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今の安倍内閣は、経済最優先として「アベノミックス」と称する経済政策をうたい文句にしている。しかしこれは通貨の価値を下げ、物価を上げるインフレ政策だ。インフレーションは一時的には景気を刺激するので、過去にもこの手段が使われた。池田内閣の「所得倍増政策」や田中内閣の「日本列島改造論」などだ。
「所得倍増政策」も「日本列島改造論」も初めは歓迎されたが、収入増加よりも物価の高騰のほうがひどく、狂乱物価などと言われるほどになった。池田内閣も田中内閣も終わりは不評で短命に終わった。 政治家が、景気対策の声に押されて、インフレ政策を調子のよい言葉に変えて言うのはある程度わからないこともないが、日銀総裁までが「インフレ目標、年2パーセント」などと公言するのはおかしい。国の中央銀行は、自国通貨価値を安定的に保つのが最大の役目だと思うのに、その総裁が自国の通貨価値を意図的に下げてゆこうとするのは何事かと言いたい。 インフレ目標、年2パーセント というのなら、賃金だけでなく、年金支給も毎年2パーセントのベースアップ、預金金利も年利率2パーセントにしないと、停年退職者は物価高に苦しみ、命綱の退職金は年々目減りして、果ては生活困窮者になってしまうだろう。そしてその損害を最も大きく受けるのは、ここ数年間に定年をむかえた、いわゆる団塊の世代の高齢者だろう。 インフレ政策は、高齢者の生活を脅かす政策、堅実な者が損をする政策、国民の精神を荒らす政策 だと私は思う。 それに今、物価は2パーセントどころではなく、日銀総裁の掛け声より以上に上がり始めている。具体例としては乳製品がすでに5~20パーセント値上がりしている。メーカーは抜け目なく、商品の容量を減らして見かけの値段を据え置く、というような作戦をとっている。 この先、経済最優先を掲げる安倍内閣は、どんなかじ取りをするのだろうか。よく見守ってゆかねばならないと思う。 ---------------------------------------------------------------------------------- 今回から、このブログの文体を変えました。 私は「チューさんの今昔ばなしと野菜ワールド」というホームページも書いています。そちらもぜひご覧ください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
チューさん、ご無沙汰してます〜(*^_^*)
お変わりないですか? 物価上昇は、リアルに感じてますし、若い世代に、将来、明るい未来が訪れるとは思えず、これからの出産世代の人達への何かしらのサポートとかなければ、ますます、出生率も下がっていきそうで、怖いです。 (2015年03月29日 20時48分54秒)
flamenco22さま。早速ご覧いただいてありがとうございます。お子達が大きくなられましたね。今回、アベノミックス を批判しましたが、私は民主党支持ではなく、他の野党の支持者でもありません。日本の将来を懸念しているのです。
(2015年03月31日 17時55分30秒)
物価上昇でさらに生活苦に繋がっていきます。残念で怖いです。
(2015年04月06日 03時55分15秒)
クレセント様
私のブログの多くのページをご覧いただいて、ありがとうございます。私のような先の短い高齢者でも、今の経済政策が心配なんですから、若い世代の方々にとってはなおさらでしょう。 (2015年04月06日 11時54分27秒)
「アベノミクスは江戸幕府の “小判改鋳” と同じ」が、私がこれを論じる際の定義づけです。好況な社会を作りあげることに長年尽力した人々を追いつめて不況脱出の踏台にするというのは、政治の拙さを思わざるをえませんね。
(2015年05月03日 19時19分30秒)
京すずめさん
「アベノミクスは江戸幕府の “小判改鋳” と同じ」との定義はほんとに的確なたとえですね。江戸時代の“小判改鋳”で、金の量を増やしたのは享保の改革の時だけで、あとは金含量を減らしてばかりでしたね。万延小判などひどいものです。老後に備えて真面目に貯金をしたり、年金を積み立てたりした者が損をする。ほんとに政治の拙さを思わざるをえません。 ----- (2015年05月04日 11時37分28秒) |