2010/05/09(日)00:02
運命のボタン■リチャード・マティスン原作で期待したのであるが・・・
早川書房から出ている異色作家短編集のリチャード・マティスン
の「13のショック」は好きな本のひとつ。
この映画の原作もリチャード・マティスンということで大いに期待。
映画「激突!」もそうであるが、シンプルな設定から異常な展開で
読者をひっぱるのである。
そんな期待を持って見たのであるが、それほどの出来ではない。
最大の原因は上映時間が長すぎる。30分ほどカットしてもっと凝縮
して欲しかった。それと途中からSF的展開になり、それから急速
に恐怖感がうすれる。原作がどのようになっているかは、読んでい
ないので、判らないが、地球外知的生命体というSF的展開にしな
いで、せっかくのサルトルの援用もやっているのであるから「出口
なし」の不条理ドラマに徹した方が良かったのではないか。
キャメロン・ディアスとフランク・ランジェラなどの好演を考えれ
ば、残念であるが、主人公の家庭がそれほど経済的に追い詰められ
ていないので、ボタンを押しても観客の共感を得るまでにはならな
いのもまずかった。