団鬼六先生1周忌追悼記事
次の日になってしまいましたが、SM小説の巨匠団鬼六先生の追悼記事を書かせて頂きます。団鬼六先生を知ったきっかけは有名作「花と蛇」です。読んだ事は無いのですが・・・中学時代に週プレを読んでて、禁則事項的な特集でゲーム化されていたので知りました。中学生で流石に官能小説は買いづらかったので・・・(買ったことはあるけどw)高校生になってから“女教師”という作品を買いました。概要を軽く紹介しますと、女教師である須川加奈子(27)の矢田や不良少年らの被虐による堕落はもちろんの事・・・加虐側である矢田耕二も実はメンタルの弱い青年であり加奈子に俺の女だと甘え堕落し、最後はスケバン化した折江による加奈子への加虐行為で締めくくられる、というとても皮肉なお話でした。こういうバットエンドというのも嫌いではないので後味は悪く感じませんでした。この作品の個人的に注目した描写は、女教師である須山加奈子の喫煙です。初めはタバコを1箱買って机にしまってこっそり吸うぐらいでしたが、後半に連れ喫煙が増え、学校に辞表を出すシーンでは、教頭に許可を得ていますが人前で堂々吸っていました。この喫煙の描写で加奈子の精神的被虐度やどうにでもなれという心情が伝わってきます。人間の堕落と人間に対する加虐被虐心理を知れた作品だと思いました。第三者が書くあとがきにもありましたが、女教師という学校の先生であり高貴かつ教育する立場ある人格者を奸計に陥れ、どん底に突き落とすという、その痛快さがサディズムを秘めた人間にとっては読んでて面白いところであり、より現実的な話に例えるなら、どこかの社長のように一代で巨額の富を築き上げた人間が、脱税などを告発され刑務所行きになり、自ら築いた高い階段から転げ落ちるような感じです。この例は脱税という犯罪行為なので、絶対的“悪”な要因もあるので語弊がありますが女教師の堕落とは、高貴な者が低俗化する点では個人的には似てると感じます。もう少し説明が要りそうですがこの辺にしておきます(^^;もうひとつ写真にある、無残花物語も上巻だけ読みましたが、こちらは割愛します。あと有名な「花と蛇」はアウトロー文庫で全12巻もあるので読みませんでしたorz団鬼六先生のSM小説もほどほどに彼のエッセイも読みました。個人的にはエッセイの方が好きです。難しい単語もありましたが高校生レベルなら読めます。「快楽なくして何が人生」と「死んでたまるか」を読みました。他のは読めてません(>_