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キネマトホン

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2007.04.02
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★ブックレビュー
2007年3月30日に読みました。
ボストン・テラン著・文春文庫。
バイオレンスとハードボイルドとメタファまみれの文章の嵐の中で、娘をさらわれた警官と犯人グループの元仲間だったジャンキー娘が疾走する。
善人ぶった人々からは忌み嫌われるヒロインのジャンキー娘ケイスの、376ページから始まる機関銃のように吐き捨てるセリフは心に痛く、見せかけの社会の正体を白日のもとにさらけだす。ケイスの強さと悲しみと、その奥底から滲み出す優しさに心をわしづかみにされますぜ。
安モンの難病ものや奇抜な設定に頼るお涙ちょうだいの感動に飽きた人にはぜひぜひ。もちろん話題の「アンフェア」(原作も読んだけど最悪だった)なぞこの作品の足下にも近寄れまへんぜ。
最後にケイスの短いセリフを。「でも、なんでここにいるのか、それは考えないことにしてる。いるからいるんだよ」。



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やっぱりモデルガンでしょ。ちなみに僕はワルサーPPKを持ってます。

        





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最終更新日  2007.04.02 16:13:58



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