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カテゴリ:作品レビュー(外国映画)
この映画は2006年の作品。どういうわけか日本公開が遅れている。
しかし、この映画はイギリスにとって非常に重要な映画なのであろう。 この中で描かれる奴隷貿易廃止200年という節目にあたる年に公開され るようなそんなタイミングなのである。 奴隷貿易廃止の中心になったウィリアム・ウィルバーフォースの半生を 描いたこの作品は、単に彼や彼の同志たちを賛美する、あるいは苦難を 乗り越えて奴隷貿易廃止が決定される偉業の瞬間のカタルシスを描いた ものではない。その意味では、ハリウッド製娯楽映画とは一線を画して いると思う。 そもそも非人道的な制度であることが理解されながらも、廃止が実現で きない最大の要因は、奴隷貿易の恩恵に浴する有権者たちであり、財政 的な事情、フランスとの経済戦争であった。 このあたりの議論が描かれるが、これを見ながら、私は現在の原発論争 が連想された。 原発が危ないことは判っているが、それが廃止できない事情はただ単に 経済の問題である。生命の尊厳ではないという点は、実は21世紀の日本 も19世紀のイギリスも同じである。 200年前の過去を描いた映画であるが、現在の日本にも当てはまる内容 である。
最終更新日
2011年07月13日 19時45分43秒
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