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カテゴリ:読書レビュー
現役の作家の中で恩田陸ほど、様々なジャンルの作品
をてがけ、しかも個性的でかつ魅力的であることを実 現できている作家はいないのではないか。 いずれも根底にはミステリーのティストがある。 恩田作品の魅力の核は「謎」であり、読者は、この謎 の迷宮を読者は彷徨うことで恩田作品の魅力を堪能す るのである。 「ユージニア」は、そうした恩田作品の頂点のひとつ ではなかろうか? ひとつの事件を多くの人が語るという点では、この作 品の前に発表された「Q&A」と同じ趣向であるが、 「Q&A」が事件自体が謎であったのに対して、この 「ユージニア」は、犯人そのものが謎のままである。 犯人、協力者、動機など実に様々なケースが考えられ るのである。作品では明確な真相が語られるわけでは ないが、だからといって欲求不満で終わるだけではな い。余白やノートに書き込むペンと付箋を持って再読 するとおそらく新しい発見が出来るのではなかろうか。 ハードカバー版の表紙は非常に凝っているが、文庫本 の表紙の写真もいい。文庫本の巻末にはそうしたブッ クデザインに関わった人たちの苦闘の跡が語られてい て、これも楽しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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