[イタリア映画] カテゴリの記事

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• Mafioso

  これは1962年のイタリア映画であまり期待してませんでしたがメチャメチャ面白かったです。アントニオはミラノの自動車工場で責任者として働いていた。彼は2週間の休暇を取って家族と共に何年かぶりに故郷シシリア島へ里帰りするのだが・・・・・。アントニオはシシリア島へ戻って地元のマフィア・ファミリーにからまれると言うコメディです。ほとんど笑えるストーリーですが終わりの方で話は急展開。最後はちょっと笑えないです。話の展開の仕方がとても面白かったです。監督はアルベルト・ラトゥアーダという人で「寄席の脚光」をフェリーニ（「フェリーニのアマルコルド」）と共同で監督しています。こんなに面白い映画がどうして日本では未公開、DVDでも販売されてないんでしょうか？バイバイ

  2008/10/10

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• La Notte （夜）

  僕の敬愛する映画監督の一人ミケランジェロ・アントニオーニ。（「砂丘」）これは彼が1961年に作った「愛の不毛三部作」？！の一つだそうです。（後の二つはなんでしょう？「情事」と「太陽はひとりぼっち」かな？？）有名な作家のジョヴァンニは妻リディアと共に入院中の友人トマゾの見舞いに行くがトマゾは回復の見込みがない。トマゾを見舞った後2人はジョヴァンニの出版記念パーティーへ行く。退屈なリディアはジョヴァンニを残してパーティ会場を後にするのだが・・・・・。まったりしてて。。。。。だらだらしてて。。。。。かったるかったです。ジョヴァンニを演じるのはマルチェロ・マストロヤンニ（「昨日・今日・明日」）で、相変わらずのチョイ悪おやじぶりがカッコよかったです。リディアを演じるのはジャンヌ・モロー（「突然炎のごとく」）です。今まで見た彼女の映画では一番セクシーできれいでした。イタリア映画ということでメイクの仕方や撮り方がフランス映画と違うんでしょうか。ちなみにイタリア語のセリフのため彼女の声は吹き替えになっており声質が全然違っています。それもセクシーに見えた理由でしょうか。（笑）他には脇役でモニカ・ビッティ（「赤い砂漠」）も出ていました。どのシーンも絵になるショットで出ている俳優もみんな良かったです。でもストーリーがだらだらし過ぎましたね。もともとアントニオーニ映画のペースはゆっくりなんですが、これはちょっと。。。。。2時間はきついね。＿|￣|○バイバイ

  2008/05/16

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• La Sua Glornata Di Gloria （His Day of Glory）

  今日のは読まなくていいです。とりあえず僕が見た映画の記録として書いておくだけです。。。。。1968年の学生運動を寓話化したストーリーです。男2人、女1人が中心になって社会主義だの、右翼だの、左翼だの、革命だの、プロレタリアートだの、ゲリラだのと言っている映画です。主人公の女性マルガリータがアンナ・カリーナ（「小さな兵隊」）っぽかったり、本の引用、カメラ・ワークなどがゴダール（「勝手にしやがれ」）の影響をかなり受けています。でもゴダールのようなセンスやユーモアが全くなくとても退屈な映画でした。この映画は前に見たベルナルド・ベルトルッチ監督の「パートナー」のおまけDVDとしてついてきました。それで見たんですが全然面白くなく時間の無駄でした。もともと監督は映画評論家かなんかでこれが初監督。ゴダールと革命に影響されて勢いで映画撮っちゃったんでしょうけど失敗でした。日本では見る機会がないと思いますのでご安心ください。（笑）バイバイ

  2008/02/23

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• Amarcord （フェリーニのアマルコルド）

  フェデリコ・フェリーニ監督（「カリビアの夜」）が1973年に作ったこの映画はほのぼのとした雰囲気がとても良かったです。ファシスト台頭のイタリア。小さな港町リミニに住む少年チッタは両親、弟、祖父の5人家族で暮らしている。彼は町一番の美女？熟女？グラディスカにあこがれを抱いているが・・・・・。チッタが主人公と言うよりチッタの住むリミニの住人たちのいろいろなストーリーが断片的に描かれている映画です。フェリーニの故郷で実際に青春時代を過ごしたリミニでの思い出をもとに映画化されています。脚本はフェリーニと前に「Tempo Di Viaggio」で紹介したトニーノ・グエッラです。思春期に入りセックスのことばかり考える少年チッタはフェリーニ自身ではないでしょうか。チッタあこがれのグラディスカですがメチャメチャ濃いです。セクシーと言えばセクシーなんですが。。。。。グラディスカだけではなくフェリーニ映画に出てくる女性はみんな胸やおしりがデカイです。体全体がデカイ巨大女も登場します。（↑の写真の女性）その巨大女が自分の巨乳を無理矢理チッタに吸わせようとするシーンは笑えます。チッタの家族がメチャメチャ笑えます。いつもちょっとしたことで大騒ぎです。特にチッタの父親はいつもテンパっていて笑えます。笑いあり、涙ありでフェリーニの故郷の思い出に対する暖かいまなざしがとてもよく伝わってくる映画です。他のフェリーニ作品に比べても理解しやすいですし、彼のスタイルもはっきり出ているのでフェリーニ映画を初めて見るにはこれはいいかもしれません。この作品はアカデミー外国語映画賞を取っていますね。とてもいい映画だと思います。バイバイ

  2008/02/09

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• Tempo Di Viaggio （Voyage In Time）

  アンドレイ・タルコフスキー監督（「アンドレイ・ルブリョフ」）が作ったドキュメンタリーです。60分の小品ですが退屈で途中で眠くなりました。（笑）1982年、旧ソ連の検閲が厳しいため母国で映画を作ることができなくなったタルコフスキーはイタリアに渡る。そこで彼は脚本家のトニーノ・グエッラと出会い新しい映画を作ることになる。これはタルコフスキーとグエッラが映画のロケーションを探す様子を追ったドキュメンタリーです。トニーノ・グエッラは「情事」「太陽はひとりぼっち」「赤い砂漠」「欲望」などをアントニオーニと共同で書いた脚本家です。タルコフスキーが彼を脚本家に選んだのはアントニオーニに対するレスペクトのあらわれですね。南イタリアのいろいろな場所を巡り「このロケーションは映画的にはああだ。。。こうだ。。。」と言いながらダラダラと展開していくつまんないドキュメンタリーです。タルコフスキーの映画論のインタビューが途中で何回かあり、それは面白かったんですが、かなり眠気をもよおす展開になっていたのでそれすらも覚えていません。あのおっさん、確かいいこと言っていたような。。。。。バイバイ

  2008/02/05

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• Ieri Oggi Domani （昨日・今日・明日）

  ヴィットリオ・デ・シーカ監督（「自転車泥棒」）が1963年に作ったオムニバス形式のコメディです。法に触れた女性が妊娠中は刑務所に行かなくて済むということを知り夫と毎年子供を作ろうとするエピソード、金持ちの妻が夫の出張中に浮気相手とドライブするエピソード、神学生が隣に住む高級娼婦に惚れるエピソードの3話からなっています。それぞれの話の主人公はどれもソフィア・ローレン（「ボッカチオ’70」「ふたりの女」）とマルチェロ・マストロヤンニ（「女の都」「白夜」）です。イタリアを代表する二大俳優の共演ですがソフィア・ローレンの色気と魅力全開でマストロヤンニは今回はおまけといった感じです。この映画は当時アカデミー外国語映画賞を取っていますがストーリーはあまり面白いと思いませんでした。ソフィア・ローレンのプロモーション映画として見るのはいいと思います。特に3話目のストリップ・シーンはとてもエロいです。貧しい人にフォーカスしたネオ・リアリズムのデ・シーカ監督はこういうお色気コメディも作ってたんですね。ちょっとびっくりでした。バイバイ

  2007/11/19

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• Ladri di Biciclette （自転車泥棒）

  息子の目の前でおやじの面目丸つぶれ。。。。。＿|￣|○でも最後は感動して涙がでました。メチャメチャいい映画です。タイトルやストーリー知っている人はいっぱいいると思います。終戦後のローマが舞台です。失業中のアントニオはある日映画ポスターを貼る仕事を得るがその仕事には自転車が必要だった。アントニオは妻に相談してベッドのシーツを数枚質屋に入れて金を工面し自転車を手に入れる。そしてポスター貼りの仕事を始めるが貼ってる途中で自転車が盗まれてしまう・・・・・。俳優は全員素人、撮影もスタジオは使わずオール・ロケーションのネオ・リアリズムです。アントニオが息子のブルーノと共に自転車を探し回るというとてもシンプルなストーリーですがとても感動しました。お金のない親子の様子がとてもリアルに伝わってきました。アントニオとブルーノを演じた２人がとても良かったです。監督はヴィットリオ・デ・シーカ（「ボッカチオ70」「ふたりの女」「ウンベルトD」）です。「ウンベルトD」では子犬が、この映画では子供が余計に涙を誘いますね。演出がうまいです。ちなみにデ・シーカはもともと男前の二枚目俳優で当時のスターでした。出演する映画はロマンチック・コメディなど軽いものが多かったようです。監督する映画は庶民の生活をしぶく描いたものが多いのでちょっとビックリです。「ウンベルトD」は身寄りのない孤独な老人が主人公で見てて相当落ちましたが、こちらは家族がいて仲間がいるのでお金がない貧乏な生活ではありますがまだ救われているように思います。エンディング見ててこの親子なら大丈夫かなと思えました。ちょっと救いがある映画ですね。。。。。それにしてもアントニオの自転車の管理が甘いです。そんなに大事なら鍵つけるなりチェーンつけるなりしろ！と言いたいです。その辺りがテキトーなイタリア人気質といったところでしょうか？！バイバイ

  2007/11/12

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• the Good, the Bad and the Ugly （続・夕陽のガンマン）

  メチャメチャかっこいい西部劇でした。Bravo!南北戦争末期のアメリカ、ブロンディとティコはコンビを組んで賞金稼ぎをしていた。ある日2人は死にかけた南軍の兵士から20万ドルの金塊を隠した場所を聞き出し現場に向かうのだが、もう一人その20万ドルを狙っている者がいた・・・・・。セルジオ・レオーネ監督（「ウェスタン」「夕陽のガンマン」）が作ったマカロニ・ウェスタンです。（ちなみにアメリカでは「スパゲティ・ウェスタン」と呼ばれています。）ハリウッドの西部劇と違いヴァイオレンスです。カメラ・ワークもカッコいい。女がほとんど出てこず、タバコの似合う渋すぎるおっさんだけのひじょうに硬派な映画です。有名なテーマ曲だけではなく音の使い方もカッコいいです。特に拳銃の発砲する音はハリウッドに比べて伸びがあり派手です。バキューン！主役はクリント・イーストウッドでセリフが少ないためメチャメチャかっこいいです。この数年後「ダーティ・ハリー」に出ますがセリフが多くなるため笑えてしまいます。他にイーライ・ウォラックとリー・ヴァン・クリーフが出ています。どちらも脇役としてとてもいいです。イーライ・ウォラックはこの映画で唯一コミカルで胡散臭い役をしていますがとてもうまい俳優です。リー・ヴァン・クリーフは悪すぎです。悪役にピッタリ！3時間におよぶレオーネ・ウェスタンの集大成ともいうべき映画です。ぜひ見てください。あっ、そうそう、邦題は「続・夕陽のガンマン」ですが「夕陽のガンマン」の続編でもなんでもありませんので。。。。。バイバイ

  2007/08/12

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• Il Conformista （暗殺の森）

  僕がおそらく。。。多分。。。一番好きな映画がようやくアメリカでDVDになりました。前回の日記を見るとDVDになってないことに対して怒っています。今まではたまに上映される映画館で、もしくはテレビから録画したビデオで見てました。当たり前ですがDVDはとても画質がいいのでとても満足しています。ビットリオ・ストラーロの映像はメチャメチャきれいです。今回DVD化されましたが結局オリジナル・ヴァージョンです。数年前にディレクターズ・カットが上映されましたが、どうなったんでしょう？最近上映されたときもオリジナルでしたし、DVDもオリジナル。「ラスト・エンペラー」はディレクターズ・カットが販売されていますが「暗殺の森」に関してはオリジナルの方が良かったということでしょうか。ディレクターズ・カットも見たことありますがどっちが良かったか覚えていません。ベルナルド・ベルトルッチ（「the Dreamers」「Partner」）もカットはしてみたもののオリジナルと変わんないと感じたのかもしれません。どっちにしろ素晴らしい映画です。バイバイ

  2006/12/10

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• Francesco, giullare di Dio （神の道化師、フランチェスコ）

  ゴダール、トリュフォーなどヌーベルヴァーグの監督たちに敬愛されたイタリア、ネオ・リアリズムを代表する監督ロベルト・ロッセリーニの映画です。13世紀イタリアの聖者フランチェスコと彼の使徒たちはサンタ・マリア・デリアンジェリという場所に小屋を建ててそこから布教活動を始めるのだった・・・・・。10篇のエピソードで構成されているとても淡々とした映画です。宗教映画ですが堅苦しくなくとてもユーモアのある作品になっています。というよりこんなにふざけた修道士ばかりでいいのかと思っちゃうぐらいです。聖フランチェスコを演じるナザリオ・ジェラルディは実際の修道士だそうです。ちなみに脚本はフェデリコ・フェリーニが書いてます。使徒の一人ジネプロに関するエピソードは笑えます。ジネプロは軽業師です。ある村に布教活動に向かうが村の大男たちにおもちゃにされます。ジネプロをボールにみたててキャッチ・ボールされたり、両手、両足をもたれて縄跳びされたりとジャッキー・チェンに劣らない体をはったアクション。体の柔らかさにビックリです！ネオ・リアリズムでこんなアクション見れると思いませんでした。バイバイ

  2006/11/14

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• La Citta Delle Donne （女の都）

  フェデリコ・フェリーニ監督（「カビリアの夜」「道」「甘い生活」）が1980年に作った女だらけのエロエロ映画です。初老のスナポラツは列車に乗り合わせた女性に惚れる。その女性は列車のトイレに入りスナポラツも彼女を追ってトイレへ。トイレで彼女を抱こうとするが列車はある駅で急停車。女性はその駅で降りてどこかへ行ってしまう。その女性を追ってスナポラツも下車するが、そこは女だらけの町だった・・・・・。フェリーニらしい夢と幻想の映画ですが、批評家によると初老男のオナニー映画ということらしいです。たしかに次々とシュールなフェリーニ・ワールドが出てきますが130分以上の上映時間はちょっと長過ぎて退屈なシーンもいくつかありました。でもフェリーニ60過ぎてもこれだけパワーのある映画作れるからすごいです。老いたからと言って落ち着いた印象はありません。2回見たくなるような映画ではありませんが、この映画におけるフェリーニのエネルギーには感心しました。スナポラツを演じるのはマルチェロ・マストロヤンニ（「白夜」「イタリア式離婚協奏曲」「異邦人」）です。彼は渋いイタリアのチョイ悪おやじでカッコよかったです。スナポラツが太ったおばちゃんに温室で犯されそうになるシーンは笑えました。女だらけのエロエロ映画。エロいというよりはコミカルな印象です。男性にしかオススメできませんけど。。。。。バイバイ

  2006/11/12

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• Mamma Roma （マンマ・ローマ）

  ピエロ・パオロ・パゾリーニ監督が1962年に作ったローマの肝っ玉母さんの映画です。娼婦マンマ・ローマは田舎で育てられた息子エットレを引き取ってローマで一緒に暮らすことになる。彼女は息子のために娼婦から足を洗い野菜市場で働くようになるが、彼のヒモだったカルミネがやってきて金をせびるのだった・・・・・。マンマ・ローマは娼婦の友達に18歳になるエットレのふでおろしを頼みます。息子のためにバイクも買ってやったり、働き口も無理矢理見つけたりします。かわいい息子のために奔走するマンマ・ローマはイタリアの肝っ玉母さんです。とてもいい母さんですがめっちゃ濃いです、このおばさん。（笑）イタリアらしいと言えばイタリアらしいですが。。。。。肝っ玉母さんの努力もむなしくエットレは不良仲間と交流があるためいつも母さんを困らせています。イタリア版「積木くずし」かな？！前に紹介したベルトリッチ監督の「殺し」はパゾリーニの原案です。そしてこの映画なんとなく「カビリアの夜」に雰囲気似てると思ったら、彼は「カビリアの夜」で脚本助手をしてました。マンマ・ローマを演じるのはアンナ・マニャーニという女優で、メチャメチャ良かったです。本当の母といった感じでした。イタリア版森光子？！ヒモ役はフランコ・チッティでパゾリーニの前作「乞食」でもヒモ役でした。この人はヒモ専門の役者でしょうか？？？バイバイ

  2006/09/16

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• Boccaccio'70 （ボッカチオ’70）

  1962年にイタリアで作られた性をテーマにした4つのストーリーからなるオムニバス映画です。マリオ・モニチェッリ（誰？！）、フェデリコ・フェリーニ、ルキノ・ヴィスコンティ、ビットリオ・デ・シーカの4監督がそれぞれ演出しています。マリオ・モニチェッリ？イタリアでは有名な監督なんでしょう。。。。。多分。。。。。でも他の3人と一緒とは勇気ありますね、この人。。。。。第1話「レンツォとルチャーナ」同じ会社で働く若者が恋に落ち結婚するストーリー。レンツォとルチャーナは結婚するもののお金がないのでルチャーナの家でしばらく生活することになる。ところが彼女の家は狭く両親、姉妹がいるため新婚でありながら2人は夜の甘い生活ができない・・・・・。先頭をきるのはマリオ・モニッチェリ監督です。残念ながらアメリカ、日本では公開当時この話はカットされて3話のみで公開されました。＿|￣|○ 話は結構面白かったですし、主役のマリサ・ソリナス？！もなかなかかわいかったですよ。でも次行きましょう。第2話「アントニオ博士の誘惑」禁欲主義者のアントニオ博士のアパートの前の広場に巨大な看板が建てられた。そこにはブロンドの女性がソファに横たわっている姿が写っている。博士は公共の場の空気を乱すと言って怒り、看板の撤去を試みようとするが・・・・・。フェデリコ・フェリーニ監督（「カビリアの夜」「甘い生活」「道」）の作品です。主役はアニタ・エクバーグ（「甘い生活」）です。エロエロですね、この人は。とてもセクシーです。。。。。って言うか僕には濃すぎます。（笑）楽団が出てきたり、現実と幻想が交錯するなどフェリーニのスタイルがとても現われています。第3話「仕事中」ミラノのカウント伯爵はフランスで高級コール・ガールを買っていたことが新聞にスクープされてしまった。それを知ったプーペ夫人は別れ話を持ち出すが・・・・・。ルキノ・ヴィスコンティ監督（「白夜」「山猫」「異邦人」）の作品です。主役はロミー・シュナイダーです。この人がメチャメチャきれい。もちろんセクシーです。名前は聞いたことあるんですがこの人の映画見るのは初めてで。。。。。きれいです。ヴィスコンティは貴族好きですね。貴族が崩壊する話が好きと言ったほうがいいかもしれません。他の3作品はコメディ・タッチなのにこれだけは重たい話になっています。さすがヴィスコンティ。やっぱりコメディは無理ですよね。（笑）第4話「くじ引き」射的小屋で働くゾーエは店の呼び物であるくじ引きの景品娘として客を集めていた。ある日くじ引きで当たったのは村の墓掘り人だった。ゾーエはその男と寝なければならなかったが・・・・・。ビットリオ・デ・シーカ監督（「ふたりの女」）の作品です。主役のゾーエを演じるのはソフィア・ローレン（「ふたりの女」）で、とてもセクシーでかわいいです。彼女がどうしていまだに語られるのか分かりました。メチャメチャいいです。一人をのぞいてそれぞれの監督がとてもセクシーに演出しています。色気ムンムンの作品になっています。裸やセックス・シーンがあるわけではないですがとてもエロいです。やはりこの3人は巨匠と言われるだけあって演出がうまいです。オムニバス映画は話によってムラがあるのであまり好きではありませんが、この映画は全部良かったです。それぞれ面白くレベルの高い作品になっています。しかもフェリーニ、ヴィスコンティ、デ・シーカのそれぞれのスタイルがこれ一本で分かるのでイタリア映画の入門としてオススメできます。マリオ・モニチェッリがかわいそうになってきました。。。。。(T-T)Chao!

  2006/08/26

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• Le Notti Bianche （白夜）

  ドストエフスキーの短編小説をルキノ・ヴィスコンティ監督（「ベニスに死す」「地獄に堕ちた勇者ども」）が映画化した作品です。小説もそうですが映画もエンディングはとても悲しいです。。。。。イタリアのある港町。青年マリオはある晩、自分の住むホテルの近くにある橋の上で女性が泣いているのを発見する。彼女はナタリアといい1年前に別れた恋人が今夜戻ってくるので待っているのだが彼が現われないと言う・・・・・。原作は19世紀のロシア、ペテルブルグが舞台ですが、ヴィスコンティは現代のイタリアの港町に舞台を移しています。そのため小説全般に漂う寒さはありません。しかもイタリアが舞台ということで大騒ぎ！ロックン・ロールによるダンス・シーンや外での大乱闘など派手なシーンがいくつかあり、原作の雰囲気とは違っています。でもそういうシーンがあるおかげでシリアスな恋愛シーンが対照的に生きてきます。イタリアらしくていいんじゃないでしょうか。小説での主人公は夢想する貧乏アーティストで生活も寒そうですが、映画では一応貧乏という設定にはなってますが職もありとりあえず普通に生活している印象です。その主人公マリオを演じるのはマルチェロ・マストロヤンニ（「イタリア式離婚協奏曲」）で、メチャメチャ良かったです。彼の演技はこれが今まで見た映画で一番いいんじゃないかと僕は思います。全シーンをスタジオ・セットによる撮影で、原作のような幻想的な雰囲気を出そうと試みています。映画全編に流れるニノ・ロータの曲がいいです。とても悲しい曲。これだけで泣けますね。この恋愛に関してはどう解釈したらいいんでしょうか？純粋な恋愛なのか、単純に主人公が女に振り回されているだけなのか、女が1年前に別れた男にだまされているのか？ドストエフスキー。。。。。奥が深いですね。。。。。マリオとナタリアがダンスするシーンがありますが、そこでマストロヤンニは欽ちゃんみたいな踊りを披露してくれます。「冗談じゃないよ！」。。。。。バイバイ

  2006/07/11

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• Il Deserto Rosso （赤い砂漠）

  僕の敬愛する映画監督の一人ミケランジェロ・アントニオーニ。（「欲望」「さすらいの二人」）この映画はアントニオーニ初のカラー作品で、色によって主人公の心情を表現しようと試みています。アメリカではDVD販売はされておらず、VHSのテープを持っており何回か見ましたが今回ブルックリンで単館上映されていたので見に行ってきました。大画面で見ることができてとても満足しています。メチャメチャ良かったです。人妻ジュリアナは交通事故のショックで精神状態が不安定になっています。ある日ジュリアナは工場技師の夫ウーゴの職場を訪れる。そこでウーゴから同僚のコラドを紹介される。ジュリアナは町に自分の店を出したくて借家を下見に来るが、コラドがそこで彼女を待っていた・・・・・。ジュリアナを演じるのはアントニオーニ映画の常連モニカ・ヴィッティ（「情事」「自由の幻想」）で「太陽はひとりぼっち」のキャラとかぶっています。でも今回の方が演技としては良かったと思います。工場から出る黄色の煙、壁の色が真っ赤な部屋、青い海など色彩をとても意識して作られた映画です。→誰でも語っている有名なエピソードですね。色彩もそうですが、音に関してもとても計算して使われています。初のカラー作品と言うことで色彩のことばかり言及されますが、この映画は色と音のコンビネーションで語られるべきだと思います。交通事故以来、夫との関係が疎遠になり何をしても満たされない人妻の話。→欲求不満のエロ妻の話ではありませんから。（笑）精神的に満たされない不安定な女性の話。。。。。簡単に言うとハッピーになれない女性の話ですね。（単純過ぎるなあ。。。。。）「太陽はひとりぼっち」とあわせて見てください。バイバイ

  2006/06/25

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• La Commare Secca （殺し）

  この作品はベルナルド・ベルトルッチ監督（「暗殺の森」「ドリーマーズ」）の第1作目にあたる映画で、なかなか良かったです。原作がパゾリーニということもあり、分かりやすい映画です。まだ「パートナー」のようにゴダールの影響を受けて無茶してません。ローマのテーベレ川で中年娼婦が殺される。事件当日川の辺りにいた若者たちが取り調べを受ける。そしてどの若者たちにもアリバイがあるように見えたが・・・・・。「羅生門」のように容疑者のフラッシュ・バックによって構成されているストーリーです。最初に森でカップルを狙うこそ泥の再現シーンがありますが、森の中を走るシーン、そしてそこで流れる音楽がまさに「羅生門」といった感じになっていました。誰が犯人か？というサスペンス・タッチになってますが、それぞれの若者たちの再現シーンを通して当時のローマの人々の生活を表現しようとした映画じゃないでしょうか。白黒の映像もとてもきれいでした。バイバイ

  2006/06/24

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• Partner （パートナー）

  ベルナルド・ベルトルッチ監督（「暗殺の森」）が3作目に作った映画で、めちゃめちゃゴダールの影響を受けています。イタリア語版ゴダール映画かと思いました。ローマで教授をするヤコブは先輩教授の娘クレアに恋をしていた。ある日ヤコブの目の前に自分とそっくりの分身が現われるのだが・・・・・。ドストエフスキーの「二重人格」をもとにしたストーリーで、1968年の作品。しかもゴダールに相当影響を受けているので全編に反戦（ベトナム戦争）メッセージがちりばめられています。ヤコブを演じるのはピエール・クレマンティ（「昼顔」「暗殺の森」）で僕の好きな俳優です。とても神経質そうな感じが良かったです。クレアを演じるのはステファニア・サンドレッリ（「イタリア式離婚協奏曲」「暗殺の森」）で、彼女はメチャメチャかわいいです。ただ今回はあまり出番がなく残念。ピエール・クレマンティとステファニア・サンドレッリが出ており、ベルトルッチがゴダールの影響を受けている映画ということで見たんですが、本当にゴダール。音の使い方、編集の仕方、脱線の仕方、小説の引用などなどゴダールに相当傾倒していたのが分かります。ヤコブとクレアのキス・シーンやヤコブとある女が洗濯機からもれてくる泡をお互いに付け合ってからむシーンなどはとてもエロエロで、ゴダールには出せないセクシーさがありました。→エロに関してはやはりイタリアおやじですね！黒沢清監督の「ドッペルゲンガー」も主人公に分身が現われる映画でした。彼もゴダールに影響を受けている監督です。ゴダール好きは分身映画を作りたくなるんでしょうか？ゴダールは1本も作ってないんですけど。。。。。バイバイ

  2006/05/13

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• Le Notti Di Cabiria （カビリアの夜）

  うぇ～ん！うぇ～ん！うぇ～ん！(T-T)何回見ても泣けます。(T-T)ジュリエッタ・マシーナが泣かせてくれます。(T-T)フェデリコ・フェリーニ監督（「甘い生活」「道」「寄席の脚光」「青春群像」）ジュリエッタ・マシーナ主演の映画で、僕はフェリーニ作品ではこれが一番好きです。ローマで娼婦をしているカビリアはいつも男にだまされて金をとられていた。ある日カビリアはオスカルという青年に出会い、付き合うようになる。そして結婚を申し込まれるのだが・・・・・。最後の10分がとてもいいです。パワフルです。シネマです。泣けてきます。(T-T)これはカビリアの恋愛映画というだけではなくカビリアを通して見た当時（1950年代）のローマの富裕層、貧困層の人々の様子も描いています。当たり前ですけど、フェリーニの演出はうまいです。人々の喜びや悲しみがとてもよく伝わってきます。そして主演のジュリエッタ・マシーナ。彼女はこの映画でカンヌ主演女優賞を取っています。彼女なしではこの映画成立しませんから当然ですね。だまされたカビリアが最後、それでも笑顔を見せます。ジュリエッタ・マシーナのアップで終わるんですが、ポジティブに生きようとする彼女に大泣きです。(T-T)バイバイ

  2006/05/02

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• L'Avventura （情事）

  Chao, Italiano!今日もイタリア映画です。僕の敬愛する映画監督の一人ミケランジェロ・アントニオーニ。この映画を数年前に初めて見てアントニオーニ（「太陽はひとりぼっち」「欲望」「さすらいの二人」「愛のめぐりあい」「エロス」）のファンになりました。恋人同士のサンドロとアンナは親友達を連れてシチリアのエオリア諸島へヨットで遊びに行く。行く途中小さな無人島に寄った彼らだが、気が付くとアンナが行方不明になっていた・・・・・。オープニングの音楽がとても印象的です。なんかストーリーと合ってるような合ってないような。。。。。サントラのCD欲しいぐらいです。主役はアントニオーニ映画の常連？！モニカ・ヴィッティ（「太陽はひとりぼっち」「夜」「赤い砂漠」）です。とてもきれいです。（軽くキムタクに見えるのは僕だけでしょうか？）え～行方不明になったアンナはどうなったんでしょう？分かりません。行方不明のままです。ネタバレになるんですが、それ知って見ないと最後腹立つ人もいるんじゃないかと。「何やこのオチは！なめとんのか！」って。この映画はサスペンスではなく人間ドラマです。アンナが失踪したことによって婚約者のサンドロや彼女の友達クラウディアの心や感情がどう揺れ動くかといったストーリーです。アンナ失踪は単なるネタふりです。（笑）僕はひねくれているせいか、最終的にアンナが見つからなかったのでこの映画好きになりました。シャープな白黒の映像とカメラ・アングルはとてもきれいです。ヨーロッパ映画らしい美しい構図です。ストーリー展開はアントニオーニらしくダラダラしてますよ。しかも上映時間2時間20分。プラスさっきも言ったとおり事件は解決しません。見る人少ないだろうなあ。。。。。でもカンヌ審査員特別賞を取ってますよ。見る気になりました？（笑）バイバイ

  2006/04/04

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• Divorzio All'Italiana （イタリア式離婚協奏曲）

  ステファニア・サンドレッリがメチャメチャかわいくてセクシーな1962年のイタリア・コメディ映画です。南部イタリアの貴族フェルディナンドは15年間連れ添っている妻ロサリアに飽きてきている。そして従妹のアンジェラに恋をしていた。厳格なカトリックの地では離婚は許されないためフェルディナンドはロサリアを何とか殺そうと考えるが・・・・・。ステファニア・サンドレッリ（暗殺の森）がメチャメチャかわいくてセクシーです。。。。。最初に言いましたね。ちなみにこの映画が彼女のデビュー作品です。個人的には彼女が出てなかったら見てなかったと思います。悪くはないんですけどあまりストーリーは面白くありませんでした。ちなみに1962年のアカデミー・オリジナル脚本賞をとっています。フェルディナンドを演じるのはマルチェロ・マストロヤンニ（「甘い生活」「異邦人」）で僕の好きな俳優の一人です。ただコメディよりもフェリーニの映画（「甘い生活」「8 1/2」）に出てくる苦悩する渋いイタリアおやじ役の方が好きです。フェルディナンドの妻ロサリアを演じるのはダニエラ・ロッカという女優です。（僕は知りませんでした。）ロサリアは口にうっすらとひげが生えており、下品な笑い方をする女性です。→フェルディナンドでなくてもうざくなります。映画の設定ではフェルディナンドは37歳。そしてアンジェラは16歳です。。。。。。おい！さすがイタリアおやじですね！！でもステファニア・サンドレッリはメチャメチャかわいくてセクシーなので僕（←39歳）も恋しちゃいますね。（笑）Ciao!

  2006/04/03

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• Il Conformista （暗殺の森）

  また見ちゃいました。この日記にも3回目になります。前回（08/01/05）前々回（12/19/04）であらすじと感想を書きましたので見てください。それにしても。。。。。何でアメリカでDVDになってないねん！日本のDVDを買おうとアマゾンでチェックしたら、前に販売されてたみたいですが今は売ってません。なんでやねん！↑写真見てください。ダンス・シーンなんですが映画としてとてもいいです。感動して泣けました。ファシストの主人公マルチェロがパリにいるファシスト反対の教授を殺しに行くという映画ですが、笑えるシーンや子供たち、動物がいろいろなシーンで出てきて映画の雰囲気を和らげています。このあたりのベルトリッチの演出が好きです。最後に群集の行進に主人公が巻き込まれるシーンは「the Dreamers」にも使われていました。今回見て感じたのは僕のなかでナンバー1の映画じゃないかって。映像きれい。構図きれい。ステファニ・サンドレッリとドミニク・サンダきれい。Chao!

  2006/03/05

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• I Vitelloni （青春群像）

  フェデリコ・フェリーニ監督が1953年に作った初期の作品ですが、すでにフェリーニのスタイルが出来上がっており、とてもいい映画で感動しました。北イタリアのビーチタウンを舞台にした青春映画です。5人の若者達がいなかのビーチタウンを出て都会で生活することを夢見るが、定職を持たず日々だらだら生活している様子を描いています。50年前のイタリアを舞台にした若者の映画ですが現代の日本にも通じるようなテーマです。この映画はフェリーニにとって2作目の監督作品になりますが、すでに彼のスタイルが確立されているのにはビックリしました。フェリーにはすごいです。ベテラン監督を思わせるような演出です。ストーリーもとてもいいです。フェリーに映画でたびたび出てくる風の音もこの映画ですでに効果的に使われています。しかも現実と幻想が混ざったようなシーンもあり、フェリーニ・スタイルが2作目で完成してしまっています。5人の若者達のエモーショナルなストーリーに感動しましたが、それ以上にフェリーニの演出に感動しました。やっぱり普通の監督とは違うんですね。バイバイ

  2005/09/13

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• Il Conformista （暗殺の森）

  何回も見てる映画ですが、単館上映されていたので見に行きました。メチャメチャ好きな映画で僕の中では10本の。。。。。20本の指に入ると思います。前回の日記（12/19/04）で詳しく書きましたので、今回は新たに気付いたことを書きます。ステファニ・サンドレッリとドミニク・サンダがとてもきれいです。2人はとても対照的で、ん～。。。。。どっちもいいですね。この2人が踊るダンス・シーンは躍動感があってとてもいいシーンです。映画史に残る名シーンだと思います。ベルトルッチはフェリーニやヴィスコンティの影響を受けながら、自分のスタイルを確立しています。最初から最後まで、どのシーンも素晴らしいです。この映画、どうしてアメリカではDVD化されてないんでしょう？DVDになるのがとても待ち遠しい映画です。前回の日記（12/19/04)をチェックしましたがコメントが全部かぶっていました。スイマセン。バイバイ

  2005/08/01

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• L'Eclisse （太陽はひとりぼっち）

  僕の敬愛する映画監督の一人ミケランジェロ・アントニオーニ。この映画は僕が一番好きな彼の作品です。GREAT!長年付き合ったボーイフレンドと別れたばかりのビットリアは証券取引所でトレーダーのピエロと出会い、心ひかれるが・・・・・。男女の不安定な関係を描いた傑作です。不安定な心理描写をキャラクター中心ではなく回りの風景や、小道具、メイン・ストーリーとは関係ないようなサブ・ストーリーによって表現している実験映画です。主役のビットリアを演じるのはモニカ・ビッティ。そしてピエロを演じるアラン・ドロン。2年前に映画館で見たときは2人のラブ・シーンに吐きそうになりました。2人とも濃すぎる！オエ～ッ。。。。。（笑）モニカ・ビッティはきれいで個性的な顔立ちで、僕の好きな女優です。アラン・ドロンはイケメンでどこか影のある役者で、彼も好きです。でも2人のラブ・シーンを大画面で見るというのは、カツ・カレーを食べた後、牛丼をデザートにするようなものです。なんとなく分かります？今回ようやくDVDがアメリカで販売になりテレビ画面で見たので2人のラブ・シーンも抽象的な官能的な雰囲気でとても良かったです。シャープな白黒の画像がとてもきれいでアングルもとてもカッコいいです。演出、映像、演技がうまく融合してオープニングからとてもテンションの高い映画になっています。どちらかというとテンポはスローで、少し実験的なので苦手な人は多いと思いますが。。。。。バイバイ

  2005/04/03

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• Non Ti Muovere （赤いアモーレ）

  ペネロペ・クルス主演の熱い、熱いイタリア映画。でもちょっと長いかな。。。。。外科医ティモテオの病院に交通事故で重症をおった少女が運ばれてきた。その少女はティモテオの娘アンジェラだった。ティモテオはロンドンにいる妻エルサに連絡をして生死をさまよう娘を心配していた。そして10年以上前に関係を持った女性のことを回想する・・・・・。後半は良かったですが、前半がついていけませんでした。ティモテオはイタリアという名の女性をレイプします。ところがイタリアはレイプされながら次に会ったときも体をゆるしてしまい、彼に惹かれていきます。（ほんとかよ？！）ティモテオとイタリアの出会いがポルノ映画のノリでいまいちリアリティがなかったので前半は退屈しました。後半は妻エルサとイタリアの間で悩むティモテオ、そしてみじめなイタリアの姿がよく描けていて良かったです。イタリアを演じるのがペネロペ・クルス（「Volver」「ウェルカム・ヘヴン」）です。貧乏で下品な印象の女性です。彼女の女優としての魅力はありますが、やはりきれいな女性役で見たいです。今回はちょっとぶさいく。。。。。お金もなく運にも見放されているいかにも悲惨な女性で、後半はとても同情して泣けてきました。ティモテオの妻エルサは洗練された上品な女性なので対照的にしたんでしょう。ティモテオ役はセルジオ・カステリットというおっさんですが、イタリアのおっさんです！なかなかカッコいいです。いい味出しています。パスタやピザを食べてるからでしょうか？！イタリアのおっさんはカッコいい人いますよね。。。。。。で、このセルジオさんですが監督、脚本もしていました。原作にほれて脚本化したみたいです。そして監督もしてついでに主演もしちゃいました。セルジオは熱いおっさんです！メチャメチャ熱いです！イタリアらしいオペラ調の熱い不倫映画！雰囲気なんとなく分かりますよね。好きな方はどうぞ。バイバイ

  2005/03/18

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• La Ciociara （ふたりの女）

  ソフィア・ローレンがメチャメチャ良かったです！感動しました。ビットリオ・デ・シーカ監督の1960年イタリアの映画です。第2次世界大戦下のローマ。夫を亡くしたチェジラは戦火を逃れるため娘のロセッタを連れて田舎へ疎開する。彼女らは疎開先でインテリ青年ミケーレに出会う・・・・・。この映画でソフィア・ローレンはアカデミーとカンヌで主演女優賞を取っています。納得の演技です！娘を連れてサバイバルするたくましいイタリア女性を見事に演じています！僕はソフィア・ローレンの映画を見るのはこれが初めてです。単にセクシーな・・・と言うより、けばいイタリア女優というイメージだったんですが、これを見てとても素晴らしい女優だと分かりました。とてもセクシーでしたし。疎開先で知り合うミケーレを演じるのはな、なんと！ジャン・ポール・ベルモンド！彼がイタリア語で演技しています・・・・・いえ、彼のセリフはイタリア人によってアフレコされています。彼のファンとしてはちょっと残念です。前に見た「異邦人」のアンナ・カリーナもイタリア人によるアフレコで少しがっかりでしたが、当時のイタリア映画界では当たり前のことだったんでしょう。そう！「山猫」のバート・ランカスターもアフレコでした。ただ彼の場合はオリジナルの声を知らないので全然違和感なかったんですけど。（笑）反戦をテーマにしたストーリーもいいです。ストーリーは淡々と進みますが後半、急展開！ショッキングです。演出もうまいです。デ・シーカはリアリズムの監督でカメラ・ワークは凝らずシンプルに撮る人ですが、逆にキャラクターの感情がとても伝わってきます。原作はアルベルト・モラビアで、前回見た「暗殺の森」の原作者でもあります。モラビアはいいですね、やっぱり！ゴダール、ベルトリッチ、デ・シーカ達の演出がいいのか、彼の原作がいいのか、両方か？一度モラビア読んでみないと。この映画、日本ではDVDやビデオになっていません。アメリカではDVDが出ていて、僕はそれを見たんですが映像がひどい！DVDですよ！一昔前の裏ビデオ見てるようでした。画像が粗い、粗い！オリジナルのフィルムは残ってないんでしょうか？せっかく素晴らしい映画なのでリマスターしてDVDを再発して欲しいです。ソフィア・ローレン、もっときれいに見えるはずです。DVD発売されてない日本ではどうしましょう？今日もまた不親切な、日本で見えないオススメ映画でした。(笑）　バイバイ。

  2004/12/29

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• Il Conformista （暗殺の森）

  これはベルナルド・ベルトリッチの最高傑作だと思います。と言うかこの「暗殺の森」と「ラスト・エンペラー｣以外いいのないですよね？（ひょっとして「1900年」もいいのかな。長いのでまだ見てないんですけど）ファシストになったマルチェロは政府からクアドリ教授の暗殺を命令される。クアドリ教授は反ファシストでパリに妻と一緒に生活している。命令を受けマルチェロは新婚旅行を兼ねて妻と共にパリへ向かう・・・・・。この映画はメチャメチャ好きで多分僕の中ではベスト10に・・・・・ベスト50には入る作品です。ダアーバ、ダバダバダ、ダバダバダ・・・・・主人公マルチェロは「男と女」のジャン・ルイ・トランティニャンだったんですね。この映画何回も見ているのに「男と女」見たときは全然気付きませんでした。「暗殺の森」ではポーカー・フェイスで無口な男を演じており雰囲気が全然違います。ダアーバ、ダバダバダ、ダバダバダ・・・・・マルチェロを取り巻く2人の女性がメチャメチャいいです。マルチェロの妻ジョリナを演じるステファニア・サンドレッリって言うんですか、メチャメチャかわいいです。それから教授の妻を演じるドミニク・サンダ。彼女はジョリナとは対照的な美しさがあります。この2人の女性が登場しているおかげで映画がとてもセクシーになっています。過去の回想シーンはフェリーニの映画を思わせるものです。主人公の名前がマルチェロだったり、ベルトリッチはフェリーニから影響を受けているんでしょうね。（当時のイタリアでフェリーニの影響受けてない監督探すほうが難しいかもしれないですけど）ピットリオ・ストラーロの映像はきれいです。カメラ・ワークといい、とてもカッコいい映像に仕上げてあります。イデオロギーの対立という重苦しいテーマの映画ですが、ところどころにユーモアのあるシーンがありそれ程、堅苦しい印象はありません。後半に出てくるダンス・ホールのシーンはとてもいいです。ヴィスコンティの「山猫」のパクリ？←そういうこと言ってはいけないですね｡とてもいいシーンです。映画史上に残る名シーンだと思います。それからクライマックスのシーンはとても緊張感があり素晴らしいです。ベルトリッチの演出はとてもうまいです。原作はアルベルト・モラビアで、ゴダールも彼の作品「軽蔑」を映画化しています。フィリップ・K・ディックだけでなくモラビアの小説もチェックして映画化したほうがいいかもしれません。バイバイ。

  2004/12/19

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• Lo Straniero （異邦人）

  アルベール・カミュ原作、ルキノ・ヴィスコンティ監督、マルチェロ・マストロヤンニ主演、アンナ・カリーナも出てるとなれば見るしかないでしょう！雨の中ブルックリンまで電車で1時間近くかけて見に行ってきましたが、予想通りつまんなかったです。アルジェリアを舞台にした実存主義文学です。え～・・・・・実存主義ですね・・・・・つまり・・・・・僕も良く分かってませんが簡単に言うと・・・・・「オレはオレ、おまえはおまえ」という感じでしょうか。こんなところで許してください。アルジェリアの青年ムルソーは母が亡くなった知らせをうけるが何の感情もわいてこない。そして葬式の次の日に恋人のマリアと一緒に海水浴に出かけ、映画を見て、アパートでベッドを共にして・・・・・。マルチェロ・マストロヤンニがなんでムルソーやねん？主人公の配役からして間違っています。この映画ではムルソーがおっさんになっています。海水浴のシーンはだらしない水着姿で泳いでいます。全然ちゃうやん！アンナ・カリーナはセクシーです。でもイタリア語はイタリア人の吹き替えになっており本人の声を聞くことができません。ヴィスコンティは吹き替えするの好きみたいで「山猫」でも主役のバート・ランカスターは吹き替えになっています。まあ、バート・ランカスターに関しては他の映画見たことないので違和感はなく普通に見えましたが、アンナ・カリーナは別です。メークも派手な感じで、誰かの吹き替えによるアンナ・カリーナはセクシーだけど大味な印象で彼女の良さが出ていません。しかもアルジェリアが舞台でイタリア語というのは違うような気がします。原作のフランスっぽい雰囲気が伝わってきません。イタリア語だとどうしてもオペラ調に見えてしまいます。映像も色にこだわっておらず自然光撮影でドキュメンタリー・タッチになっていますが、僕が原作を読んだ印象はシュールで幻想的なイメージでした。もう少し色やカメラ・ワークにこってくれたらと思いました｡浜辺でムルソーの友人とアラブ人のけんかのシーンがあるんですが笑ってしまいました。パンチが当たっていないのがみえみえでしかもカンフー映画みたいにビシッ、バシッという効果音がやたら目立っていました。ストーリーはかなり原作に忠実に作られていたと思います。ひょっとして原作読んでいなかったら評価変わってくるかなあ、どうでしょう？「異邦人」は原作、監督、俳優と全てビッグ・ネームでありながらひどい出来なので日本やアメリカでDVDになっていません。しかも再上映されることも滅多にないかなりレアな映画だと思います。つまんないですけどレアなので見る機会があったら見てください。バイバイ。

  2004/12/09

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• La Dolce Vita （甘い生活）

  またこの映画見ちゃいました。前回の日記（8月3日）で紹介したので今回は追加です。前回の日記のコメントにもありましたが、音楽がとてもいいです。音楽はこの映画でとても重要な要素になっています。音楽はこの映画をとてもカッコいい雰囲気にしています。僕もサントラ買おうかな。動きのあるシーン、静かなシーンが交互になっており、とても躍動感のあるストーリー展開になっています。フェリーには脚本作りもうまいですね。主人公マルチェロと恋人が夜、車の中で大喧嘩するシーンが好きです。お互いにののしり合うんですがイタリア語のせいか、あまりシリアスに聞こえず笑えます。そして次のシーンで2人が一緒にベッドで寝ているのもリアリティがあって面白いです。「地獄の黙示録」ではスティーブ・マックィーンに主役のオファーがあったと書きましたが、この映画ではポール・ニューマンを主役にしようとしたそうですがフェリーニはスターではなく普通っぽい俳優を主役にしたかったので、当時はまだそこまで有名ではなかったマルチェロ・マストロヤーニを選んだそうです。この起用に関しては正解でしたね。マルチェロ・マストロヤーニはカッコいいイタリアのおっさんでとても好きです。彼はこの映画で大ブレイクしたみたいです。スティーブ・マックィーンにポール・ニューマンか・・・・・久しぶりに「タワーリング・インフェルノ」見たくなりますね。バイバイ。

  2004/11/27

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• La Strada （道）

  うぇ～ん！うぇ～ん！うぇ～ん！(T-T)何回見ても泣けます。(T-T)ジュリエッタ・マシーナが泣かせてくれます。(T-T)フェデリコ・フェリーニが1954年に作ったメチャメチャ感動する映画です。（あまりにも有名な映画なので説明する必要ないかもしれませんが。）第2次世界大戦直後のイタリアで5人の子供を育てる母親は生活のため長女のジェルソミーナをザンパノという大道芸人に売ってしまう。彼女はザンパノに芸を教えてもらいイタリア各地を旅することになるが、彼の乱暴な態度に何度も泣かされる。ある日ジェルソミーナとザンパノはあるサーカス団に参加することになり、彼女はそこで綱渡りをする芸人と友達になるが彼はザンパノと犬猿の仲だった・・・・・。前にも書きましたが僕はジュリエッタ・マシーナが好きで、彼女が不幸な境遇の中で強く明るく生きていこうとする姿に感動します。今回は大道芸人として白塗りの顔で演技する姿がチャップリンに似ています。チャップリンは人を笑わせながらも哀愁が漂っていますが、ジェルソミーナは彼に通じる部分があります。最初見たときは感動というよりザンパノに対する怒りだけを感じましたが、何回か見ているうちに「そこまで悪いおっさんちゃうやん」という印象に変わりました。ザンパノは暴力的でジェルソミーナに対してもひどい扱いをするんですが最後まで映画を見ると、人とのコミュニケーションをうまくとれない不器用な、愛情表現が下手なおっさんだと感じました｡結局それが原因で悲しい結末を迎えるんですが。単なる悪役ではないですね。だから見終わった後、余計に悲しくなるんだと思います。とてもうまいキャラクター設定です。ニーノ・ロータの悲しいテーマ曲がいつまでも耳に残ります。うぇ～ん！うぇ～ん！うぇ～ん！(T-T)バイバイ。(T-T)

  2004/09/29

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• Once Upon a Time in the West （ウエスタン）

  ん～・・・・・マンダム。（古いなあ・・・・・。）まったりしたテンポで渋い男の美学を描いたセルジオ・レオーネの西部劇です。これだけ自分のスタイルを表現できればアーティストとして言うことなしですね。農場主マクベインは子供3人と暮らしている。彼は再婚相手が東部から来るのを待っていたが殺し屋フランク一味に家族全員虐殺されてしまう。再婚相手ジルが到着したとき4人の葬式が行われており、彼女は未亡人になってしまう・・・・・。オープニングのチャールズ・ブロンソンと3人のならず者の対決がめちゃめちゃカッコいい！最初に渋い映画のトーン決めちゃってますね。ん～・・・・・マンダム。ジル役のクラウディア・カルディナーレがめちゃめちゃセクシーです。官能的すぎる！考えてみたら泥臭い男の世界を描いている西部劇ではほとんど女性は出てきません。出てきても娼婦ぐらいです。でもこの映画ではメイン・キャラクターになっています。レアなウエスタンですね。ハーモニカを吹く謎の男チャールズ・ブロンソン。めちゃめちゃ渋い。渋すぎる！彼のアップのシーンもいくつかあります。うわぁ～、ホント渋さが画面に充満しています。ん～・・・・・マンダム。「荒野の決闘」では正義の味方を演じたヘンリー・フォンダが今回は悪役で登場。いつもいい感じの役が多いが悪役もなかなかのものです。しかもこの人も渋い。マンダムに比べればそうでもないんですけど・・・・・。映像もきれいですしカメラ・ワークもカッコいい。それからエンニオ・モリコーネの音楽もいいですね。原案はセルジオ・レオーネの他に「サスペリア」のダリオ・アルジェント、それからベルナルド・ベルトルッチも参加しています。とても豪華な組み合わせです。ストーリー展開はエ～ッ!って言う部分がいくつかありますが彼の映画はそんなん多いので気にせず見ましょう。説明するシーンをはしょっていることが多いので唐突に展開している印象がありますが・・・・・まあカッコいい映画だからいいですよね。ん～・・・・・マンダム。クリント・イーストウッドとのコンビで作ってきたマカロニ・ウェスタンはアクション重視でしたが、この映画はキャラクター重視でヒューマン・ドラマになっています。ヘンリー・フォンダを悪役に起用しているし、レオ－ネ監督はこの作品でジョン・フォードのウェスタンを描こうとしたんじゃないでしょうか。3時間近くある、まったりウエスタン。クラウディア・カルディナーレとチャールズ・ブロンソンに注目して見てください。ん～・・・・・マンダム。（古くて誰も分かりませんね。まだ販売されているんでしょうか。知ってる方教えてください。）バイバイ。

  2004/09/13

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• フェリーニ　大いなる嘘つき (Fellini I'm a born liar)

  何が真実で何が虚構か？嘘つきおやじの証言から読み取ってください。（めんどくせ～！）イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督のインタビューを中心にした彼の映画人生のドキュメンタリーです。フェリーニの他、彼の映画に関わった脚本家、撮影監督、その他ロベルト・ベニーニやドナルド・サザーランド、テレンス・スタンプなどの俳優もインタビューに応じています。インタビューの間に「8 1/2」を中心に彼の映画も挿入されています。タイトル通り、このおっさん嘘つきです。と言うかどこが本当でどこが嘘なのか、観客が見極める必要があります。フェリーニと俳優のインタビューで食い違う点がいくつかあるからです。フェリーニが「映画は脚本どおり忠実に撮影する。」と言えば、ドナルド・サザーランドは「彼の撮影はすべて即興だ。」と答えています。フェリーニが「アクターを尊敬している。アクターが好きだ。」と言えば、ドナルド・サザーランドは「彼との撮影はアクターにとっては地獄だ。」と言います。こんな調子でフェリーニと回りの関係者の証言が違っていますが、そこにフェリーニのキャラクターが現れているのかもしれません。フェリーニ・ファンの人は見てみるのもいいかもしれませんが、知らない人は彼の映画を見た方がいいでしょう。フェリーニ・ファンにとっても珍しいシーンがあるというだけでドキュメンタリー映画としてはそれ程よくありません。→結局誰も見なくてもいい映画ですね。フェリーニの撮影風景、俳優に対する演出風景を見たい方だけレンタルしてください。「私にとっては現実よりも映画の世界の方がリアリティがある。だから私は嘘つきなんだ・・・・・。」確かに彼のことを知ろうと思えばこの映画よりも「8 1/2｣の方が全然いいと思います。映画監督だから映画で自分を表現する。当然と言えば当然ですね。バイバイ。

  2004/09/09

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• IL GATTOPARDO （山猫）

  前からず～っと見たい映画でした。満足です。ルキノ・ヴィスコンティの1963年の豪華絢爛のこの映画はカンヌ映画祭でグランプリを受賞しています。19世紀半ばのシチリア島が舞台になっています。シチリア島に勢力のある貴族サリーナ公爵は国王に恩義を感じているが、革命軍がイタリアを統一しようとしている。その革命軍がシチリア島にも上陸してきて、甥のタンクレディは軍の一員になり統一戦争に参加する・・・・・。DVDが出たので早速買ったら最近、単館上映されているというタイミングの悪さ。3時間に及ぶイタリアの大河ドラマはやはり大画面で見たかったです。特に後半1時間近くある舞踏会のシーンはメチャメチャ豪華。金も手間もかかっていますね。しかも映像もとてもきれい。このシーンだけでも一見の価値ありです。「ゴッドファーザー」は演出面でかなりこの映画に影響されていると思います。「ゴッドファーザー」だけじゃなくて「暗殺の森」もそうです。ダンス・シーンでみんなが手をつないで部屋から部屋へ踊り歩くシーンはここから来てたんですね。いろいろな作品に影響を与えている映画みたいです｡アラン・ドロンもカッコいいんですけど、バート・ランカスターが特にカッコいいです。時代の波についていけず苦悩するおっさんの役を見事に演じています。サリーナ公爵がタンクレディのフィアンセ、アンジェリカとダンスをするシーンがありますがメチャメチャカッコいい。ダンディでいいですね。将来ああいうおっさんになれたらいいなあと思います。今から社交ダンスのレッスンを受けておきましょうか。貴族でありながら革命軍に参加するなど、自由に行動する若いタンクレディ。貴族のプライドと肩書きにこだわってなかなか変化することのできないサリーナ公爵。2人を対比させる形でこの映画は描かれています。タンクレディは人生楽しそうですが、サリーナ公爵はつまらなそう。死にたそうにも見えます。ん～・・・・・いつまでも同じことは続かないのでどんどん変化に対応させていった方がいいということでしょうか。映像はきれいで豪華だし、人生の勉強にもなりました。こんな得する映画めったにないですね。バイバイ。

  2004/08/15

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• La Dolce Vita （甘い生活）

  フェデリコ・フェリーニが1960年に作った映画で、僕は彼の映画では2番目に好きな映画です。（僕は「カビリアの夜」が1番好きです。）映画館でも見ましたし、ビデオでも見ました。何年か前の正月にテレビでやってたので一日の朝から見たのも覚えています。最近また映画館で上映されているので見に行ってきました。ローマで作家を夢見るマルチェロだが生活のためゴシップ記者をやり、流された生活をしています。大富豪の娘と一夜をともにし、次の日アパートに戻ると同棲中の彼女が自殺未遂をしていた・・・・・。主人公でもありフェリーニ作品のレギュラーでもあるマルチェロ・マストロヤーニはメチャメチャカッコいいですね。大人の魅力と言うんでしょうか、ダンディと言うんでしょうか、カッコいいです。セクシーな女性もいっぱい登場してカッコいいです。マルチェロの乗っているトライアンフのオープンカーもカッコいいです。シャープな白黒の映像もカッコいいです。バックに流れる音楽もカッコいい・・・・・。カッコいいだけで中身は？作家になれず好きでもないゴシップ記者として生活し、女とパーティに明け暮れるマルチェロは人生をエンジョイしてるように見えません。華やかで他人から見るとカッコいい生活をしているように見えるがマルチェロは今の人生から脱出しようともがいています。そのあたりの主人公の苦悩がうまく表現されています。終わりの方で乱交パーティのシーンがありますが当時は過激だったかもしれません。今見るとそうでもないですが画面に映画のエネルギーが充満していてすごいです。うまいなあ～。フェリーニはのびのびと自由奔放に映画を作っていてすごくうまいなあ～。もちろんストーリーを計算してきちんと構成しているんですが、話が大筋を外れて行ったり来たりしながら終点に着くみたいな印象を受けます。これはフェリーニだからできるんでしょうね。僕には真似できないです。スピルバーグ、フェリーニと巨匠の映画を続けて見ましたが次は誰にしましょうか？バイバイ。

  2004/08/03

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• 郵便配達は二度ベルを鳴らす（Ossessione）

  何度も映画化されているみたいですがこれは1942年のイタリア作品。ネオリアリズムのルキノ・ヴィスコンティ監督のデビュー作です。僕は郵便配達が夫の留守をねらってその妻と情事する映画だとずっと思っていました。そうしたら郵便配達なんか全然でてきません。何かのたとえなんですね、このタイトル。レストランを経営するブラガーナと妻ジョヴァンナ。安定を求めて結婚したジョヴァンナはおっさんのブラガーナとの生活がいやになっています。ある日ジーナという流れ者がやってきてジョヴァンナと×××になってしまい、うざいブラガーナの殺害を計画し成功するが・・・・・。ブラガーナを殺害した後の男女の性格がよくでていて面白いです。ジーナは罪の意識からか精神的に弱くなっていき酒におぼれる日々。ジョヴァンナはうざい夫がいなくてせいせいしているように見えます。夫の生命保険をもらいレストランを拡張しようと言うジョヴァンナ。保険金目当てで俺を利用したんだと疑心暗鬼になっているジーナ。そして街であったダンサーの女に救いを求めようとします。男、弱いですねー。女は強い！勉強になりますよ、この映画。・・・・・で郵便配達ですが、僕は悪魔のことだと解釈しました。（違うかな？)バイバイ。

  2004/03/03

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• Profondo Rosso

  邦題は「サスペリア Part2」です・・・・・なんでやねん？!「サスペリア」のヒットにより日本未公開だったダリル・アンジェルトの"Profondo Rosso"を勝手にPart2にしています。でも「サスペリア」の２年前の作品であり続編になりようがなく内容も全然違います。もう完全にこれは詐欺でしょう！映画売るためには何でもありなのか！デビッド・へミングスが演じるジャズ・ピアニストがある夜、殺人事件を目撃します。事件に興味をもった彼が自ら犯人を探し始めるが、それと同時に彼のまわりの関係者が次々と殺されていきます。それぞれの殺人シーンは小道具の使い方やアイデアがよく緊張感があります。でもその他のシーンはストーリーから脱線しているような印象を受けます。そのため映画全体に緊張感がなく犯人が誰なのか途中でどうでもよくなってきて、ラスト真犯人が登場しても「おまえ、もうええわ。」って気になりました。カメラ・ワークはなかなか良かったです。メーン・テーマの曲もなかなか良くサスペンス効果を盛り上げていますが、シーンによってはミスマッチなファンキーな曲が流れていて足を引っ張っていました。アルジェント監督はこの作品でホラー映画を作りたかったんでしょうか？ホラーのスタイルを利用して何か違うことを表現しようとしていたように思えます。違った角度でこの映画見ると面白いでしょう。邦題は「サスペリア Part2」です。ヒット作「サスペリア」の２年前の作品であり続編になりようがなく・・・・・まあ、このタイトルでいいですね。バイバイ。

  2004/02/22

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• Luci Del Varieta （寄席の脚光）

  フェデリコ・フェリーニ最初の監督作品で、ある劇団の人間模様を描いています。ケッコとメリーナは劇団の役者で恋人同士。美人のリリアーナの登場で、ケッコはメリーナを捨ててリリアーナと新劇団を作ります。ところが最終的にリリアーナは大物プロデューサーの劇団と契約してケッコを見捨てます。メリーナ役はジュリエッタ・マシーナ。この映画で彼女は男につくしてだまされる、でも明るく生きていくという女性を演じています。ジュリエッタ・マシーナは毎回フェリーニの映画で同じキャラクターを演じています。とても女性のパワーを感じる女優で僕は彼女のファンです。僕の一番好きなフェリーニの映画は「カビリアの夜」です。ここでもジュリエッタ・マシーナは毎回、男にだまされ金を取られています。でも明るく生きていくたくましい女性です。「道」もいいですね。それから「魂のジュリエッタ」。これらの映画にも彼女が出ています。「甘い生活」「8 1/2」はフェリーニらしい自由な発想の映画でとてもいいです。それから「アマルコンド」もgoodです・・・・・。とりあえずフェリーニ作品全部見ておきましょう。バイバイ。

  2004/02/12

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• 夕陽のガンマン

  バキューン！バキューン！バキューン！この映画カッコいいですね！バキューン！バキューン！バキューン！クリント・イーストウッドもカッコいい！セリフがほとんどないのでいい。「Dirty Harry」になるとセリフの棒読みが笑えて爆笑キャラになっています。アクション・コメディですね。バキューン！バキューン！バキューン！それよりも今回のセルジオ・レオーネの作品はリー・バン・クリーフの方がカッコよかったように思います。大人のガンマンでイーストウッドが子供に見えました。この役者も渋いいい顔しています。バキューン！バキューン！バキューン！エンニオ・モリコーネの音楽がまたいい！しかも銃声の音もハリウッドのウェスタンに比べて伸びがありエコーもかかっているので迫力があります。その辺も研究したんでしょうね。（ハリウッドの銃声はパン！パン！パン！って感じでしょうか。）バキューン！バキューン！バキューン！男くさい硬派な映画です。「荒野の用心棒」と「続・夕陽のガンマン」も見ちゃいましょうか。バイバイ。

  2004/01/30

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• アルジェの戦い

  Film Forum(www.filmforum.com)で「アルジェの戦い」を見てきましたFilm Forumは何ヶ月か前にゴダールの「女は女である」を見て以来です。ニューヨークのダウンタウンにある小さい映画館ですがいい映画いっぱいやっています。「アルジェの戦い」今日も暴力がテーマの映画です。アルジェリアの独立運動を描いたドキュメンタリー・タッチの65年の映画です。ベネチア映画祭で金獅子賞を取っています。今日の映画もメチャメチャ良かった。（メチャメチャ良かったばかり言ってますが。）アルジェリアの地下組織がフランスから独立するためにテロ攻撃をし、それにフランス軍が対抗するために街を包囲してバリケードを張り巡らせアルジェリア人はIDを見せないと街を移動できないようにします。どっかで聞いたことある話ですよね。アルジェリアのテロによってフランス市民が犠牲になり、フランス軍の報復で一般のアルジェリア市民が犠牲になり、国が独立するためには多くの市民の血が流されなければならないみたいです。僕はアルジェリアの独立運動に関してはこの映画の情報しかないのでアルジェリアとフランス、どっちが正しいとか悪いとかいうコメントはひかえます。ドキュメンタリー・タッチの演出はかなりリアリティーがあり、望遠レンズの使い方がうまくとても効果的です。サウンドトラックも環境音、効果音、音楽の使い方がとてもよく画面に緊張感をあたえています。アルジェリア女性3人がフランスのカフェ、ダンスホール、エール・フランスのオフィスに爆弾をしかけにいく過程はとても緊張感があり爆発のシーンはとても迫力がありました。題材がよく演出もすばらしいのでかなりパワフルな映画になっています。国がアイデンティティーを持つために通過しなければならない過程がよく分かるのでこの作品、勉強のために見ておいてもいいんじゃないでしょうか。ちなみに去年の8月、バグダッドを統治するにあたってペンタゴンが参考のためにこの映画を見たそうです。2回続けて暴力の映画になってしまいました。次回は「愛」をテーマにしたいです。バイバイ。

  2004/01/19

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