2011/07/24(日)18:02
今となっては、原田芳雄の総理大臣だけが印象に残る「亡国のイージス」
原田芳雄という俳優は、出演しているだけで、その作品に重みを
与えたように思える。「亡国のイージス」では総理大臣の役で出
演。事件発生の報告を受けたときの「なんで、俺のとき(任期中)
に起きるんだ」という意味のことを、ある種投げやりに言い放つ
その口調は、原田芳雄だからこそ、作品の中で活きてきたのでは
ないか。
阪本順治監督作品の常連出演者であったが、主演ではなく、常に
脇役で作品を引き締めていた。
そして、阪本監督と原田芳雄の願いがかなって初の主演作「大鹿
村騒動記」が遺作になってしまったことが悲しい。
この作品は原田芳雄自身が発案であったという。この作品は、長
崎では公開予定がなく、私自身が見ていないのであるが、黒木監
督の戦争レクイエム3部作への出演の延長線にあるのかも知れな
いと勝手な予想をしているところである。