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2008/03/01(土)11:36

マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋■ビジネスマン向けの啓蒙映画として

作品レビュー(外国映画)(769)

この映画は予想外に楽しめる。 まず、アニメによるクレジットタイトルが秀逸。 かってピーター・セラーズ主演、ブレーク・エドワーズ監督の 「ピンクパンサー・シリーズ」のタイトルが非常に楽しめたが これも同じような趣向である。 冒頭のタイトルだけではなく、エンドタイトルも文字だけの 無味乾燥なものではない。こういう工夫は見ていた心地よい。 さて、内容も人物設定とその展開が異色。 登場人物は ヒロイン、モリーは魔法は信じていても、現実への対応に自信を なくして、マゴリアムおじさんから譲られたおもちゃ屋のオーナー になることへも自信は全くなくしている。 会計士ヘンリーは仕事一筋に魔法など信じていない。 少年エリックは友達を作ることが出来ないままに親からは、とにかく 友達を作りなさいとお説教されている。 映画を見る前は、ヒロインが、会計士や少年を助けていく展開かと 思ったら全く違うのである。 会計士は現実を見ることやエリック少年と関わることで魔法を認めて いく。 エリック少年は同じ年代の子どもたちには見向きもせずに会計士の ヘンリーをお友達として選び、自分の成長をつかみとる。 ヒロインはこの二人に助けられながら新しいおもちゃ屋をスタートさ せるという展開なのである。 これは「七人の侍」に代表されるそれぞれの得意技で目標に向かう 集団劇と同じパターンである。 この映画は子ども向けのファンタジー映画としてもいいが、これから 起業しようという人、プロジェクトを立ち上げようとする人、仕事の 面で行き詰って突破口を発見したい人にも大いに参考になるのではな かろうか。

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