2011/03/30(水)00:11
「SP・革命編」は、「革命の日」を期待させる作品である!
日本映画がつまらないのは政治的テーマに斬り込まないからだ
と常々思っている私にとって、議員人質と議事堂占拠やが描か
れる「SP・革命編」という映画は、ある種、非常にそそられ、
期待してしまう作品なのである。
私にとって革命とは「連合赤軍」であり、姿勢としては反権力
である。
しかし、この映画におけるものは「革命」とはほど遠く、それ
は。どちらかというと「私怨」であった。議事堂を占拠して、
現在の体制に刃向かうのであれば、それは革命と言うのかも知
れないが、そこには「反権力」の姿勢は感じられなかった。
その意味では、この作品が娯楽映画としてある程度の出来は認
めつつも、それは薄味革命でしかなかったのである。
しかし、尾形と井上の因縁の対立は非常に興味をそそられる。
この二人の関係もこの作品では決着はついていない。
「SP・革命編」の続編はあるべきだと思うし、いずれ、そこ
から真の「革命編」が出来ることも期待したいと思いたい。
そのときに尾形や井上が革命軍の側に立つのか、どうかは予測
が出来ない。だからこそ次を期待したいし、「SP」という微
妙な立場が、この作品を興味深いものにしていることの意味を
心に刻んでおきたいのである。
国会議事堂をバックにした尾形と井上の対決は、非常に意味深
いものであると思う。