2007/12/04(火)11:14
「エクスクロス 魔境伝説」、「夜の上海」、「六ヶ所村ラプソディー」から見える現代
12月1日のことであったが、久々に映画のはしごをする
ことになった。
見た作品は、まず午前11時からシネコンで「エクスクロス・
魔境伝説」、ついで浜んまち映画祭の会場でもあるセントラル
劇場で「夜の上海」、そして浦上の原爆資料館ホールでこの日
だけ上映の「六ヶ所村ラプソディー」。
ジャンル、テーマ、内容共に全く異なった作品である。
「夜の上海」では高層ビルが立ち並び、ネオンがきらめく風景
とニューヨーク、パリ、東京かと思うようなバーが登場する。
しかし、このあたりは中国人はほとんどいなくて、いるのは
旅行者ばかりと実際に何度も上海に行った人から聞いた。
かって、このあたりにいた人々はどこへ行ったのであろうか?
オリンピックや万博をひかえて中国の経済成長は語られるが、
それに乗り遅れた人々はどうなっているのであろうか?
それは日本でも同じことで「時代に遅れた」、「寂れた」、
あるいは「過疎だ」とかレッテルを貼られた六ヶ所村では日々
の生活の根底に「核廃棄物」があるという生活を強いられてい
る。
過疎の村は、「エクスクロス」に登場する禍々しい伝説によって
現代と都会を批判する存在ではなく、現代社会のゴミ捨て場とし
て残酷な仕打ちを受けることになっているのではないか?
異なった内容の3作品であるが、こうして続けて見ると「現代の
有り様」が見えて、本当に「こんな日本をどげんかせんといかん」
と思わせる。