると思うね。クリスマス、神様が人となられた日。人に仕え、人の苦しみを全部になうために来てくださった日。人を喜ばせ、楽しゅうさせるため。だからおめでたい日。