シネマ雑報

2004/08/12(木)13:28

アイデンティティー         総評80点

 嬉しいことに新規で「文字の大きさ変更機能」が加わったので、ホームページ全体の文字の大きさを直すことができました。これでまた、読みやすいホームページ作りを心がけていくことができます。楽天広場さんに感謝です。  それでは今日も、映画批評を始めたいと思います。今日の映画はアイデンティティーです。  まずはいつものように、ストーリーからの説明です。  激しい豪雨が降り続く夜の人里離れた一軒のモーテル。管理人のラリー(ジョン・ホークス)がくつろいでいるところへ、ひとりの男、ジョージ(ジョン・C・マッギンレー)が飛び込んできます。ジョージは息子ティミー(ブレット・ローア)を伴い、交通事故で大ケガをした妻アリス(レイラ・ケンズル)を運び込み、救助を要請しようとするのですが、なぜか電話は通じません。アリスをはねたのは女優キャロライン(レベッカ・デモーネイ)の運転手で、元警官のエド(ジョン・キューザック)でした。彼は病院へ向け車を走らせるのですが、途中で立ち往生してしまい、やむなくモーテルへ引き返すことになります。こうして11人もの人間が一軒のモーテルに集まった時、第一の殺人が起こったのです。その一方、ある一室では既に死刑判決の下った事件について再審理が行われようとしており、その事件の連続殺人犯である囚人が書いた日記には………、と言った感じです。  この映画はミステリー映画なので、ストーリーがいつもより長くなってしまいましたが、実際に映画を見ればストーリーはスムーズに頭に入ってきますし、伏線なども分かりやすく丁寧に作られていますので、ミステリーファンではなくても楽しめるようになっています。  この手の連続殺人もの、いわゆる「そして誰もいなくなった」タイプの映画やミステリー小説は、もう凡てのアイデアが出尽くしたと言われていました。実際に僕もミステリー小説が好きなので、この手のタイプは山ほど読みましたし、映画もたくさん見てきましたが、この「アイデンティティー」は今までにまったくない斬新な発想から作られており、ミステリーファンを必ずやうならせる作品なのです。  しかもミステリー映画の名作「サイコ」を意識させるような作りになっていて、事件の舞台がモーテルだったり○○の特徴が一緒だったりと、心にくい演出がなされています。  そして小道具が最後の最後まで効果的に使われており、驚愕のラストを迎えるのです。  ここのところ熱帯夜が続いておりますが、真夏の夜にミステリー映画が見たくなったら、こちらの映画を是非ともお勧めします。文句なしの名作入りです。 監督  ジェームズ・マンゴールド 制作年 2002年 制作国 アメリカ 出演  ジョン・キューザック/レイ・リオッタ/レベッカ・デモーネイ/アマンダ・ピート/ジョン・ホークス/アルフレッド・モリナ/クレア・デュヴァル/ウィリアム・リー・スコット/プルイット・テイラー・ヴィンス/ジョン・C・マッギンレー/ブレット・ローア/レイラ・ケンズル/ジェイク・ビューシイ/カーメン・アルジェンツィアノ/マーシャル・ベル

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る