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2007/12/04(火)11:14

「エクスクロス 魔境伝説」、「夜の上海」、「六ヶ所村ラプソディー」から見える現代

作品レビュー(日本映画)(364)

12月1日のことであったが、久々に映画のはしごをする ことになった。 見た作品は、まず午前11時からシネコンで「エクスクロス・ 魔境伝説」、ついで浜んまち映画祭の会場でもあるセントラル 劇場で「夜の上海」、そして浦上の原爆資料館ホールでこの日 だけ上映の「六ヶ所村ラプソディー」。 ジャンル、テーマ、内容共に全く異なった作品である。 「夜の上海」では高層ビルが立ち並び、ネオンがきらめく風景 とニューヨーク、パリ、東京かと思うようなバーが登場する。 しかし、このあたりは中国人はほとんどいなくて、いるのは 旅行者ばかりと実際に何度も上海に行った人から聞いた。 かって、このあたりにいた人々はどこへ行ったのであろうか? オリンピックや万博をひかえて中国の経済成長は語られるが、 それに乗り遅れた人々はどうなっているのであろうか? それは日本でも同じことで「時代に遅れた」、「寂れた」、 あるいは「過疎だ」とかレッテルを貼られた六ヶ所村では日々 の生活の根底に「核廃棄物」があるという生活を強いられてい る。 過疎の村は、「エクスクロス」に登場する禍々しい伝説によって 現代と都会を批判する存在ではなく、現代社会のゴミ捨て場とし て残酷な仕打ちを受けることになっているのではないか? 異なった内容の3作品であるが、こうして続けて見ると「現代の 有り様」が見えて、本当に「こんな日本をどげんかせんといかん」 と思わせる。

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