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テーマ:映画館で観た映画(8561)
カテゴリ:映画
不条理な状況下で、あなたは立ち向かうことができますか?
それが正しいことではあるけれど、 四面楚歌の状況で頑張ることができますか? シャーリーズ・セロン主演 『スタンドアップ』。 DVの夫から逃れ、二人の子どものシングルマザーになるために、 実家に戻り、鉱山で働く事を決意したジョージー。 しかし鉱山は男女比30:1の男の職場。 彼女たち女性は執拗に異常なセクハラを受ける。 ジョージーは職場での不当な扱いに、 セクハラ訴訟を起こそうとするが、 小さな鉱山の町に味方は弁護士と母親だけのなか、 それでも彼女は立ち上がる…。 ここで描かれるセクハラは本当に異常。 たくさんの恥辱、レイプの恐怖、それでも働く彼女たちは、 お金の為。そしてセクハラする男性たちは、 自分の仕事を女に取られるという恐怖から… ただこれが、1989年のアメリカ・ミネソタで実際に起きた 訴訟事件を基に描いた作品。 ついこの間なのに、旧時代的な感じを受ける。 「正しくても現実には無力だ。群は安全だ」 この台詞が象徴するように、世間は”長いものに巻かれろ”。 だから、正直正しい論理でどんどん攻められると 閉口してしまう。 もう少し、融通きかせれば楽にいきられるのに…と 思う友人も心当たりがある。 でもこのジョージーのように、 常に不当で不幸な人生だった彼女の たった一つの願い、 「子供たちを自分の力で幸せに育てる」 それが凄い原動力となって、 味方が全然いない中、一人立ち上がる。 自分も同じ状況なのに、それに追随できるか、 最悪の場合職を失う可能性もあるのに… 映画の中、心にどんどん問いかけられる。 シャーリーズ・セロンは、文句なく美人女優だ。 それなのに、アカデミー主演女優賞を獲得した 『モンスター』でのように、体重を増やし鬼のような表情で 連続殺人犯を熱演した。 今回も、その美貌を鉱山で働く女に変身させている。 しかし、それはしっかりとした意志を持つ 美しい女性であった。 きれいに化粧していなくっても、ドレスを着ていなくても、 生きる事に懸命で、前に向かう強さは、 人間としての美しさに溢れている。 はじめて実感できたの ”生きる”って 『スタンドアップ』 North Country 2005年 アメリカ 124分 監督:ニキ・カーロ 脚本:マイケル・サイツマン キャスト: シャーリーズ・セロン/フランシス・マクドーマンド エル・ピーターソン/トーマス・カーティス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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