2006/01/28(土)01:49
L'Enfant (ある子供)
現在ニューヨークではNew York Film Festivalが行われており、毎年いい作品が見えるので楽しみにしています。
で、今日はそのフェスティバルでジャン・ピエール、リュック・ダルデンヌ兄弟が監督した「L'Enfant」を見ました。(前作の「息子のまなざし」もNew York Film Festivalで見ました。)
前に今年のカンヌでグランプリを受賞した「Broken Flowers」(08/30/05参照)を紹介しましたが、今日の作品はナンバー1、パルムドールを取った映画です。
ベルギーの地方都市を舞台にした映画です。
ソフィアはボーイ・フレンド、ブルーノの子供を産むが、彼はスリをしながらのその日暮らし。しかもブルーノは大金欲しさから自分達の子供をブラック・マーケットで売ってしまう・・・・・。
手持ちカメラ、自然光撮影によるドキュメンタリー・タッチの映画で、とてもリアルに伝わってきます。
主人公のブルーノはサイテーな男です。
自分の赤ちゃんは売っちゃうは、女から金やケータイをせびるは、どうしようもないやつなんですが、なぜか憎めません。
それは彼が与えられた世界の中で、間違ってはいるが一生懸命生きているからではないでしょうか。
それから監督の主人公に対する暖かいまなざしもあると思います。
登場人物にリアリティを持たせるため、キャラクター設定は具体的にされておらず、登場人物の行動やセリフから観客が想像するようになっています。。。。。と、上映後のQ&Aで監督が答えていました。
この兄弟監督は1999年にも「ロゼッタ」でパルムドールを受賞しています。。。。。が、見る人は少ないでしょうね。商業的には成功しない映画です、彼らの作品は。(残念!)
とても面白いんですけど。。。。。
バイバイ