縦走クラブ・放浪人　－－西中国山地を絆にして－－

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  2/27(日)　持丸～名谷山～多里大山～道後・岩樋山～鍵掛峠

  昨年1/30に鳶ノ巣山から古頃山、小奴可三国山と稜線を辿り、広島鳥取県境の三国山トンネル上部付近まで歩いた。今回はその続きを歩く。【ルート図】８時発。持丸集落の除雪の終点からトンネルに続く新しい道をスノーシューで歩いて入る。昨年は鳶ノ巣山の下の農場まで除雪がしてあって車も入れたが、今年は雪が多すぎて諦めたのか完全に雪に埋まっている。30分ほどでトンネルに着き、少し先から北側の尾根に取り付く。９時に県境稜線。いよいよ長い縦走に入る。最初は背の高いブナなどの森が続くが、名谷山に登って行くと背の低い灌木になる。左手に道後山が大きく、背後には三国山の連なりが壁のように見えてくる。【道後山(左)と多里大山(右)】名谷山を過ぎて下っていくと地形図では読めない尾根や深い谷が現れる。稜線の広島県側が削られてガレ場のようになっている地形も続く。かんな流しの跡だという。鈩製鉄の精錬の様子は日刀保などで復活されて様子を知ることができるが、山奥で行われたかんな流しというのはいったいどういう風に行われたのだろうか。地形を改変するほどの大規模な事業が手作業でどのように行われたのか強い興味を覚える。多里大山は地図でみると大して山らしくもないが、東から稜線を辿るとそれなりに登りもあっていい感じだ。山頂付近は高い木もなく白さが目立つ。北には鈩原、窓、船通、稲積と山々が連なり、頂上には人が作ったように岩が積み重なっている。【多里大山山頂と背後は岩樋山(手前は双子山)】大山からは明るい雪原を歩いて道後山に登る。【道後山から多里大山を振り返る。稜線に沿って落葉松が植えてある】道後から岩樋にかけては風が強いためか草地が出ているところも多い。岩樋13時。ここからは下り中心で楽だがコース取は難しい。849の鞍部付近は広島側の植林の際が目印になる。点称大谷(995三角点)は落葉松の植林が見られた。15:15に鍵掛峠。長いコースだったが雪のコンディションもよく、思ったより大分早く終了できた。

  2011.02.27

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  2/20(日)　三井野原スキー場から比婆毛無山

  三井野原から比婆山系の毛無山まで、広島・島根県境を歩いた。天候に恵まれて景色を満喫することができた。雪も締まっていて行程も捗り、三井野原から毛無山が4時間、出雲峠経由六ノ原までが1時間半だった。【ルート図】【三井野原から150mほど登った最初のコブに上がると奥出雲横田町の点称鈩原の連なり(左)や窓山(右)が見える】【もうひと登りすると鈩原と窓の間からの真っ白な大山が現れた】【蛇の目山(972三角点)の少し先にあった今日一番の大きなブナ。340cm。後ろは仏山】【牛曳山から大山方向を遠望】【毛無山から伊良谷山を振り返る】

  2011.02.20

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  2/13(日)　仁賀峠～洞山～蚊無峠

  仁賀峠は東広島市上三永と竹原市仁賀を結ぶ県道330号線の峠。蚊無峠は東広島市下三永と東広島市安芸津町を結ぶ県道32号線の峠。二つの峠の間の稜線は、西が東広島市、東が竹原市と旧安芸津町で、河川で言うと西が黒瀬川、東が賀茂川と三津大川となる。稜線上で一番高いのが、唯一山名の付いている「洞山」544m。あとは500m前後のコブが連なっている。植生も松が中心の雑木の林で個性というものがほとんどない。下草がなくて所々ブッシュがうるさいがひどい所はなく、道もある程度はある。仁賀峠から洞山まで3時間、洞山から蚊無峠までが2時間だった。【ルート図】【誰も歩かないと思われるこのルート上にオリエンテーリングのポストが忽然と現れる。あったのは洞山の手前の、福成寺に一番近い辺り。何なんだろう?】【大峠の手前のコブの下りから。左の台形が蚊無奥山、奥が野呂山】【オリエンテーリングポストの次に驚いたのが大峠。見渡す限りずっと立派な石垣が積まれ、普通車なら難なく離合できるほどの幅の広い峠道が通る。蚊無峠の道も石垣が積まれているが、これよりもスケールが大きい。勿論今は全く通っている気配はなく、一部は池のようになっている】次は蚊無峠から南西に歩く予定です。

  2011.02.13

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  2/11(金)　虫木ノ峠～大箒山～温井ダム

  三連休の前２日間を使って比婆・道後辺りに足をのばす計画だったが、土曜日がひどく荒れるという天気予報を受けて近場の日帰りに変更する。幸いなことにこの日はどんよりとした曇り空だったがひどく崩れることもなく、新雪もほとんどなかったので、長いコースだったが無事に歩き通すことができた。【ルート図】太田川の柴木川と滝山川の分水嶺になるコースだがなかなか分かりにくい。大分水嶺の起点は大佐山と鷹ノ巣山の間の県境で、掛頭山、臥竜山、深入山、向山を経て松原スキー場のある虫木ノ峠になる。本日歩くのが虫木ノ峠から803三角点、843、942を通ってオオボウキ谷の源頭をぐるりと北から回りこんで大箒山。分水嶺は床尾山からホエ原峠を経て加計の町に落ちていくが、本日は床尾山Ａ峰からウシロヌクイ谷北側の尾根を下ることとした。虫木ノ峠を8時に出発。今日の稜線は比較的大きなコブをいくつも越えていくコースなので結構ハードだ。ペースを落として持久戦に備える。30分ほどで最初の803三角点。スキー場の音楽がよく聞こえる。松の多い雑木林だが下草は少なく歩きやすい。下った所で林道を横切って次のコブへ。843を過ぎると突然前が開けて大きな伐採地に出た。稜線の片側が伐採地になっていることはよくあるが、両側が伐採地になっていて真っ白な雪原を辿っていく。滅多にない感覚だ。曇っていて暗いのでそれでなくても雪面が真っ白で凹凸も判別できない所に、ガスっていたらパニックになりそうだ。【843の下りからの景色。左が942で、右が大箒山】940m峰は東側が伐採地になっている。急な登りで木をつかみながら悪戦苦闘する。オオボウキ谷源頭の峠は稜線に沿って土塁状の地形になっている。鉄の道とか馬道とか言われる昔の山越えの道の跡のようだ。ここまで約4時間。峠で昼食をとって再び登りにかかる。最初の細いコブまでがやはり急で息が上がる。1時間ほどで大箒に着いた。【最初のコブから辿ってきたコブを振り返る。左から843、942、940m峰】山頂はガスの中で、木々の梢は針をまとったような霧氷になっている。スキー場の音楽も全く聞こえず恐ろしいほど静かだ。【山頂。標識は埋もれていた。積雪は1.5mほどか】【霧氷】Ａ峰辺りに来るとブナの林になり心落ち着く。すぐ眼下に温井ダムがあるのだが、車の音もしない。静かだ。14時に下山開始。下りに選んだ尾根は地形図で明瞭だし、歩かれた記録もあるのだが、ほとんど植林の中で面白みがないうえに結構ブッシュも多くて歩きにくい。途中2カ所で林道を横切るが、ここが高い切り通しになっていて降りるのに苦労する。極めつけは最後の国道に出る所も急な斜面を下りるようで、普通スノーシューで急な所を下りても転ぶことはあまりないのだがこの日は下りで何回も滑って転んだ。全然お勧めできないルートとの印象を持った。国道に下山は15時半だった。【下りの途中からダム】

  2011.02.11

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  2/5(土)　比婆山・竜王山

  山の会例会の年に１回の雪山山行。某社会人山岳会との合同山行で総勢25人の大所帯。コースは、熊野神社から竜王山に登り、笹尾根から六ノ原の県民の森へ。貸切バスで熊野神社入口まで入り、10時半に出発。少しもやがかかった感じだがほとんど快晴の空だ。登山口も零度以上あるようで道の雪も融けだしている。巨杉の林立する神社を通って夏道に沿って登っていく。那智ノ滝を見てから右の尾根に取り付く予定だったが、雪が多くて道は埋まって狭い沢は難渋しそうだったので早々と尾根に上がる。ブッシュもなくて歩きやすい尾根だ。このところの寒気の緩みで雪は締まってラッセルはほとんどない。少し緩みすぎてずるずる滑る感じ。天狗の相撲場(?)を過ぎた所で夏道と合流して山頂を目指す。12時半に山頂手前の避難小屋で昼食。ポカポカ陽気の雪原でゆっくりする。山岳会の面々は負傷者搬出方法の講習などもしている。13時半に竜王山頂。東側はセッピが張り出して雪田のようだが、西側は雪がなくて芝が表われている。【竜王山頂から(左)池ノ段、(右)立烏帽子山(右奥)御陵】【竜王から笹尾根に向けてなだらかな稜線を縦走する。ブナの美しい林が続く】【笹尾根分岐辺りになると立烏帽子が大きく迫ってくる】笹尾根はルートファインディングがなかなか難しい。1122から996の尾根に行く積りが右の尾根に入ってしまった。沢を巻く夏道があったが、面倒なので強引に下って六ノ原に降りた。下山は15時45分。お風呂には入れなかったが予定の時間に帰途につくことができた。

  2011.02.05

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  1/23(日)　立岩ダムから十方山

  今日のコースはＨＰ「山歩きのページ」さんが紹介している記録を参考にさせていただいた。参考と言っても全く同じコースだ。立岩ダムから廿日市市と安芸太田町の境の尾根、ナガオノオカを登り奥三倉から十方山。下りは瀬戸滝コースの途中から立岩ダムへ下った。年末年始からの雪も大分締まってひどいラッセルはなかったが、標高差800mの登高はなかなかしんどかった。【ルート図】雪はたくさんあったが、所々ブッシュも出ていてうるさい所もある。882mを過ぎると急な斜面が現れる。また、岩も現れて巻いて通過するようになる。奥三倉から十方山頂まで4時間を要した。【展望岩は名前の通り景色がいい。展望岩から見た十方山頂】【奥三倉から十方山頂を望む。山頂付近は気温が低く、木々は雪をまとったままの厳しい装い】【十方山頂。後ろは奥三倉】下りは2時間10分だった。

  2011.01.23

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  1/15(土)　臥竜山

  前日の額々山に続いて臥竜山。八幡高原の積雪は140cmもあり、猛烈な寒波が来るというので覚悟して行く。戸河内から国道191はずっと圧雪状態で、長者原から枝道に入ると新雪が15cm程度。両側は1.5mほどの雪の壁だ。ウマゴヤ谷の登山口までは除雪しておらず、十字路に車を置いてSSで歩き始める。前日より新雪分ラッセルが重い。【ルート図】今回はウマゴヤ谷の登山道ではなくて北の954のコブを経由して登る。臥竜山の北側にはブナの巨木が多いので、大きなブナに会いたいという思いからのコース選定だ。954を過ぎて標高1000m付近までは松が主体の林でブッシュも少ない。1000mを過ぎると大きなブナが現れ始めた。1本の太い幹が立ち上がるのは少なく、ひこばえしたように株分れしたタコブナ風のものが多く非常に太いものがある。最初に測ったのは5m、次のは少し雪をまとっていて5.4m。もっと太いものもあるが、積雪が2mを越えているので正確な胸高囲が測れないので測るのは止める。またゆっくり訪れたい。【ブナ林】登山口から2時間で稜線。更に頂上まで1時間かかった。【山頂の岩。夏は2.5mくらいの岩が50cmほどしか出ていない】下りは南側の尾根を下ったが雪がひどくなってとても寒くなった。ひたすら下って十字路まで2時間半だった。雪霊水に続く林道を歩く所が多かったが太い松がたくさん倒れていて木々には受難の冬のようだった。

  2011.01.15

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  1/14(金)　三葛から額々山

  今年最初のスノーシュー山行。匹見町三葛からツムギ谷と広高谷の間にある細長い尾根を辿って山頂に上がり、帰りは安蔵寺山に続く稜線を西よけ岩まで歩いて三葛に下山とした。【ルート図】距離が長く雪も多いので時間がかかることが予想され、早朝に出発する。六日市側から上畑トンネルを抜けて三葛に。道路情報で三葛の積雪は50cm。ツムギ谷への遊歩道の入口付近に駐車してここからスノーシューを着けて歩き始める(8:00)。尾根の先端は結構急だ。歩き始めてすぐに一歩の重さが途方もなく感じられ、今日のコースに不安を感じる。ラッセルが重くて登りも急ですぐに交代しなくては続かない。おまけに結構ブッシュがうるさい。尾根先端の829のコブまでに1時間半を要し、この後もひたすらラッセルである。幹回り3m程度の太いブナが1本だけあったが、全体としては太い木はなく、古いワイヤが所々に投げてあったので、過去には皆伐されたのかもしれない。【ツムギ谷の向こうに額々山西稜線を望む。向こうの稜線は高い】東に進んでいた尾根が南に向かうようになると地形が複雑になってルートが判りにくい。杉などの針葉樹はモンスターのように雪に覆われているので視界を遮るとともに進路も邪魔をする。テープなど何もない尾根だが、兎の足跡が結構忠実にコースを辿っているのでとても助けられる。14時にようやく額々山山頂にたどり着いた。目の前の寂地山を望んですぐに下山にかかる。【額々山の山頂近くから恐羅漢と十方を望む】【山頂近くの稜線の様子】額々山から西はH15/11に安蔵寺山に向けて歩いていて、笹があるが歩きやすい稜線だったと記憶していたが、意外とブッシュなどがうるさい。下りなので距離も稼げると読んでいたが結構時間がかかる。日没を気にしながら休む暇もなく歩く。西よけ岩の岩峰を巻いて16:15にようやく稜線を離れて下降に入り、間違えないように慎重に神社を目指す。無事に神社の裏に降り立ち、17時半に下山できた。久しぶりに大変な一日だった。【下山地点から。左が登った尾根、奥が額々の稜線、右が神社】

  2011.01.14

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  1/8(土)　野路山から虚空蔵山、並滝寺山

  太田川分水嶺の東側、鷹ノ巣・カンノ木から硫黄山、クロボヤ山、金明山と歩いてきた続き。今回は新杉坂峠から野路山に上がって虚空蔵山まで歩き、最後は並滝寺の裏にある550m三角点(点称並滝寺)まで。【ルート図】新杉坂峠から取り付いて尾根上に出るとしっかりした山道があった。一部若い植林帯になって茂ることもあったが概ね道がある。ヤブの中も下草のない見通しの良い林で手古摺ることはない。この辺りは松茸山として人が入るので道があるのだろう。登るにつれて雪が少しずつ増えて、野路山の山頂付近で5～10cmほどになった。【野路山手前の古墳のような岩】野路山は志和町側の呼び名で、福富町は段原山と呼んでいるらしい。山頂のドコモの施設は「段原無線中継所」とあった。山頂は高い木のお陰で景色はあまり良くない。木々の間から少し見える。厳しい冬型が束の間緩んで穏やかな天気で、芸北辺りに雪をかぶった白い山々が見える。野路山から707三角点を通って南下する。稜線の近くを無線局に行く配電線の切り開きがあり、稜線上にも道がある。下りきった所に舗装した車道と溜池があった。溜池は氷結している。少し車道を歩いて再び稜線に取り付く。稜線上にはとても立派な道が通っている。「造賀財産区」のプレートがあった。造賀は東側の高屋町の地名だ。やはり松茸山なのだろう。654の手前と虚空蔵山の手前に送電鉄塔があり、東西の視界が開ける。虚空蔵山頂上は景色がないが、すぐ西に見晴し大岩という展望台があり南側の景色が良い。【654手前の鉄塔基部から。左は虚空蔵山、右下の低いのがこれから進む550ピーク】【見晴し大岩からの景色。南條山(深堂山の東にある630m峰)と深堂山(597m)】西側の小ピークから道は左右二股に分かれていくが、道のない真ん中を直進する。しばらくすると送電線巡視路と思われる道に出て鉄塔。ここから県道の峠までがひどいヤブだった。すぐそばを巡視路があったのだが、大したことないと意地を張ってヤブを行った。しっかり峠の頂上に出た。続きの稜線は意地を引っ込めて少し南の巡視路から入る。鉄塔まで良い道で、その後も550三角点まで道があった。550三角点は点称「並滝寺」。ここは「弁財天城」があったという。三角点のある頂上は狭いが、西側の一段下がった所は平らな地面がある。東側は送電鉄塔が作られているので改変されているかもしれない。下りは550から少し戻って南側のヤブに突っ込み並滝寺本堂の裏に下山した。新杉坂峠から野路山が1時間半、野路から虚空蔵が2時間、残りが2時間の行程だった。【並滝寺本堂】

  2011.01.08

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  12/29(水)　西能美島・宇根山

  2010年最後の山は西能美島の宇根山に行った。宇根山は頂上近くまで車道が来ていてここから登るのが一般的なようだが、4月に歩いた砲台山とつながっている稜線を歩く。【ルート図】三高港から高松峠までは車道を歩く。峠の取り付き部はモルタル吹き付けの高い法面になっているが、先端に上がれるように道が付けられている。山に入ると結構しっかりした踏み跡があった。456ピークまではほとんど道があって助けられる。落葉樹と照葉樹が混じる背の低い林で、所々林全体がかずらなどのツルに覆われたトトロのメイの道のような所がある。一部杉の植林も見られる。港から峠が70分、峠からコブまでが60分。コブを過ぎると徐々に道が不明瞭になり荒れてくる。下草はほとんどないが、倒木やかずらなどが行く手を邪魔する。また後半は竹林も出てくるが、竹の間隔がとても狭くてあっちを向いたりこっちを向いたりと迷路にいるような感覚にとらわれる。コブから1時間半で宇根山頂上手前の通信塔に着いた。侵入者感知センサーと鉄条網が付いたフェンスが二重に巡らしてあり、監視カメラもたくさんあって、ちょっと普通の施設とは違うようだ。防衛庁の施設だろうか。通信塔から10分ほどで宇根山。1等三角点と天測点という高さ1mくらいの柱があった。景色は良くない。山頂からしっかりとした道を北に下るとすぐに登山口と書かれた車道があり、少し歩くとベンチなどもあったのでここで忘年会をして帰った。なお、登山コースは車道を下るようだが、車道が東に折り返す地点から高田集落に向けて強引に下った。道はない。【宇根山山頂の三角点と後方に天測点。高さ1m太さ40cmほどの八角形コンクリート製の柱】【ベンチから東の景色。近くの岩のある山は古鷹山。中央奥は小田山】

  2010.12.29

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  12/23(木)　明石峠～帆柱峠

  小瀬川分水嶺の東のふちを辿ります。【ルート図】明石峠のイベント小屋の裏手に「明石峠」の石碑があるが、その少し佐伯寄りに「従是東宮内村」と彫られた立派な石柱があり、そこから山に取り付いた。道路に切り取られたのり面をよじって山に入ると雑木林となる。少し行くと送電鉄塔があり、その先はきれいな巡視路が続く。いつの間にか巡視路が逸れても道はずっと続いていて極めて快適。450mのコブに上がると「佐原田講有山」の標識があった。所々荒れるがずっと道が続いていて烏帽子岩を経て烏帽子岩山に登りついた。ここまで1時間半。大野権現と船倉山の縦走路を少し東に進んですぐに南に逸れる。最初のコブから西に振る所を少し行きすぎて尾根をひとつ間違える。道がはっきりしないのは下草が全然ないため。帆柱峠の最後の下りも少し間違えて修正。烏帽子から2時間で帆柱峠に着いた。後半、所々にシダが見られた。続きの河平山まではうるさいかもしれないと思いつつ帰路に就いた。

  2010.12.23

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  12/12(日)　峠ノ空山～のうが高原

  県道廿日市佐伯線の明石峠から小瀬川の分水境を北に辿る。地形図に山の名が記されている所はなく「廿日市の山々」さんが『峠空山』と紹介している619三角点の近くを通り、のうが高原と呼ばれている高原の北の縁を進み泉水峠。ここから更に極楽寺山に向けて縦走して691のコブからすぐ北の車道の越えている鞍部まで。【ルート図】【峠空山の手前から見た大野権現山】【峠空山の先にあった「たまご岩」】明石峠からのうが高原西側の698までは雑木の林。道はほとんどないが、下草もあまりなくて歩くのは楽。地形図に岩のマークが多いが岩場は全くない。最初の400m三角点には「明石講」の表示の杭があり、その後も「砂原講」「河本講」と書かれたプレートが見られた。最初は宗教行事の関係かと思ったが、山の所有を示すもののようだ。松が多いので松茸山の関係かもしれない。峠空山は何の表示もなかった。点称は空山なので、峠地区にある空山というのが正しいのだろう。671のピーク一帯の赤杭には「串戸山」の表示があった。698からしばらく鉄線の柵が続くが、間もなくひどく荒れてくる。702までは投げ出したくなるようなうるさいヤブだった。702の鉄塔から先は楽になり、泉水峠近くで登山道に合流した。泉水から先は立派な道がある。泉水峠までの道のない区間が5時間半、残りの区間が1時間半だった。

  2010.12.12

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  12/5(日)　白旗山山系・大迫山

  島根県吉賀町の白旗山塊を通る大分水嶺(陰陽分水嶺)を歩く。西冠山から額々山、河津越を通って白旗山塊に西進してきた分水線は白旗山から南に下り、鹿足河内山には行かず1020JPから大迫山(894三角点)を通って田野原に下っていく。白旗からJPまでは2007/10に歩いており、今回はJPから田野原を目指す。【ルート図】まずはJPまで入る。鹿足河内林道を詰めて右ケ谷支線の分岐点から支線を歩いていく。道は悪くないが通行禁止になっている。林道の終点から沢沿いの踏み跡を辿って正面の尾根を登る。林道が地形図の印より伸びていたようで、1019の少し北側に上がった。1019まで1時間半。【尾根の一部は新しい植林地となっていて景色が広がる。(左)築山から(右)小谷山。間の奥は鈴ノ大谷の稜線か】【稜線は広葉樹林の下に笹が広がる。歩行は重いが素直な気持ちの良い稜線】1019から1020JPまでは東側が伐採されてブッシュ化していて歩きにくい。JPまで40分。【JP付近から大迫山と羅漢山(遠方)】JPを少し下った所は『西中国山地』に寺屋敷跡と書かれている所。もちろん何もないが、尾根上は複数の建物が建てられるほどの広さがある。JPから1時間40分で大迫山。三笠宮寛仁殿下登頂記念の木柱が立っている。『西中国山地』に白旗山に登られた記念柱があったと書かれているが、ここにも登られたのだろうか、縦走されたのだろうか。大迫山からはどんどん高度を下げる。高速道路の車の音がよく聞こえるようになる。田野原が近くなると笹がなくなりブッシュがうるさくなった。最後の626のコブは予想通り山城の跡で掘割が見られる。尾根の最後は高速に落ち込むので手前から道に降りて縦走を終えた。大迫山からは2時間半だった。

  2010.12.05

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  11/27(土)　恋路山

  2007/11/3に鈴ノ大谷山から恋路山を目指して歩いたが、時間切れとなって丸岩岳(点称、862m)から河山奥に下山した。この続きを歩いた。【今回のルート図】取り付きは前の下山とは反対側の大峯谷川と小峯谷川が合流する中条と記された所。橋の袂から丸岩岳近くの稜線に突き上げる小尾根を登った。小尾根に道はないがヤブはひどくなく、登山者の赤テープが残されていた。こんな所誰が目印をつけて登るんだろうか。1時間半ほどで丸岩岳三角点。前回来た時は草が茂ってうるさい感じだったが、周囲の木々は葉を落とし、草も枯れて落ち着いた感じ。盛太や恋路の姿が木々の向こうに見える。恋路山に向けて縦走を開始する。落葉広葉樹の中を進む。下草がいくらか茂る所、高木のみで下草がなくて公園のような所、松の林で笹がしっかり茂るヤブ、と変化のある稜線である。全体としては木々は葉を落としているが、所々美しい紅葉を残している木もある。ずっと古い赤テープがあった。トンネルの上を過ぎて登山道が合流するはずだったが、いつの間にか踏み跡が現れる感じで下降点に気付かなかった。トンネルからの道は2003年に歩いているのだが、その頃と比べると大分笹の被りが強くなって歩きにくくなっているようだ。テープはあるので迷うことはないだろうが。丸岩から恋路山の山頂まで2時間半。2003年に来たのは6月だったのですっかり緑に覆われていたが、冬枯れの広葉樹の林の中に三角点があった。熊棚のある木が沢山ある。6月に来た時は少し木を切れば景色が良くなるのにと思ったが、頂上は広く平らで、景色を見るためには相当の範囲を切るようでとても無理だと分かった。やっぱり名前を慕って登るしかないようだ。下山は棗に落ちる北東尾根を下る。前半1/3の標高750m付近までは広葉樹林下に笹が茂る。一定のペースで足は進むが足の筋力は消耗する。中盤の1/3は稜線の右側が若い植林になって下草が刈られている。ヤブはないが切り株が多くて歩きにくい。中盤の後半部は植林がなくなって背の低い雑木と笹が茂るうるさいヤブになりペースが落ちる。これが続くようだと時間切れでエスケープかと思ったが、641三角点の手前から突然ヤブがなくなって歩きやすくなり、後半の1/3ははかどって、予定通り棗の三叉路に下山した。山頂から3時間半だった。【恋路山の山頂、木々を通して周りの山が見えるが、景色は広がらない】【植林地からこの日唯一の景色。尖った山は荒田山、左の丸いのは左がジョシ岳、右は平家へのジャンクションピーク】

  2010.11.27

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• 11/20(土)　桧山越～白木山

  3/22「芸備線井原市駅-角山-イラ原峠」4/25「イラ原峠-高森山-風呂ケ谷山-桧山越(仮称)」と歩いてきた最後の区間を歩いた。峠から最初のコブまでの少しの間が背の低い雑木で往生したが、後はヤブもなく、白木が近くなるとしっかりした道があった。1時間40分ほどの行程だった。

  2010.11.20

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  11/14(日)　四国・東三方ケ森

  愛媛県今治市のある瀬戸内海に張り出した地域を高縄半島と呼び、広がる山々は高縄山系と言われているらしい。山と渓谷社の「四国百名山」には高縄山、楢原山、明神ケ森、東三方ケ森の四つの山が紹介されている。この中で東三方ケ森が一番高くて1232m。海が近いこともあって谷は深くて急峻で「熟達者でないと本峰を目指すことは困難である・・・ガレ場は登山道の数カ所にもおよび、ハイキング気分では到達しない厳しいコース・・・」であると記されている。紹介されている四つの山々を繋ぎたい気持ちが当然強いのだが、まずは様子見と、ガイドブック通りのコース(木地-阿歌古渓谷-竹林登山口-ニセピーク-東三方ケ森-丹原登山口-林道-木地)を歩くことにした。木地で準備をしていると迷彩色のカッパを着たおじいさんが寄ってきて山に行くのかと問う。何か漁りに来た町の人かと警戒したが、聞いてみると地元の方ということで安心する。東三方に行くと言うと初めての人が一人で行くのは無理だ、道が判らないだろうと言う。ガイドブックの記述が頭をよぎり、これは難しいかなと思うが、といっても連れてきてくれる人はいないし今回行かなければ次回も初めてになってしまうなどと考え、取り敢えず行ける所まで行って無理なら帰ってきますと言うと、林道から一度沢に降りる、竹林の所から山に上がる、帰りは林道は遠回りしているので尾根を下りてくれば早い、などと積極的にアドバイスをくれた。コースはガイドの通り。林道終点から竹林までの沢沿いの道が少々判りにくい。尾根に取りついてからは自分のミスで一度道を間違えたが迷う所はなかった。1202mのニセピークから頂上までが狭い尾根で急なコブがあり危険と書かれているが、落ち着いていけば難しくない。3時間半で頂上。下山のコースも主稜線から下った所が少し複雑だが、赤テープが助けてくれる。林道まで1時間半。おじいさんのアドバイス通り608三角点付近から尾根を辿って短縮し、木地まで1時間15分だった。ニセピークの登りや下りの前半は笹が茂っている所も多いが、下草のない開放的な林も多い。糞も結構あったので、この辺りも鹿が多いいようだ。山頂付近はブナが沢山あった。終日曇りと黄砂で見通しが悪く、山頂付近はガスも出たが、紅葉が綺麗で静かな山歩きができた。【阿歌古渓谷、紅葉が綺麗】【東三方ケ森山頂。山頂付近の木々は葉を落としていた】【下りの尾根から、ニセピーク(左)から山頂(右)への狭い稜線】

  2010.11.14

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  11/13(土)　大三島・安神山(267m)～鷲ケ頭山(426m)

  松山に行く途中に時間があったのでひと山登る。大三島・大山祗神社の裏手にある安神山(あんじんさん)わくわくパークという公園からしっかりした遊歩道が続いている。安神山から鷲ケ頭山にかけてはほぼ全域が山火事で焼かれて丸裸になり、緑の再生や山の保全の工事などが行われて殺伐とした世界で、むき出しの岩が覆う異様な景色が広がる。一方で景色はさえぎるものがなく、中国の万里の長城(行ったことはないが)や北アルプスの表銀座を歩いているような錯覚にもとらわれる。緑の中を歩き回っている日頃の山とはかけ離れた世界が新鮮だった。朝の6時40分に出発して鷲ケ頭山を往復して9時に下山。土曜日なのに誰にも会わなかった。【安神山の三角点ピーク付近から鷲ケ頭山(左の通信塔のピーク)と途中の縦走路にある岩峰】

  2010.11.13

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  11/6(土)　高岳分岐～米山峠

  山口・島根県境の小峰峠～小峰山～高岳分岐～米山峠の内、小峰峠から高岳分岐1km西方の鞍部まではH20年4月に歩いており、ここから米山峠までの未踏区間を歩く。小峰山と北にある恋路山の様子や、日本山岳会分水嶺踏査の記録から、かなり厳しいヤブが続くようだ。気合を入れて、行けるとこまで行こうとチャレンジする。【ルート図】揚ケ谷林道を辿って今回の出発点の鞍部に入る。林道を離れて稜線上の鞍部に着くまでに早くも今日の厳しさを感じる。10時スタート。顔の高さの笹をかき分けて進む。この区間、古い地図では県境の位置が北にずれて分水嶺を通っていない。(上記ルート図に使用している地図も古い版)現在は分水嶺が県境になっている。高岳には寄らずに分岐点から北に向かう。この辺り、所々笹が消えて天国のように歩きやすい所があり、このまま続くかなと期待をいだかせる。ブナも多く束の間癒される。しかし長くは続かず、最初より手ごわい濃い笹ヤブが襲ってくる。古い赤テープが的確にルートを示しており、これは大変心強い。12時20分に恋路山分岐を過ぎ、12時45分に989に着いた。恋路山分岐を過ぎてから稜線の北側斜面に立派なブナが目立つようになる。景色は広がらないが、木々の間に恋路山や鈴ノ大谷が見える。15時25分に853の手前の鞍部に降りた所に林道があり今回の終点とする。901から最後の鞍部までのヤブはかなり強烈で、密集した笹の高さは2m近くあり周囲が見通せない状況だった。西中国でも最も厳しいレベルのヤブで、久しぶりに昔々のヤブ漕ぎの原点を見たような気がした。なお、901から後はテープがなかった。鞍部から米山峠までは林道を歩いて40分。【恋路山方向を見る】

  2010.11.06

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  11/3(水)　香仙原～弥十郎山～摺屋峠

  秋が深まり山が歩きやすい季節になった。久しぶりに西中国山地を歩こうと、島根県の安蔵寺山から南西に延びる長い尾根を選ぶ。安蔵寺から香仙原まではH15年2月にスノーシューで歩いた。その残りを歩く。一日で歩くには長いので、行ける所までとの心づもりで出かける。滑峠から香仙原を経て安蔵寺に至る登山道が最近整備されたようで、香仙原まではこの道を行く。綺麗に整備されていて気持ちの良い道だ。先行パーティーがいたようで、我々が香仙原に着くころに安蔵寺に向けて出発して行った。滑峠で準備をするほんの10分ほどの間に安蔵寺のトンネルコース方向に登山者の車が7,8台通り過ぎて行ったが、香仙原の方は流石に静かだ。道を少し戻ってヤブに突っ込む。丁度植林がある所で、分け入ると土塁が続いていることからルートはよく判る。古い赤テープも付いている。笹がうるさい所は植林の中を歩くと楽だ。927を過ぎると土塁がなくなるが、ヤブもそれほどひどくなくて快調に進む。赤や黄色に色づいた木々がとてもきれいだ。ただ景色はない。2時間ほどで弥十郎。途中880m付近で左の尾根に逸れたり、809を手前のコブと勘違いしたりしたが見通しも利くのですぐに判る。弥十郎から摺屋峠までも似たような植生だ。2時間ほどで摺屋峠。この先に大きな登りが待ち受けていることから今回はここで終了として尻高に向けて下山した。地形図には峠越えの道が書かれているがヤブに埋もれて消失しており、歩きにくい沢を下って1時間をかけて下山した。尾根の先端までもう1日分は残っており、また改めてくる必要がありそうだ。【ルート図】【弥十郎山の三角点】

  2010.11.03

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  10/23(土)　九州山地・白鳥山(不土野峠～椎葉越)

  九州南部への小遠征。熊本市の東にある詫麻PAで夜を明かし５時に出発。御船ICから二本杉峠を越えて五家荘へ。奄美大島に大雨災害をもたらした台風13号の影響か、湿っぽい南の風が強く吹いている。二本杉峠への道は国道だが急カーブの連続する狭い道だ。標高1100mの峠付近はガスの中。五家荘に車を進める。家々は狭い谷の中に点在するのか、走っても山ばかりで集落や民家が見られない。550mまで下がって今度は椎葉越に向かって登る。樅木集落付近を通過する頃から小さい雨が落ちだした。椎葉越は標高1480m。恐羅漢山より100m以上高い！と驚いてしまう。冷たい風と雨にたじろぐが、車を１台置いて不土野峠に向かう。椎葉村の500m付近まで下って1070mの不土野峠に上がる。今日はすでに2700m登ったことになる！車で。車の運転に飽き飽きする。【ルート図】不土野峠を８時半に出発。雨はさほどひどくないが、風が冷たいのでカッパを着る。今年初めに買ってまだ一回も使っていなかったカッパ。最初は山に取り付かずに林道(梅木鶴線)を歩き、最初のコブを巻いたところで稜線に取り付く。思いがけずしっかりした杣道がありほっとする。今日は距離があるので平らな所は少しペースを上げて進む。11時10分に銚子笠。植林が多いが、自然林も残されていて変化がある。昔は笹に覆われていた所も多かったのではないかと思われるが、鹿の食害で樹林下の植生は非常に寂しい。大規模な伐採地があったが、濃いガスのため何も見えなかった。30分ほど昼食を取って出発。銚子笠を過ぎると森が一段と深くなったような感じがする。ガスにつつまれた森に太い木が現れる。一番太いブナは410cm、名前が判らないが445cmの巨木もあった。深い原生の森だが、鹿の食害もひどい所がある。太い木が立ち枯れて鹿の草地になっている。祖母傾と同じように九州山地も病んでいる。この頃には細かいながらも雨が降り続き、時々風に叩かれて木々からバラバラと雨粒が落ちるようになった。13時半に白鳥山。時雨岳に続く稜線に上がる辺りは下草がなくてどこでも歩けるのと獣道が交錯して道が不明瞭。白鳥山付近も下草がなくて公園にいるような感じだ。白鳥山からは東の唐谷へ下る道と北の上ノ内谷へ下る道があり、稜線通しに椎葉越に行く道は最近開かれたようだ。この辺り、石灰岩台地で平らで尾根がはっきりしないこと、下草がなくてどこでも歩けてしまうことて迷いやすそうだ。ガイド本を見ても、御池や平清経住居跡などの位置や道の位置がまちまちではっきりしない。迷い迷いしながらドリーネ、住居跡、御池を辿って稜線への道を歩いた。とは言え、白鳥山の北側の斜面にも無数の巨木が立っており、霧の奥にどこまでも続くような幻想的な景色は素晴らしい。14時45分に椎葉越。翌日は椎葉越から国見岳まで歩く予定だったが、天気は更に悪くなるという。下山予定の国見登山口に続く林道の入口に通行止めの表示があったのも気になる。そして何より大義に思ったのが車の回送。不土野峠の車を回収して国見の登山口に車を置きに行ったら・・・ということで軟弱にくじけて不土野峠から人吉方面に下って宿を求めて今回の山行を終了とした。市房山から国見岳を２回に分けて繋ぐ計画はもう２回来る必要がありそうだ。【銚子笠と白鳥の間の森。紅葉も進んでいる】【立派なブナ】【立ち枯れて開けてしまった所もある】

  2010.10.23

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  10/16(土)　新潟県・八海山

  八海山は何度も行ってみたいと考えた山だが、一つだけ行くには勿体無いし、岩場の続く難路を辿って中ノ岳方向に縦走するのは大変過ぎ、ということで計画倒れでそのままになっていた山。出張帰りに１日だけ時間が取れたので日帰りした。八海山ロープウェイ近くの宿に前泊し、ロープウエイ始発便に乗れるように出発。宿が車で送ってくれた。乗り場に着くとすごい人だかりで大きな団体も準備をしている。切符を買うのに時間を要し、乗車の列に並ぶと随分後ろになってしまった。出発が遅くなると帰りに影響すると心配していると、同宿したご夫婦が前の方を確保していたらしく「私たちは一緒のパーティーですから一緒に並びましょう」と前の方に引っ張ってくれた。結局２便に乗れたので随分助かった。ひと箱81人乗りで、最初に並んだ人だけで4～5便分はいたので、400人くらいいたのだろうか。通常運行は20分間隔だが時間に関係なくピストン輸送していた。空はどんより曇っていて上の駅が辛うじて雲の下で下界が見渡せる。同宿のご夫婦はこの辺りを散策して帰ると言うのでお礼を言って別れる。少し登るとガスに包まれ、結局帰りに同じくらいの高さに下りてくるまでガスの中だった。水溜りやぬかるみが多くて歩くとグチャグチャしてズボンが汚れそう。それでも黒い表土とその下のきめの細かい赤土のコントラストを見ながら歩いていると「上越を歩いているんだなあ」という気持ちになる。しばらくは灌木の中の一本道。当然のごとく列をなして登っていく。鎖場の多い八海山に登ろうというだけあって、流石に極端に遅い人はいないのだが、それでも「早く行かせてくれないかなあ」とか「いちいち道を譲っていたら着けないから譲らなくていいんだよ」などという会話ばかりが聞こえて、日頃人混みで登ることがない者からすると会話だけでくたびれてしまう。千本檜小屋を過ぎると本格的な岩場地帯になる。すぐに稜線をたどる熟練者向きコースと巻き道が分かれる。殆どの人が分岐で思案することもなく巻き道に進んでいく。上に行くのはヤバイのかなと不安になるが、折角来たのだからと上に行く。鎖を２本ほど登って稜線に出るとすぐ最初の地蔵岳に着いた。『天地人』のオープニング曲の映像で、直江兼続役の妻夫木が立っていたのが地蔵岳だったということを今回知った。鎖が19箇所あるとガイドブックにあったが、梯子はほとんどなくて、まこと鎖の連続だ。さっきまで人が多くてイライラしていたのに、人の姿が無くなるととても不安になる。ガスで視界も利かないので、落っこちても誰も気がつかないだろう。一生懸命上り下りするのもあるが、緊張で呼吸が辛くなるほど息が上がる。八海山の頂上は八ツ峰と呼ばれる縦走路の最後の大日岳となっているが、その先が崩れて通行止めとなっているため、途中からは往復の道になる。ここにしわい鎖が２本ある。巻いてきた人と合流してこれを登るので渋滞になる。早目に着いて早目に下ったのでそれほどでもなかったが人が増えると大変だ。下りは新開道を下った。山頂から荷物を預けた宿まで1400mの下り。途中、２人組を抜かしたが、会ったのはこれだけ。登ってくる人は皆無だった。結局ほとんどの人はロープウエイ往復のようだ。なお、隣の屏風道は登り専用と指定されているが、登山口に車が７台程度あった。山頂駅から宿まで６時間半の行程だった。【登山口で配られた通行止めの情報。左の千本檜小屋を経由して分岐Aから稜線に上がり縦走、分岐Bを経て大日岳。下りは分岐BCDを通って新開道へ】【こんな稜線が連続して続く。ただし鎖はある】【ガスで見えなかったが稜線の左右も鋭く落ち込んでいる模様】

  2010.10.16

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  10/2(土)　小瀬川と八幡川の分水嶺を歩く

  小瀬川と八幡川の分水嶺は佐伯の大峯山から湯来の阿弥陀山に続く標高800m前後の稜線の中間あたりから南東に向けて分岐し、新西広島変電所付近、白砂鷹巣山、芸南カントリークラブの真ん中を通って野貝原山と極楽寺山を結ぶ稜線の中間あたりにつながっている。廿日市市と広島市の境界も同じように通っているが所々ずれていて、特に今回歩いた辺りは広島市が小瀬川の方に侵食している。分水嶺といってもなだらかな地形なので、変電所やゴルフ場の近くを通る県道は一直線に越えていて峠らしくもなく、これまでも分水嶺という自覚もなく度々越していた。今回は県道白砂玖島線の変電所付近から阿弥陀山の稜線に向けて分水嶺を辿った。途中、大山という点称の三角点(631.7m)があるだけで、到達した阿弥陀山の稜線も目ぼしい高まりもないので辿るだけの山行になった。【今回のルート】県道の一番高い所に車を止めて地図を確認すると、分水嶺は広島市の境界線より一つ北側の尾根だということが判明。すぐに当初予定の尾根と合流するのかと思えば大山三角点近くまで別の尾根だ。分かりにくいルートだが最初から惑わされる。山に入るとすぐに伐採地があり、チェーンソーを使っていた人にどこに行くんかいなと尋ねられる。正直に説明するがほとんど理解はされなかった感じだ。伐採地を過ぎると下草の少ない照葉樹の林となる。蜘蛛の巣には手古摺るが歩きやすく踏み跡もある。途中にも伐採地があり景色が楽しめる。このところ涼しくなってきたが、今日は気温が高く汗が流れる。1時間半ほどで大山三角点。頂上のすぐ横まで林道が上がってきていて、三角点の横は石が積み上げられて岩海のようになっている。景色が見えないが、白砂集落側から大きな滝があるような連続音と機械が動くような音がする。林道を下っていくとすぐ下に大きな平屋の工場があるのが見えた。広島化製企業組合という名前で、牛豚などの内蔵・骨などから様々な製品を作るリサイクル設備という説明があった。音はするが人の姿は全く見えない。唯一、大型の10tトラックが入って行くのが見えた。下の集落に肉骨粉工場反対という看板があったのがこれのようだ。廃水処理設備や臭気対策設備の説明もあったが、おかしな臭いはしなかった。なお、三角点に至る林道は工場のゲートを通るようになっているが、関係者以外立入禁止となっているので注意が必要。【大山の三角点】大山集落と赤土地集落の間は立派な舗装路が越えていた。ここから714mコブまでは立派な送電線巡視路があり20分。鉄塔があるので景色がよい。阿弥陀稜線までの最後の登りは急なうえにササが茂ってしごかれる。しかし、久しぶりに鹿の食害のない健全な山に入ったような気持ちで嬉しくなる。コブから40分で稜線。【丁度上がった稜線上には立派な指導標があった。とても素人には辿れないようなヤブだったけど大山方面とある】すぐ西側には林道が通っているが稜線を大峯方面に辿る。この辺りはミズナラなどの落葉高木の林だ。815m三角点の手前の鞍部に別の送電線巡視路があり、これを下って大山集落に下った。【下りの巡視路から南東を望む。真ん中の工場が肉骨粉の工場でその上の赤白鉄塔の右が大山三角点。鉄塔の奥に白砂鷹巣山、槇ケ峠山と連なる】

  2010.10.02

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  9/25(土)　硫黄山から金明山

  8/21のカンノキ・鷹巣から硫黄山の続きの太田川分水嶺を歩く。【ルート図】前回下山した車道の峠から山に取りつく。尾根に出るとしっかりした杣道がある。スロボヤ池を回るように歩いて行くが、町境と別れるところもある。松茸山で縄張りや立入禁止の看板があるが、まだ松茸が出るような感じはない。【鎌倉時山と奥に白木山。なかなかいいアングルだ】6時間ほどで金明山手前の林道に出る。ここまででもいいと考えていたが、天気もいいのでもう少し頑張ることにする。金明山に登って野路山との鞍部まで頑張る。金明の下りは地形が分かりにくくてダメかと思ったが、赤テープに助けられて何とか予定通り歩くことができた。林道から2時間半で峠に着いた。

  2010.09.25

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  9/19(日)　細見谷遡行

  沢は全くの素人なので今日はしっかり先達に着いて歩いた。8月に予定していたのが自分の夏風邪で延期になってしまったが、沢の水は思いのほか冷たくなく、10回以上におよぶ泳ぎも苦にならなかった。尤も、ライフジャケットがあったので苦にならなかったがなしでは大いに苦になったと思う。キャンプ場から大堰堤まで4時間半。【谷の核心部「大竜頭の滝」は左の上の方を高巻いた】

  2010.09.19

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  9/18(土)　羅漢山から米ノ餅山

  1/24に歩いた生山峠から松ノ木峠の続きの広島・山口県境を歩いた。【ルート図】生山峠から羅漢山。途中まで車道を歩き、道が逸れる所から山に入る。溝のような土塁のような跡が走っているが途中で分からなくなる。下の方は下草も少なく歩きやすいが、標高が1000mを越えるとかなり濃い笹ヤブになる。途中、岩の上にお地蔵さまがポツリポツリと置かれている。羅漢の頂上は天気も良くて景色がとてもよかった。ヒナタゴヤ峠まで、県境に沿って道がある。上部はかなり笹が被っている。下になると下草も少なくどこでも歩ける感じ。途中から中国自然歩道が分かれている。ヒナタゴヤ付近になると土塁が現れるが、車道の越える峠は切り通しで切られている。峠から先も歩きやすい。電柱が残されて続いているが線は撤去されている。登りきった所で小瀬川と錦川の分水嶺が県境と別れて南下するが、少し先に通信塔があったようだ。分水嶺と別れて大谷山に向かう。しばらく笹などがうるさい所が出るが、大谷山の辺りは下草のない植林の暗い林。三角点は山頂から外れた所にある。ここから米ノ餅山まではヤブはないが迷いそうな所がある。地図をしっかり読めば大丈夫だが、引っ掛け問題のような見え透いた関門がある。餅山の手前に伐採地があるが下草やいばら類が繁茂してとても難渋する。山頂からの景色はないが、木々の間から羅漢山のレーダーが望める。山頂からは急な尾根が沢に落ち込む。踏み跡も不明瞭だがヤブはひどくない。急な尾根だが岩もほとんどない。素直に下れば尾根の先端に降り立つ。

  2010.09.18

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  ８月の山

  梅雨明けから猛暑が続いてパソコンに向かう気にもならずブログをさぼっているが、山には頑張って通っている。足跡だけ簡単に紹介したい。8/6-7(金土)　九州祖母・傾山塊「杉ヶ越～傾山～九折越～本谷山～尾平越」祖母山から大崩山までの縦走路のうち、最後に残った部分を１泊で歩いた。祖母山から尾平越はH16年10月、大崩山から杉ヶ越はH20年7月とH21年7月に歩いている。初日の傾への登りは標高差600mだが梯子の連続するやせ尾根でなかなか厳しいコースだ。コースタイム3時間のところ1.5倍を要してしまい、最後はへろへろになって頂上に辿りついた。強い日射しが照っていたのに山頂に着くとガスに包まれてバラバラと雨も降り出し、２回目の傾も景色がなかった。担ぎ上げたピールで乾杯するも、味がおかしいのでよく見ると賞味期限は2004年とある。登山口近くの集落で細々と商っている酒屋で求めたものだが、思わず「あんまりじゃない」と言いたくなる。とは言え、理性と味覚がごたごた言っている間に、一杯を求める気持ちと水分を要求する体はすぐにロング缶を空にしてしまった。アルコール分は残っていたようで、気持ち良くなれば後は誰も文句は言わない。夜は九折越の無人小屋に泊った。小屋の近くまで鹿が寄ってきていた。２日目は笠松山、本谷山と縦走する。岩場はほとんどないが距離が長い。ガイドブックには笹が被っているとか笹の廊下が続くとあるが、鹿の食害でそういう所がかなり減っているようだ。ほとんどが公園のように見通しの良い森になっている。古木が倒れると鹿の草場になってしまうのではないだろか。ブナや栂などの原生林が残る森だが、全国的な問題となっている鹿の食害が深刻と感じた。【九折越から朝焼けの傾山】【本谷山下りのブナ。394cm】8/8(日)　九州津江山系「御前岳・釈迦岳」傾山の帰りに立ち寄った。釈迦岳は福岡県最高峰(1229.5m)とのこと。阿蘇五岳や久住などの景色がいいのもあるが、ブナの原生林もあり、意外に山深い感じを受けた。【釈迦岳から雲仙普賢岳】8/17(火)　高島トレイル第１区間「愛発越－乗鞍岳－芦原岳－黒河越」ネットで「分水嶺」を検索すると「高島トレイル」というのがヒットする。以前から気になっていたのだが、京都に遊びに行くついでにどんなものか味見をしてみることにした。『中央分水嶺高島トレイル』の説明書きには次のように書かれている。「マキノの愛発越（あらちごえ）から今津の山並を経て、朽木の三国岳へ至る80kmに及ぶ道は、日本列島の日本海側と太平洋側を区切る中央分水嶺の中央部にあって、東西南北の気候や植生を合わせ持つ、とても貴重な存在といえるでしょう。トレイルを歩けば、あちこちから望むことができる琵琶湖と若狭湾は、このトレイルが中央分水嶺であることを教えてくれます。さらに京の都に近い歴史的風土であることが、共生の森としての個性を高め、若狭越と呼ばれる古道が、中央分水嶺を越えているのは興味深いことです。・・・」トレイルは、愛発越から福井・滋賀県境を西に南に進み(一部滋賀県内に食い込み)、京都府を加えた３県境を経て、京都・滋賀県境の三国岳が終点になる。トレイルの日本海側は福井、京都と変わるが、太平洋側(琵琶湖側)は終始、滋賀県高島市である。どうも市町村合併で誕生した高島市(観光協会)が企画したルートのようである。大体、こういう山のルートは著名な登山家や山岳会が呼び習わして定着するのが普通のように思うので、なかなか面白い取り組みだと思った。ネット時代だからできるのかもしれない。山行にあたってネットにある高島市観光協会に電話を入れてルート案内となる地図を求めたが、急な依頼にも親切に対応してくれて、2.5万の地図も見やすく作ってありなかなか好感が持てる。これ１枚を持って山に向かった。今回歩いたのは９区間の最初の１区間で、最高点は乗鞍岳の865m。猛暑の中を出発したので普通の低山のような気持ちだが、木々を見ると立派なブナや芦生杉が立ち、雪に押し潰されて地を這うような灌木が目立つ。ここはすでに北陸の豪雪地帯の一部なのだと気づく。そういえばスキー場もいくつかある。そういう気候の所なのだ。四季を通じて楽しめるとあったが、冬に来るのもいいかなと楽しみを見つけたようにうれしくなった。【森の様子】8/21(土)　 鷹ノ巣・カンノ木山から硫黄山旧福富町と向原町の町界にある鷹ノ巣・カンノ木。ここから志和の金明山に尾根が続く。尾根から少し外れるが硫黄山というのがあり、ここに行ってみた。以前鷹ノ巣に行ったときに笹が茂ってうるさかった記憶があるのだが、笹が全然ない。記憶違いか、食害がここまで急に進んでいるのか・・・鷹ノ巣から硫黄までの稜線、前半は登山道があり、途中から道はなくなるが、一部を除いて下草はなくて労なくして到達できた。硫黄の山頂は南だけ景色がある。【鷹ノ巣山から硫黄山方向を見る(左寄りの三角ピーク)。奥は金明山】

  2010.08.22

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  7/31(土)　千代田堂床山

  暑い最中の山ということで行き残した山を選ぶ。千代田堂床山は広島県自然歩道が通っているとのことだがガイドを見てもHPを検索してもルートがシャキッと見えてこない。行ってみるしかないと車を進める。陰陽分水嶺となっている上根峠に上がり、すぐに左折して県道に入る。朝からどんよりとした雲が山に掛って、堂床や備前坊も雲の中だ。雲の中と言えば涼しげだが、蒸し暑い蒸気の中のように思える。分水嶺が上を通る千代田トンネルの手前の林道分岐に「堂床山4.1km　広島県自然歩道」の標識がある。分岐に車を置いて出発する。【ルート図】5分ほど行った谷の奥から広い道が山に向かって延びているが標識はない。ここを登って行った記録がHPにあったので、帰りはこれを降りてくることにして林道を辿る。途中から舗装路に変わるが、倒木や落石で車の通行は無理だ。千代田トンネルが見える所を過ぎると広い車道に出た。502mの三角点のある造成地(産廃処分場？)に続く道だ。ゲートがあって進入禁止になっている。手前から千代田に続く旧車道が分かれており、これを少し行くと堂床山への登山道の案内があった。登山道は林道ほどもある広い道で草が刈られてよく整備されている。30分ほどで沢状の道がトラバースに変わるところが陰陽分水嶺を横切るところで、日本山岳会のプレートがあった。ここから道幅が普通の山道に変わり、巻きながら高度を上げて稜線に出る。稜線の道もよく整備されていて、登山口から1時間20分で頂上。景色はなく、土師ダムへの道は笹が刈ってなかった。帰りは稜線に飛び出したところで道と別れて稜線沿いに進む。道はなくなりヤブになる。東側が植林なのでこのきわを行く。踏み跡ははっきりしないが笹は腰高程で間もなく笹はなくなる。道と別れて30分ほどで611m三角点。次の鞍部から植林の谷を下って車を置いた林道に下山した。全行程3時間半だった。下山した鞍部から南に上根峠へ続く稜線は大分水嶺。堂床山登山口のすぐ北の峠から西に取り付いて千代田トンネルの上を通って816m三角点を経て可部冠山に至る稜線も大分水嶺だ。気候が良くなったら歩いてみたい。【林道にワンビキ(ヒキガエル)がいた】【山頂にはヤマカガシ。長さは80cmほど】【稜線でみた。葉っぱに実が付いている。ハナイカダじゃないし・・・】【千代田ファーム(大規模な養鶏場)の前を通ると鹿が沢山いた。車で通ってもあまり逃げない。道路端の草を刈ってくれるので助かるような・・・】

  2010.07.31

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  7/24(土)　水ヶ丸山から曽場ヶ城山

  山の会の７月例会。連日33℃を越える猛暑が続くなかの大胆なコース設定。距離が長いのを意識してペースを上げるとバテルのは目に見えているのでゆっくりと登ろうと確認する。先週の「ためしてガッテン」で演歌を口ずさみながら登るのがいいと紹介されていたのを実践する。瀬野駅8:10発の阿戸行きバスで宮の前まで行き、奥野原登山口から水ヶ丸を目指す。西側斜面の尾根道なので朝方は太陽に直接あぶられることがなくそれほど気温は上がっていないが風が全く無くて汗は噴き出す。休み休み時間をかけたので水ヶ丸まで2時間半ほど掛ったが、全員無事に登頂。第一関門は突破。とはいえここからが長い。曽場に向けて縦走を開始する。最低鞍部のセノハラ峠を過ぎて652峰に登る途中に送電鉄塔がある。以前、曽場から水に縦走したときにこの鉄塔で間違えて送電線巡視路を下ってしまい植林の中の道を辿ってセノハラ峠に出たと話をすると、自分はかなり下って登り返したと言う人、下り切って自衛隊の演習場に出て恐かったと言う人、などいて何人かの人が同じように間違えていることが分かった。問題の鉄塔で見てみると、正規の道より巡視路の方に尾根があるように見えることや、水ヶ丸が巡視路の方向にありそちらに行きたくなる、などの原因があることが判った。誰か案内をつけてくれるといいなあと思う。652峰の先の木陰で昼食。例会ではアルコールなどをいただきながらゆっくりと過ごすのが通例だが、先の長いこともあって30分ほどで切り上げる。でも登りで大分くたびれていたメンバーも軽くいただいたことが良かったのか、後半はいいペースになったようです。14時半に曽場ヶ城山。木が切られて風も通るが熱風のような風だ。本丸跡、二の丸跡や石仏などを巡って16時半に八本松駅に下山した。休憩も多かったけど、8時間を無事に歩き通して、夏を乗り切れそうだと自信が持てた山行だった。【曽場ケ城山本丸跡から西条の街】

  2010.07.24

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  7/4(日)　山口県岩国市の阿品弥山・柏木山

  今年の梅雨はしっかり雨が降る。おまけに狙い澄ましたように週末はまとまって降る。一週間あけてしまったので、少しくらい降られても登ろうと覚悟して出掛けた。とはいえ濡れたヤブを歩くのは流石に嫌で、登山道のある山になった。行き先に選んだ弥山は中島氏の「山口県百名山」にも選ばれている山で、山頂には社があり、山岳信仰を集めた山とのこと。車で上がれる車道もあるが、阿品集落の奥の表参道を登った。山頂までの標高差は300mである。石の鳥居をくぐって登り始める。きれいに整備された広い道が続く。足元はほとんどが露岩を削ったような道で、前日の雨で湿った岩は苔もあって滑りやすい。気温は27℃前後だが湿度は100%に近いようで猛烈に蒸し暑い。歩いても風を切る感じが全くなく、空気が無くなってしまったかのような感じで汗が滝のように流れる。岩の道はよく整備されていて、急な斜面も手を使うような岩場はない。石の丁塚が置かれていて信仰の道らしい。気候のいい時に歩けば気持ちのよい道だろう。左手に弥山の岩壁が見える。ほとんど熱中症のように朦朧としながら社のある山頂に着いた。丁度1時間。どんよりとして雲が垂れこんでいるが、社の前から東の眺望がいい。錦川が右に回り込んでいるのが見え、その右が城山で東が岩国山のようだ。瀬戸内海もなんとなく見える。【鐘楼のすぐ右の低い山が城山】弥山社、赤瀧神社を過ぎると車道が上がっているところに出る。展望台に上ると展望が開ける。北に意外と近いところに三倉岳が見える。【展望台から南の景色。この辺りの山はなじみが薄くてよく判らない。 右手の盆地の奥が蓮華山か】日宛神社では女性が清掃をして神主さんがお勤めをしていた。四の付く日が例祭とあったのでお祭りのことで来られていたのだろう。お客さんは我々だけだった。弥山から柏木山に縦走する。往路は南斜面を巻く荒瀬からの道を辿ったがずいぶんと遠回りだったようだ。帰りは稜線を辿った。柏木山も岩壁の上に頂上があって南の景色がよい。弥山からは車道を辿って阿品の集落に下山した。【往路の途中から弥山を振り返る】【登山口のすぐそばに阿品名水の水くみ場がある。　　確かに甘くておいしく、水を汲む人がひっきりなしに来ていた】

  2010.07.04

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• 6/19(土)　牛田山

  今日は山の会の６月例会。恒例の清掃登山で牛田山を二葉山、尾長山、牛田山、神田山と反時計回りに歩きました。梅雨入りして雨続きで、少し前までは雨の予報だったけどうまい具合に雨が止み、午後からは日差しも射して無事に実施できました。幹事さんの日頃の行いが良かったものと感謝する山でした。牛田山はゴミが少ないきれいな山ですが、それでも23人の参加者が少しずつ拾って帰ったので一層きれいになったことでしょう。お疲れ様でした。

  2010.06.19

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  6/12(土)　野田ヶ原から小室井山

  野田ヶ原は吉和の街の南東に見える通信塔のある山。ここから小室井山にかけての山並みは高さはあるのだが目立ったピークがないのであまり登山の対象にされない。野田ヶ原も山でなくて原とされているくらいだ。頂上は平らだが展望は良かった。高速道で山に分け入ると空も青く澄んで梅雨入り前とは思えないような好天になってきた。加計IC付近では猿彦山の通信鉄塔が日を受けて輝き、戸河内のトンネルを抜けると鍋山の堂々とした姿が青空に聳えているのが見えた。今回は車が１台しかないので吉和支所から野田ヶ原の入口まで「さくらバス」に乗る。バス停は「展望広場入口」という。展望広場とは野田ヶ原のことですかとバスの運転手に聞いてみるが、自分は知らないという。バスはどこまで乗っても一律100円。【さくらバス(時刻はネットで検索できます)】野田ヶ原までは舗装された車道を歩いて15分。しばらく別荘地が続き、これが切れると鉄条網と立入禁止の立札が続く管理地が両側に続く。レンゲツツジがたくさん咲いているのでこれを保護するためだろうか。【頂上の西側に展望台があった。さすがにいい景色だ】頂上には三角点があるはずだがその辺は新しい地デジの基地が作られていて見つからない。移動されたのだろうか。RCCのライブカメラもあった。来た道を半分くらい戻って別荘地の道に入っていく。ここから小室井山まで分水線に沿って行きたいのだが家があると何かとややこしい。ルート的には別荘地管理者の建設会社事務所辺りから山に入るようだが、説明するのも面倒なので少し迂回して山に入る。笹があるかと想像していたが意外にもヤブはない。若い植林地が少し歩きにくかったが、全体にはきれいな林だ。20分ほどでもみのき森林公園キャンプ場の一角に出た。あとは歩道を歩いて小室井山までのんびり歩く。【1/10にスノーシューで来たときに会ったブナがあった】小室井山からは北北西に尾根を下る。笹は薄くて植林の際になるので作業道もあった。20分ほど下ると大通信塔に出た。何のためにこんなに巨大にしているのかといつも下の高速道路を走っていて悩む鉄塔だ。【NTTドコモ小室井山無線中継所とあった】あとは車道を下って石原峠に降り、吉和の街まで歩いて山行を終了した。今回歩いた分水線は太田川流域内の線で特別の意味はないが、加計の近くの猿彦山や立岩山塊の北の鍋山などからの分水線が大分水嶺につながったことになる。西冠山、青笹山、篠原山、小室井山、灰郷スマモ、天上山、(井仁棚田の縁を通って)猿彦山、加計の街の近くの尾根。また、小室井山手前の968ポイント付近から分岐して、石原峠、日の平山、立岩山、市間山、鍋山、戸河内IC近くの尾根。市間山から分岐して戸河内支所近くの尾根。などなど。

  2010.06.12

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  6/6(日)　錐山と冠高原

  錐山は佐伯町の氷水山と大峯山の間にある小さな山。虫所山の集落から見てもなだらかな小山で気にも留まらないが、氷水山南峰から見ると尖ったピークはなかなかのものがある。この辺りも大分歩き回ったので、仕上げのつもりで歩いた。(「廿日市市の山々」さんのHPを参考にさせていただいた)【4/29の氷水山南峰から見た錐山(左手前、右奥は西大峯】【錐山ルート図】虫所山の集落から大谷峠に車を進めてサイノ神峠を越える林道を探すがよく判らない。とても車は入れそうもないが、一本だけ道があったのでこれを歩く。最初こそ沢状で荒れた感じだか、間もなく林道と言えなくもない雰囲気になる。すぐに峠となり山に分け入る。笹はなく林床の雑木も薄いので歩きやすい。杭やテープがたくさんあり所々林業作業の道も入っている。小さなコブを越しながら進み、1時間10分ほどで錐山の頂上に着いた。氷水山南峰、加森山、板敷・青笹山、氷水山北峰と眺望がある。周囲はかなり急な斜面になっているようで、特に南から西、北側は斜面が見えないほど落ちていて足元が不安になる。まさに錐の先端にいるようだ。【頂上を南に5mばかり下って岩場の上に出ると氷水山南峰がよく見えた】下りは夏夜鳥林道の入口まで50分。地形が判りにくいところはテープに助けられた。下山後、大虫や助藤集落で山の名前を尋ねた。いずれの集落も大虫川の西側はの山を全体的に氷水山と呼んでいるとのこと。助藤からは鋭鋒である南峰が目の前に見えるが、これも氷水山とひと括りにされていた。錐山も名前は間違いなく「大峯の(続きの)山だ」と稜線のつながりを正確に把握しているのに驚いた。(錐山の分水線はサイノ神峠から西大峯に続いている)午後は冠高原に移動して分水嶺の歩き残しを片づけた。昨年の12/13に歩いた飯山貯水池の続きで、国道186から松の木峠に向かって国道434が分岐するあたりから取り付き、松の木峠と鬼ヶ城山の間の875ポイントまで。【ルート図。国道434と旧国道を横断して歩く。旧吉和村と佐伯町の境界線】全体的に地形がなだらかで分水嶺らしくなくて分かりづらいが、地籍調査の杭があって助けられる。前半は笹が茂っていて久々のヤブこぎだったが、旧国道を過ぎると笹のない気持ちのよい林となった。【875では懐かしい杉並木が出迎えてくれた】帰りは県境沿いに歩いて伴蔵に降りた。【牧場跡から寂地・冠山の稜線。すっかり夏色だ】途中、冠高原レンゲツツジ大群落(広島県天然記念物、昭和29年)という碑がひっそりと立っていた。【レンゲツツジ。花が大きくてとても美しい】今回歩いたのは、太田川と小瀬川の水を分ける分水嶺。この線は、875ポイントと大峯山と湯来の阿弥陀山の間の811ポイント付近の点をつなぐ線で、途中に青笹山、大峯山がある。今回歩いたことでこの線がつながったことになる。また、大分水嶺(陰陽分水嶺)の通る西冠山から875間も歩いているので、今回の線が大分水嶺ともつながったことになる。

  2010.06.06

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  5/30(日)　太田川源流の森外縁部を歩く

  吉和の魅惑の里の奥に広島市が所有する「太田川源流の森」があり、今回は歩き残している飯山貯水池奥の鞍部(勝手に飯山越と呼ぶ)から加森山への尾根の分かれるコブ(こちらも勝手に加森分岐と呼ぶ)をつなぐ。この線は冠高原の南の875のコブ(鬼ケ城に続く広島山口県境)を起点とする太田川と小瀬川の分水嶺に当たる。国道186号から飯山越までは昨年の12/13に、加森分岐から焼山峠は同じく10/11に歩いていて、焼山峠から青笹・氷水分岐・大峯と続いている。【ルート図；緑の波線内が源流の森】記念碑の前に車を置いて飯山越を目指す。すぐに新しそうな管理棟があるがドアも窓も施錠されていて人の姿はない。林道を詰めて45分で鞍部に着いた。最後の300m程は笹のかぶった山道となる。峠を越える道と別れて稜線に取り付く。踏み跡やけもの道もないが、笹はまばらで苦労はない。テープや杭があるし、雑木の切り開きがあるのでルートは明瞭だ。太い松が多く、さほど太くはないがブナもボツボツ。峠から500m程進んだところに町界線と分水界がずれているところがあり、切り開きは分水界を通っていた。南に進んでいた稜線が北に向きを変える所から、南側に若い植林が表れて南側の景色が少し見える。この辺りからきちんとした道になった。林床にシロモジが目立つ。北に進んでいた稜線が再び南に向きを変える所から、北の源流の森側が若いブナの植林となり、北側の景色が開けた。天気も良くて山がとてもよく見える。ブナは2,3mほどでようやく独り立ちという状況だ。【奥の濃い緑が板敷山、手前の新緑のふたコブの右が990峰でコブの間が焼山峠】【真ん中辺りが十方山、左手前が女鹿平山、左奥が匹見羅漢と恐羅漢】ここから879峰の手前まではブナの植林地で下刈もあり、ずっと景色が良くて最高に気持ちがいい。カッコウがずっと鳴いていて開放的な気持ちになる。【ずいぶん遅いがヤマツツジがまだ咲いている。奥は寂地・冠の山々】879峰の手前で植林地が終わって再び景色のない稜線となる。最初と同じように刈り払いがあるが、少し笹も濃くて分かりにくいところがある。クロウツ谷の奥の鞍部から加森分岐に向けて150mの一気の登りとなる。風もなく埃っぽいヤブを我慢して登って行き、ようやく加森分岐に上がった。飯山越から3時間の行程だった。東側が若いブナの植林となっているので景色が広がり、涼しい風が抜けていく。加森山の冠が懐かしい。【加森分岐から氷水山の連なり(左から中)を望む。右は大峯・西大峯】後は990峰との鞍部まで稜線を歩き、鞍部から作業道を辿ってクロウツ谷の林道に出て記念碑に戻った。天候も良く、予想外に景色がよかったので満ち足りた山行だった。

  2010.05.30

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• 5/22(土)　白木山・押手山

  山の会の例会登山。芸備線白木山駅から正面登山道を登って白木山頂に上がり、押手山に縦走して桐陽台の団地に下山した。いずれもガイドブックに紹介のあるルートだが、案内標識などははっきりしておらず、枝道が多いのでルート選択に少々悩む。押手山に縦走する際に北に下るところで迷った。このあたりには珍しいケルンがあるのでピン!とくるべきだったのが頂上でいただいた飲み物のせいで注意散漫で目には入ったが頭の方がやり過ごしてしまった。こんなことも間々ある。押手山は景色はないが鞍部から100mほど盛り上がっていて登り甲斐がある。谷に下る道ははっきりしているが倒木が多くて難渋した。午後から雨の予報で景色は霞みがちだったが最後まで降られずかえって暑くならずに済んで良かった。

  2010.05.22

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  5/8(土)　智教寺～上平山～亀谷峠(広島・島根県境稜線)

  広島県境の山を縦走して繋ごうと思うと二つの線に分けられる。一つは西中国山地で、小瀬川の支流・市野川から米ノ餅山を起点にして羅漢山、西冠山(ここまで山口県との境で、ここから島根県)、恐羅漢山、高岳、大佐山、雲月山、阿佐山と続き、上平山から江の川の支流・長瀬川の智教寺で終わる。この後はしばらく川が県境となり、もう一つの線が、江の川本流の柳原から再び山になり、新造地山、女亀山、大万木山、猿政山、吾妻・比婆山、三井野三国山(ここまで島根県との境で、ここから鳥取県)、道後山、小奴可三国山(ここまで鳥取県との境で、ここから岡山県)と続く。後者の山々を私は勝手に中中国山地と呼んでいる。東中国は鳥取・岡山・兵庫にまたがる地域である。今回歩いたのは西中国山地の東の端ということになる。行程は、智教寺から尾根に取り付いて県境を辿り、上平山を越えて亀谷峠まで。【ルート図】亀谷峠に下山用の車を置き、島根県邑南町を回って智教寺に入る。近づくにつれて道端に『○○間歩まで○m』という看板が沢山出てくる。間歩(まぶ)と言えば銀山の坑道のことだが、こんな所に銀山なんてあったかなあと不思議に思う。目的地近くの百石集落の中に、広い駐車場のある建物があるのでそこに車を入れる。『久喜林間学舎』と看板がある。『石見久喜・大林銀山・岩屋鉱山』と書かれた説明板もある。地元の方がおられたので話を聞くと「この久喜・大林から大原山にかけての一帯は大森銀山(世界遺産の石見銀山)と同じくらいの産出を誇った銀山で江戸時代も天領であった。昭和30年頃まで採掘がされていた。世界遺産に登録されていないので整備されていないが、間歩に入って見ることができる。史跡として登録されていないので研究用なら採掘して持って帰って構わない。ほっておくと荒れてしまうので草を刈って道をつけたり標識を整備しており、この建物内に資料展示の整備も進めている。この建物は元小学校だったものを林間学校として利用できるようにしたもの」とのこと。説明地図にはかなりの数の間歩などが書かれている。【銀山跡の説明図】目指す尾根の先端に『従是南安芸国』の石柱がある。安芸側に入り込むと尾根に向けて小道があり『重要伝説地　智教寺天下墓』とあり小さな社と説明板がある。室町幕府第15代将軍足利義昭の墓所で、信長に京都を追われて毛利を頼り、毛利と仲が悪くなって尼子を頼って山陰に行く途中のこの地で病になり、智教寺という寺を建てて療養したが亡くなったとある。重要文化財でも史跡でもないようで真偽のところはわからない。山陰に行く途中というよりどちらからも拒否されて両勢力の分水嶺であるこの地が終焉となったのか。今日は山に入る前から歴史の勉強ばかりだ。尾根上は下草もなくブッシュもなくとても歩きやすい。芽吹きもまだまだなので落葉樹の森は明るい。最初の591m三角点の手前は若い植林地となっていて北側の景色が良い。【591三角点付近からの景色。右の近くの山が銀山広がる大原山665m、左遠方は石見冠山】上平山[あげひらやま]までずっと登っていく感じだが、その後も歩きやすい林が続いて距離は進む。【783mコブ付近から木々を通して雉子の目山(左端)、上平山(右側)、真ん中は雉子の手前の稜線の869mコブ】837m三角点のある北上平周辺は少しブッシュがうるさくなってくる。登山開始から4時間半ほどで上平山に着いた。平らな山頂で径40cmくらいの比較的太いブナやみずならなどが覆っている。また直径4mほどの平たい円盤状の岩が鎮座している。名前の由来は山の形か岩の形か。上平山を下り始めてすぐに右の植林地に新しい林道が見えた。また、雉子の目分岐のピークとの鞍部を林道がかすめていた。亀谷峠への下りは何回もルートを外して修正させられた。地形図で見るよりもっと複雑だ。尤も見通しがいいのでやり直しは早い。最後のコブ付近は若い植林が入っていてブッシュも多くうるさい。上平山頂から2時間で峠に辿りついた。峠にも『従是南安芸国』の石柱があった。【最後のコブから来たルートを振り返る。真ん中の雑木の山が降りてきた尾根。左の植林の山が上平山。雉子は右のコブを下って更に奥に行った所】

  2010.05.09

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  5/1(土)　窓山[鳥取県日南町]　　　　5/2(日)　船通山

  三井野三国山から船通山までの鳥取・島根県境稜線を歩く。昨年のGWに三国山から鈩原奥、鈩原と二日かけて歩いたので、今年は鈩原奥からの残り。窓山は県境からは離れているが、これも繋いでおく。【ルート図、赤線が5/1、ピンク線が5/2】初日は窓山林道の終点から尾根に取り付いて窓山に上がり、稜線を県境に向けて進む。窓山別れJPから鈩原奥はピストン。JPに戻って県境を北上して上萩山(点称)との鞍部付近から奥萩集落に下山。二日目は登山道を登って船通山に上がり、県境稜線を南西に下り車道の抜けている竜駒。竜駒から上萩山を越えて前日の鞍部まで。窓山の登りはずっと落葉広葉樹の林で、急斜面だがヤブはそれほどひどくない。タムシバが丁度盛りのように咲き誇っている。【窓山から船通山を望む】窓山山頂には立派なプレートが設置されていて、西の尾根から道が付けられているようだ。北側の船通山、南側の道後山がよく見える。登りは2時間。961m峰付近から稜線が狭くなりアセビやツゲのような低木が枝を張っていて歩きにくいところが多くなる。ブナなどが優勢なところは笹が覆っている。窓からJPまで2時間。【鈩原奥から窓山】JPから鈩原奥のピストンが2時間。北に向かって県境を下った鞍部から沢を伝って奥萩集落に下山した。1時間半。------------------------------------------------------------------二日目。船通山の山頂はカタクリが盛りで見事だ。花が大きい感じがする。【山頂から窓山を望む】船通の頂上近くは背を越すほどの濃い笹が茂っていたが、少し下るとおとなしくなってきた。巨木は余りないが、50～60cm程度のブナが所々見られ、美しい林が続く。940m峰を過ぎたところで県境が稜線を外すところがあるが、ここは稜線を行く。作業道があり快適に下れる。山頂から竜駒まで3時間ほど。竜駒から疲れた体に鞭打って上萩山を目指す。下りでコースを外したが、2時間ほどで前日の鞍部に着き、奥萩に下って山行を終了した。合計4日間の山旅で三国山から船通山を繋ぐことができた。個性のある山々で、味わいのある山行だった。

  2010.05.02

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  4/29(木)　氷水山

  氷水山[ひみずさん?]、変わった名前の山だ。これまで何となくヤブがひどそうで足が向かわなかったが、先般[4/4]東牛首から大谷峠を歩いた時の感じではそうでもなかったので思い切って行くことにする。『廿日市市の山々』のHPも参考にさせていただいた。東牛首までの林道は5年前に歩いた時には水害でズタズタになっていたが、以前よりきれいに復旧されている。ここまで車を入れて途中の氷水分岐までは先般と同じルートを行く。分岐から南下して三角点のある氷水山北峰、903m峰。ここから高度を下げて上峠を通って最後に急登を登って799mの南峰。西に尾根を辿って所山まで行きたいところだが、頂上直下に岩場があって危険とのことなので南に下って万古渓上部の仁井山口まで。【ルート図】氷水分岐から北峰にかけては植林の中でヤブはない。北峰から雑木になり笹が出てくるが腰高程度で難なく歩ける。山頂での景色はないが、送電鉄塔の所は景色が良い。加森山、板敷山、東には大峯。903m峰付近になるとそれまでのゆったりした山容から細い稜線になる。ピークの少し先の岩場に行くと景色がいい。【903m峰の岩場から南峰を望む。正面を登るのだが凄い急斜面だ。剱岳を思い起こさせる】例年なら4月初旬に咲くタムシバが咲いている。芽吹きもまだまだだ。上峠は西のカシゴヤ峠側はきれいに整備されている。稜線上もずっと道がある。南峰の登りは岩混じりの大変な急登だ。地籍調査のテープがルートを示してくれるので何とか登れるが、テープがないとルート選定に苦労することだろう。40分の頑張りで山頂。【南峰の登りから北を振り返る。山頂は景色はないが、登りの途中は景色がいい。　　　　近くの錐山が尖塔を突き上げている。南峰が剱岳なら錐山は槍ヶ岳か】下りは少しルートが解りにくい。踏み跡より地形図を頼りに尾根を下るのが良い。東牛首から上峠まで3時間20分、残り仁井山口まで2時間半。北峰から南峰までそれぞれに特徴があっていい山だった。ただ、南峰は氷水山の一部とするのは少々違和感がある。別に立派な名前を付けてあげるべきのように感じた。下山後、万古渓遊歩道を歩いて所山に下りる積もりだったが、橋がなくて歩けなかった。大滝は水量も多くてとても立派だった。

  2010.04.29

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  4/25(日)　イラ原峠～高森山～風呂ヶ谷山

  井原市駅西側の尾根から白木山まで辿る尾根歩きの第２弾。前回(3/22)、尾根に取り付いて角山を越えてイラ原峠まで歩いたので、今回はイラ原峠から歩く。550m峰、高森山、風呂ヶ谷山を通って大槌集落と市川桧山集落を結ぶ車道の越える峠まで。風呂ヶ谷山は田部さんの『広島市の山を歩く』にコース紹介がある。イラ原峠から550m峰間はマツタケ山なのだろうか、整備された道がある。また、栃谷集落から桧山や桐山に抜ける破線の峠道には電信柱が抜けている。高森山と風呂ヶ谷山の間の鞍部は舗装道路が越えているが、産廃処分施設がある。全体的にヤブはなくてどこでも歩けるが、産廃処分施設付近と596mコブから最後の峠までは急に雑木に覆われたうるさい山になる。イラ原峠から産廃の峠まで2時間、産廃の峠から最後の峠まで3時間。木々の芽吹きは始まったばかりで、ツツジがきれいだった。【ルート図】【風呂ヶ谷山山頂。木が刈られて広くなっていて、東側の金明山方向の景色が見える】

  2010.04.25

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  4/10(土)　平家ヶ岳から水ノ尾山

  山口・島根県境にある平家ヶ岳から水ノ尾山を目指す。昔の記録にかなり大変な笹ヤブが続くようにあったので気合が入る。平家屋敷跡の登山口を8時15分に出発。稜線まで林道を行く。稜線に出て水への稜線を見上げると予想通り笹がしっかり広がっている。昨日の雨は上がっているがヤブは濡れている。平家はパスし、稜線も敬遠して林道を行く。ふたコブバイパスして稜線に取り付くべき所に出る。ここまで1時間。下界は桜が満開で木々の芽吹きも始まっているが、ここの稜線はまだまだこれから。ふきのとうが沢山出ている。林道にはヒキガエルが沢山集って恋の季節。【生んだばかりの卵も沢山あった】【取り付きの林道からの景色。真ん中が安蔵寺、右のコブは白旗山、手前が築山、大岡山】稜線の東側は雑木、西の木谷側は植林で、真ん中は刈り払われているが、笹が覆っている。低いところで胸くらいだが深いところは頭を越える。密集しているところはそれほど多くないが、ずっと笹が続くので体力は消耗する。ヤブに突入して1時間で1042mの木地山。小さなプレートがあった。稜線は切り開きと雑木・植林の境界なので良く解るし、大掛かりな土塁のような溝が続くのでルートは間違えようがない。芽吹いていないので左手の木々の向こうに城将山・大将陣の山並が見える。959コブの付近には作業用の道があり、少し助かる。909コブで昼食。【こんなヤブ道がずっと続く】13時40分に水ノ尾山。思いがけず7人のパーティーが昼食を取っていた。こっちも驚いたけど向こうも驚いたことだろう。頂上は景色がない。下りは大固屋からの登山道を下る。山頂付近は結構笹がかぶっている。1時間15分で下山した。【下山の途中で馬糞(左)から長野山(右)の稜線が良く見えた】

  2010.04.10

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  4/4(日)　焼山峠から青笹山から東牛首から大谷峠

  昔の佐伯町と吉和村の境界から、佐伯町と湯来町の境界と歩く。長いが、送電線巡視路が助けてくれるかと期待して歩いた。【板敷山への分岐を過ぎたところに303cmの立派なブナ】【青笹山との鞍部には立派な林道が来ている。このあたりのブナ林は立派だ】【青笹からしばらくは巡視路。途中で道を分れて993mコブ(中山)へ。ヤブは大した事ない。ただ下りは分りにくかった。下ったところが東牛首。写真は東牛首近くの鉄塔から中山と篠原山(右)】【東牛首からは巡視路を行ったり離れたり。鉄塔の下は景色がいい。もみのき森林公園の小室井山(左)と湯来冠山(右)】焼山峠から大谷峠までの行動時間は7時間ほど。距離はあったがヤブはほとんどなかった。変化に富んだ面白いルートだった。

  2010.04.04

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  3/22(月)　白木町の角山(つのやま)

  なんやかんやと休みが取れず、１ヶ月ぶりの山だ。休んでいる間に季節外れの大雪が降ったようだがその後の陽気ですっかり消えて春間近の季節だ。今回は新しい領域を歩く。行き先は白木山の北東8km程の所にある「角山」だが、縦走を目的として歩くので「井原市～イラ原峠」ということになる。イラ原峠から先、高森山(618m)、風呂ヶ谷山(643.2m)などを経て白木山に続くので、こちらは今後の楽しみ。なお白木山塊は、この角山から南下して深川の鬼ヶ城や可部の高松山まで続く大きな山なみだが、陰陽分水嶺には風呂ヶ谷山1km西の620mコブから北西に延びる小尾根で上倉の峠に下って上根峠東側でさりげなく接続している。上根峠の東側を分水嶺がどう通っているのか地図を見ただけでは判然としないのでこちらの調査も今後の宿題。【今回のルート図】9時に井原市駅を出発。お寺の印を目指して町並みを進むが道がなく、神社マークの所に出た。高山八幡宮とある。急な参道を上がると社がある。少し右に回りこんで沢を少し詰め、倒木がうるさくなってきたので尾根に上がって最初の276mのコブに上がった。ここまで駅から30分ほど。シダがうるさいかなと予想していたが、今回のルート上は全体にシダや笹などの下草がない。鹿のフンが多く、コブの上や鞍部など見通しの聞くところは広場のように草木がなくなっているので、下草がないのも鹿の影響かもしれない。【高山八幡宮】【403mコブ頂上。下草はなくて広場が・・・。しっかりした鹿の道があるが、　　　杭やテープ、なた目などの人の痕跡は民家が近い割りにほとんど見られない。】【角山頂上。景色はない。大きな松の木があったようだが枯れている】駅から角山までが3時間30分。590m峰の手前の鞍部付近から角山にかけては植林が入っていて、最近手が入れられたような痕跡もあった。角山を紹介している田部さんは「1975年に北に576m～590mと縦走したが良くなかった・・・」と書かれているが、現在は楽に通過できる。当時は植林が若かったのだろう。鹿の影響も少なかったかもしれない。角山の下りは迷いやすそうだ。テープが付けられているので助かる。30分でイラ原峠。後は日浦農道を1時間余り歩いて志和口駅に帰った。【角山の下りで白木山(左端)を望む。右の枝の影が高森山】【農道沿いのさくら？　さくらんぼ？】【くろもじも満開】

  2010.03.22

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  2/28(日)　枕峠から陰陽分水嶺929

  加計から五輪山、安長山、僧ヶ墓、平岩山、板尾山と繋げてきた尾根歩きの最後の仕上げとして、点称曇下877mを経て陰陽分水嶺上の929mピークまで歩く。太田川支流の滝山川と丁(ようろ)川の分水界である。2008/10/26　加計－五輪山2009/03/29　五輪山－安長山－安中越2009/02/08　安中越－僧ヶ墓－松ヶ峠2010/02/06　松ヶ峠－平岩山－板尾山－枕峠2010/02/28　枕峠－(点)曇下－分水嶺929【今回のルート】枕峠を9時20分に出発。このところの馬鹿陽気で雪はすっかり消えている。しかし草木もこのスピードについていけないのか芽吹きは見られず春と言うには寂しい感じ。未明まで雨が降っていたので少しスタートを遅くしたが、木々はまだ濡れている。最初の小さなコブを越すと下草のない落葉広葉樹の林となり楽に歩けるようになった。笹がほとんどないのが不思議だ。10時35分に点称曇下877m。広く平らな山頂は見通しが良くて気持ちがいい。【曇下登りの途中で大きな岩に会う。突然飛び出してびっくりする。 側面に雨がしのげる所があり、動物が活用している跡があった】【曇下の山頂。大きくはないがブナも沢山ある】曇下から1時間で分水嶺の929mピーク。2時間少々で歩けたのはヤブがなかったから。昼食を摂って横吹峠に下山した。【929ピークのブナ】

  2010.02.28

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  2/21(日)　三瓶山

  山の会の例会だが、山岳連盟所属の「ひこばえ」さんと「リンドウ」さんの会に同行させていただく。総勢28名の大所帯。山の会の会員は３名。貸し切りバスで行ったのでとても楽チンでした。10時半に北の原青年の家を出発。男三瓶の頂上付近は樹氷のように木々が真っ白だ。しばらく東にトラバースして東の尾根の道を行く。積雪50cm程で新雪も20cm位あるが、ベテランさんがラッセルしてくれるのでのんびり着いていく。登るにつれて斜面は急になり、氷が木々を覆って樹氷になっている木々が行く手を阻みルート工作が大変なようだ。13時に男三瓶頂上。西中国山地ではあまり見ることもないシュカブラ(海老のしっぽ)が覆い、まるで雪山のようだ。みな歓声を上げる。【山頂の標識】【男三瓶の下りから子三瓶と孫三瓶】男三瓶で女三瓶に行く組と子三瓶孫三瓶に行く組に分かれる。我々は小三瓶組。しかし登りで時間を費やしたことから遅くなりそうなので、男を下ったところでエスケープを決定、室内池を経て東の原スキー場に向かう。【室内池から男三瓶を見上げる。大山を思い起こさせる立派な景色だ】16時、スキー場に下山。温泉が閉まっていたのが残念だったが、ビールを飲みながら満足して帰途に着いた。

  2010.02.21

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  2/20(土)　野田原の頭

  ２月に入って暖かい日が続いて雪解けが進んだが、少し寒波が入って芸北で20cmほど新しい雪が降ったようだ。恐羅漢周辺なら根雪もあるだろうと、裏恐羅漢の天杉山に行くことにする。島根県側の元組から三の谷(奥匹見峡)の南の尾根を登って野田原の頭から天杉山を往復し、帰りは五本寺原から三の谷の北の尾根を下ることにする。下りのルートは登山道がある。【ルート図】8時50分、元組集会所に車を置いて出発。道路上には10cm程の新雪があり、快晴の空とともに光がまぶしい。民家の横からジグザグに林道が上がっているのでこれを進む。間もなく尾根の北側の伐採地に出た。春日山が見える。春日山を見るのも随分久しぶりだ。【伐採地から春日山を望む】林道の終点で伐採地も終わり、樹林の中に入る。尾根上には切り開きがあってヤブというほどではない。ただ雪は少なくて切株などがスノーシューに引っ掛かって歩きにくいのと、割と斜面が急なので梃子摺り、808のコブまで1時間半を要した。松と細い雑木林の林が続くが、標高900mを過ぎて地形がなだらかに平らになってくるとブナやミズナラの林になる。視界が開けて気持ちが落ち着く。尾根上やコブの上には背の高い松が立ち、斜面や谷はブナなどの落葉樹が占めている。いい所だなあと思う。途中で昼食を摂って、13時にようやく野田原の頭に着く。天杉は断念して五本寺原に向かう。【登ってくる途中にも直径1m近いブナがあったが、　　野田原から下り始めてすぐのところのブナが一番太かった。胸高囲346cm】五本寺原の高岳分岐が14時10分。下りは途中から雪も少なくなりシューを外す。15時半に下山した。【奥匹見峡入口の駐車場から尾根に上がるまでの登山道は、以前は笹が被っていたが、　　綺麗に伐採されていた。茂ってくると煩くなるかもしれない】

  2010.02.20

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  2/6(土)　松ヶ峠リベンジ

  昨年6月28日にルートを間違えて迷い、ヌルデとイバラのヤブに行く手を阻止され敗退した計画のリベンジ。芸北町の松ヶ峠から芸北文化ランドスキー場のあった板尾山を越えて枕峠まで。【ルート図。実線は昨年の迷走経路、破線が今回のルート】9時に松ヶ峠をスタート。昨年の断念地点までは林道を行く。ここ2,3日の冬型で新雪が5cmほどあるが、根雪は所々にしかない。一応スノーシューを着けるがほとんど沈まない。桧の植林帯はうるさそうなので横の荒地を行く。イバラ達はほとんど雪の下だがブッシュがかなり出ていて時間がかかる。この谷の伐採地を過ぎるて樹林に入ると落ち着いた林になった。笹は少なく低い木があるがヤブ漕ぎというほどのことはない。登りの南斜面は新雪5～10cmだけで草が出ているが、下りの北斜面は残雪20～40cmに新雪が積もっている感じだ。【伐採地の上から南にある僧ヶ墓(924.4m三角点)がよく見えた。右奥の三角ピークが五輪山】【下りは雪も多くて快適な稜線が続く】板尾山の手前の鞍部には舗装道路が通っていた。板尾山の東斜面は大規模に伐採されて植林されている。標高800m辺りに岩が露出して門のようになっている。思わず「平成の大馬鹿門」を思い出し「芸北の大馬鹿門」と命名する。【芸北の大馬鹿門】12時40分に板尾山。落葉樹の落ち着いた感じの頂上だ。誰も居ないゲレンデにスノーシューの足跡を付けながら下り、分水界に忠実に小さなコブを越えて枕峠に13時半に下山した。【熊城三山。熊城山、櫛山、樋佐毛山】

  2010.02.06

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  1/30(土)　鳶ノ巣山～古頃山～小奴可三国山

  今回の山は道後山を取り巻く1100m峰の続く稜線。鳶ノ巣山から古頃山を通って広島・岡山県境に達し、県境を北上して広島・岡山・鳥取の三国境の三国山。ここから広島・鳥取県境を道後山まで。距離が長いので２日に分けて歩く。三国山は広島側からは小奴可三国山と言っているが、岡山側からは神郷三国山と呼ばれているらしい。まともな登山道は岡山県神郷からしかないのでこちらの方が名前が通っている。鳶ノ巣山に登山道があるという情報はない。ヤブを漕いで行くしかないが積雪期は雪に助けられる。いろんな方向から林道が延びているが、北東から延びている林道には農場があるようなので道も悪くなさそうだ。グーグル地図サービスの航空写真を見るとこのエリアが冬の写真なので植生なども様子が想像しやすくて助かる。鳶の周辺には雪原状の風景が広がっている。さて当日、持丸集落を過ぎ目指す林道に車を進めると林道は狭いながらも舗装され、除雪もされている。難なく農場奥まで入ることができた。雪は20cmほどあるが樹林の中はほとんど残っておらず笹が茂っている。林道終点から真っ直ぐに鳶を目指す。間に沢があるのでこれを越えてスノーシューを履き、まだらに残った雪を選んで登る。火山性の岩が覆った上に、低い灌木がまばらに生えているようで見通しがいい。背後に道後山・岩樋山の白い頂がよく見える。上部は植林となり潅木もなくなって歩きやすくなった。1時間20分で鳶ノ巣山の頂上。火山性の岩が多い。猫山・比婆山方向の景色が良い。明るくていい所だ。【鳶の頂上から猫山を見る。猫の右奥は吾妻山・比婆山】古頃山に続く稜線は所々雪が消えて笹ヤブの上を歩いたが、スノーシューを外すことはなかった。鳶から古頃まで2時間弱。間の鞍部付近に立派なブナが何本かあった。【1150m峰の登りから鳶ノ巣山を振り返る。白い雪原は牧場でもあったのだろうか？北側斜面も似たような感じだが、溶岩のような岩が累々とする斜面なので大きな木や笹が育たない荒地なのではないかとも思う。手前の尾根の雪原は伐採地】【1150m峰頂上付近から古頃山。味わいのある姿をしている】【古頃山の頂上はほぼ360度の展望が得られる。近くの植林の山は三国山、中央奥の鋭峰は大倉山、その横の白いのが花見山のスキー場？】県境稜線になると小さなコブが連続してどこに居るのか判らなくなるが、木々の間から道後に向かう稜線が見えたので三国山と分かった。県境は低い土塁が続いている。古頃から三国は50分。【三国山山頂から道後山を望む。道後山に続く県境稜線部分は落葉樹の帯が続いている】【白い大山】岡山県と別れて広島・鳥取県境に入る。雪が少ないのもあるがヤブがうるさく、広島側の植林を進んだりする。時間的に名倉山(1177.3三角点)を越えることは難しそうなので途中から小尾根を辿って持丸に下山し山行を終了した。なお、残りをやる予定だったが翌日は雨になり、またの機会にお預けとなった。

  2010.01.30

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  1/24(日)　生山峠～黒滝山～鬼ヶ城山～松の木峠

  かねてからの懸案ルートだが、行程の長さとヤブがひどそうな雰囲気から残されていたコース。雪がありそうで何とかなるかなあと希望的観測で行ってみたが雪がなくて長い一日になった。しかし、木々の間から見えた小五郎山や寂地冠山塊の雪景色が素晴らしく、満足感の残る山行になった。【ルート図。羅漢山から歩きたい所だが流石に長すぎるので生山峠から出発。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　広島・山口県境を北上して松の木峠まで】生山峠の広島側は別荘地になっていて、峠のすぐ横にも山荘が建っている。山口側は立派な林道が建設中。地面に雪はなく、ヤブはしっかりと立って我々を迎えてくれる。前日に降った雪が笹の上に薄っすらと積もっているのが憎らしい。ヤブを漕ぐと降りかかってくる。8時40分スタート。テープや踏み跡もあるがブッシュに埋もれている。背中に担いだスノーシューが引っかかって煩わしい。途中、協調アンテナ設備があったりすぐ近くに別荘があったり。【協調アンテナの近くにテーブルセットがあった。羅漢山が大きく見える】30分程で最初の送電鉄塔。ここからしばらく巡視路があって快適に進める。巡視路を見送った後も最初に比べると手入れされた道があって助かる。アップダウンが続き岩もある。ほとんど植林された山なのだろうが、稜線部分はずっと落葉広葉樹林で木々の間から白く行き化粧した白旗山塊、小五郎、安蔵寺、寂地などが見えて明るい。一時、結構大きな熊の足跡があり気味が悪かったが錦町の方に消えて行った。地形図上の874から839辺りはまた道が荒れていたが、黒滝山の登りになると良くなった。黒滝の登りは急だ。12時ちょうどに黒滝山。西側ががけ(タキ)になっているようで落ち込んでいる。景色が良くてとてもいいところだ。大将陣、白旗山塊の大岡山・築山・鹿足河内・白旗、小五郎、安蔵寺、容谷・寂地と懐かしい山々がくっきりと見え感激する。【黒滝山から。(左)大将陣、(右)大岡山・築山、(真中奥)平家ヶ岳・ジョシガ岳】【黒滝山から。(左)小五郎山、(右)容谷山、(右奥)安蔵寺山】黒滝山は頂がふたつあり、間にキレット状の岩場がある。雪が被って不安があるので右側を巻いて通過する。下りもすごい急斜面だ。急な所を過ぎると相原峠まではいい道が続き、新しい境界杭がずっと打ってある。峠のすぐ手前、地形図上の県境線は一度真東に進んで尾根の上で北北西に振って峠に至っているが、境界杭はコブをバイパスして北東に繋いでいた。山の尾根も杭のルートが正解のようだ。境界線を書き違えたのだろうか。【黒滝山を振り返る。高さはないがなかなか味わいのある山だ】相原峠13時半。左右に林道位の峠道が続いているが正面の鬼ヶ城山には道がない。昼を過ぎてくたびれてきた所にヤブの茂る250mの急登が立ちはだかる。頼みの雪は姿も見えない。背中を日にあぶられて久しぶりに大汗をかく。頂上まで道は全然なくこの行程で一番ひどいヤブだった。1時間あまりを要して頂上。最後の30mは東斜面に雪が現れたのでスノーシューをつけて歩いた。鬼ヶ城山の頂上はブナ・ミズナラなどの高木が取り巻いて景色は広がらないが静かな良い所だ。所々笹が顔を出しているが残雪も多く、スノーシューかわかんで歩いた古い足跡が残されていた。【鬼ヶ城山頂上付近】のんびりしたいが大分陽も傾いてきたので先を急ぐ。鬼から先は雪も多く快適にスノーシューを使う。雪が少なければ林道を利用する夏道を行かなくてはならないかと考えていたが、稜線通しで松の木峠に進むことができた。16時50分に下山。充実した山行だった。【冠高原スキー場の834m三角点の手前に雪原が広がる。放牧場か。奥は寂地・冠の山々】

  2010.01.24

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  1/23(土)　天狗城山から天狗岩山

  山の会の例会。天狗城山、子天狗、小松尾山、市光山、天狗岩山、せんこう頭部　と歩いた。アップダウンが多くて歩きがいがあり、見晴らしも良くて充実した山だった。広島西部は雪が舞っていたようだ。【広島湾の青さが綺麗だった】

  2010.01.23

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  1/17(日)　篠原山・青笹山・大槙山

  もみのき森林公園手前の峠(展望広場入口というバス停)から971m峰、馬庭峠を経て篠原山。青笹山に登り、下りは稜線通しにタタバ峠。ここから稜線を歩いて大槙山を通り田尻に下山。【ルート図】【971m峰から青笹山を望む】【篠原山手前の稜線は狭くて雪屁が出ている】【青笹山の下りから西がよく見える。白いのは十方山】【大槙山の大ブナに会えた。285cm】

  2010.01.17

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  1/10(日)　石原峠～小室井山～高崎王冠山

  ルート図は1/9(土)を参照してください。前日は良い天気だったが一転してどんより曇って細かい雪が落ちている。高速の下をくぐって尾根の取り付きに回り込む。はっきりした尾根がなくて掴み所のない斜面のように見えるが歩いてみるとしっかりした尾根もありルートも判りやすい。植生も植林ばかりのイメージだが、実際は植林はほんの一部だけで落葉広葉樹の明るい林だった。ということで気持ちの良く登れ、峠から1時間15分で稜線に達した。ここから小室井山までが1時間10分。途中の遊歩道ではスノーシューやワカン、スキーやクロカンスキーなどの跡が見られた。小室井山の頂上にも２パーティーがいて、結構盛んに歩かれているようだ。【稜線に達して直ぐの968mコブの北にあった巨ブナ。胸高囲は337cm。　周囲を圧する迫力がある。遊歩道から外れているので一般の目には触れないか】【小室井山の手前付近から高崎王冠山(右奥)を望む】高崎王冠山まではずっと遊歩道がありこれを辿る。1時間15分で王冠山。植林もあるがブナやミズナラも立派で気持ちの良い森だ。公園の名の通りもみが多く、このあたりの山にしては珍しく松は少ない。王冠山からは道を逸れて真っ直ぐスキー場を目指して下り30分ほどでもみのき荘に帰り着くことができた。

  2010.01.10

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