告白
ようやく観ました。これって今年の日本アカデミーの最優秀作品賞でしたね。日本アカデミー賞の存在理由あるのかな?!2時間弱のミュージック・ビデオでした。カットや編集はカッコいいんだけどエモーションがないですね。大量に血のり使って人をいっぱい殺してるんだけどスタイリッシュで残酷さがないです。中学生が淡々と人を殺すという怖さが淡々とした映像で伝わってこない。殺人の怖さとか罪が伝わってこない映像って逆に怖いな~って。観てるほうは「ああ、殺されたんだ。ちゃんちゃん。」みたいな印象しか持てないですよ。松たか子が後任の教師を影であやつっていたという告白をファミレスでする重要なシーンも、女生徒を殺すシーンとカットバックで編集しちゃって両方とも台無しです。それからストーリーの構成ですね。主人公の松たか子が最初と最後しか出てこないので感情移入しづらいです。小説としてはとても面白い構成なんだけど映画としてはダメですね。宮部みゆきの小説なんかも読む分にはとても面白いんですけど映画化するとちゃちくなりそうなの多いです。映画化向きの作家とそうでない作家といますよ。伊坂幸太郎、小池真理子とかはしやすいでしょうね。この監督は役者に対してかなり厳しい人みたいです。その甲斐あってか?!松たか子、木村佳乃、生徒など全員演技うまかったですね。役者に対する演出のみ良かったんじゃないでしょうか。エンディングの松たか子のアップ。鬼の形相してたところからやさしい顔に変わって笑うシーン。あれメチャメチャいいですよ。この映画0点にしたいところだけど松たか子のエンディングが素晴らしいので20点です!(笑)これを観るなら岩井俊二監督の「リリイ・シュシュのすべて」のほうが全然いいですね。バイバイ