六枚のとんかつ
六枚のとんかつ[蘇部健一]「六枚のとんかつ」(蘇部健一・講談社文庫・714円・2002年刊)『メフィスト賞』第三回受賞作。でありながら、発刊当時は惨澹たる批評を浴びた問題作、らしい。なるほど、ミステリとしては罵倒を浴びせたくなる批評家の気持ちもわからないではないけど、本格ミステリじゃなく、エンタとして読めば怒れる批評家たちも大人気ないっちゅーか、世間が狭いっちゅーか。確かに、んなアホな〜っちゅーストーリーと昭和ギャグ炸裂のおっさんセンス、上手いとは言い難い文章と、ま、ミステリに命を捧げた人からみれば舐めた作品ではあるけど、偉い先生の数あるくっだらないミステリに比べれば、こっちのほーが「くだらなくてすんません」と作者が言ってるぶんだけ読後感にすがすがしさがあるっちゅーもんだわ。ケータイノベルズが話題と注目を集め、素人がヒットを飛ばす昨今、そんな傾向に顔をしかめる作家先生も数多くいると思いますけど、それに比べれば「六枚のトンカツ」は可愛いもんです。ま、こんなアホバカ・ミステリが好きな人だけ読めばいいもんで。それはどんな本でも(ケータイノベルズも)いっしょです〜。僕も読みながらムカッとした話もありましたけど。それも、ブックオフで105円で買ったから許せる。定価で買ったらどないなってることやら(笑)このミステリはそんな本です。勇気ある人は正価で買って読んでちょ。(071125読了)スーパーもーちもちぬいぐるみ とんかつぬいぐるみL とんかつピンクフロイド 豚ロゴ